Jewel☆Rougeのサポートメンバーとしても活躍中
演劇カンパニー、アリスインプロジェクトの舞台『降臨Hearts』(演出:扇田賢)が7月11日より新宿村LIVEで上演中だ。降臨シリーズは、武将の魂を降臨することができる少女たちの生きざまを、アクションたっぷりに描く、同カンパニーの人気作。「降臨Hearts」はこれまでの作を引き継ぎながらも、異なる時間軸に生きる少女たちが、幕末の志士たちの魂を降臨する物語となっている。学園の治安組織:ラズ・アズール、反乱組織:クロスサークル、そしてオーバーロードという謎の集団が登場し、三つ巴の戦いが勃発する。
この中でひときわ異彩を放っているのが、西郷あきら役の橘はるかだ。ぼくは神保町・楽器カフェで行なわれているイベント「昭和アイドルアーカイブス」を訪ねて彼女の歌謡曲への深い愛情に感服したことがあるが、今回は女優としての表現力に目を見張らされた。舞台上で“あきら”がエモーショナルなセリフを言うごとに、小柄な姿がどんどん大きくなっていくような錯覚すら覚えた。これはすごいぞと思い、通しリハーサル後のお忙しい中、取材を申し入れた。
――途中から西郷あきらがどう話し、どう動くかを追ってしまいました。ぼくにとって、この物語の核は西郷あきらです。
橘はるか このお話は誰を中心人物にしても見ることができるんですよ。武将を中心に見る人も、オーバーロードを中心にしてみる人もいると思います。あきらちゃんもその(核の)ひとりなのかなと思います。
――そして、かなり出番が多い。
橘 出番は多いですね。私は今回が「ダンスライン TOKYO」(今年5月)に続く二度目の舞台で、そのときはひとりだけ7回着替えがあったんです。あわただしいのは、その初めての時に学びました(笑)。今回は自分の出ない場面はモニターを見ています。ひとのセリフを覚えるのも好きなので、みんなのセリフを(モニターに合わせて)言いながら「次はここだよね」みたいな感じで、自分の出番に備えています。
――橘さんにとっての、西郷あきらのイメージは?
橘 はたから見たら助けたくなるような愛されおバカだと思うんですけど、きっと本人は切ないところもあると思うんですよ。みんなの会話に入りたいけど教育を受けていなくて言葉の使い方もよくわからなくて、ちょっと複雑な背景もあって。でも優しくてまっすぐな気持ちを持っている。そこをしっかり伝えたいと思いました。
――役作りに関しては心がけたことは?
橘 私は普段しゃべるのが好きで国語とかも好きなので語彙力がないほうでないんですけど、あきらちゃんはボキャブラリーがない。「人生」という言葉もわからないし、「鍵」という言葉の意味も半分もわかっていないかな。そういう言葉を知らないように演技する、ということに気をつけています。あきらちゃんは、アニメっぽい子だなともすごく思ったので、『おジャ魔女どれみ』や『美少女戦士セーラームーン』を見返して、“このリアクションはいいかも”と参考にしています。
――舞台出演のいっぽうで、音楽活動も再開なさいました。
橘 つい先日からJewel☆Rougeという、事務所(Arc Jewel)の末っ子グループのサポートメンバーとして期間限定で入っていて、この舞台が終わるとライヴのほうに活動が移ります。夏フェスの予定もいろいろ決まっていますし、定期公演もあるので、Jewel☆Rougeの公式ツイッターや私のツイッターやブログを見ていただければなと思います。
――では最後に、「降臨Hearts」を楽しみにしているファンの方にメッセージをお願いします。
橘 アニメ的な要素も多いので小さい子にも楽しんでもらえると思いますし、女性の方、男性の方、歴史好きな方はもちろん、歴史に詳しくない方にも現代的な要素も多いので見てほしいですね。登場人物も個性が強くて、かわいい子もいるしイケメンもいるし、いっぱいいろいろ楽しみ方がある舞台だと思います。万人受けする作品だと思うのでぜひ一度見ていただきたいんですが、3つの勢力が出てくる話なので3回見ていただけたらもっと嬉しいです。
舞台『降臨Hearts』
7月16日(日)まで、新宿村LIVEにて上演中
<キャスト・シングル>
飯野雅、野口真緒、青葉ひなり、橘はるか、山本太陽、増田みなみ、真島なおみ、中原ありす、羽原由佳、寺田真珠、鈴木花穂、花梨、渡辺菜友、高瀬川すてら、新貝紋加
オフィシャルサイト:http://aliceinproject.com/
橘はるか:https://twitter.com/haruka_tachiba