続･激突！／カージャック【世界映画Hakken伝 from HiVi】

海外盤発売情報
米国盤『続･激突！／カージャック』2024年11月12日リリース

THE SUGARLAND EXPRESS - 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION
4K DIGITAL RESTORATION

ユニバーサルから届いた4K UHD BLU-RAY『続･激突！／カージャック』（1974）リリース･アナウンス。監督スティーヴン･スピルバーグの監修･最終承認を経た、35mmオリジナルカメラネガからの2024年4Kデジタルレストア／HDRグレード。HDRはHDR10とドルビーデジタルHDRをサポート。日本語字幕＆吹替え音声収録予定。

稀代のヒットメイカー、スティーヴン･スピルバーグの記念すべき劇場用映画第一作にして、第27回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞作。『JAWS／ジョーズ』前夜の1974年春、アメリカン･ニューシネマの終焉に咲いた愛すべき佳篇である。窃盗罪で懲役を宣告されたポプリン夫婦。ひと足先に刑期を終えた妻のルー･ジーンは、裁判所命令で幼い息子の養育権を取り上げられてしまう。子供を養子に出される前に取り返すため、ルー･ジーンは刑務所に服役中の夫クローヴィスを脱獄させ、警官のスライド巡査もろともカー･ジャックしたパトカーで子供が保護されているシュガーランドに向かう。1967年テキサスで実際に起きた事件を下敷きに、ジョージ･ルーカスと同世代で南カリフォルニア大学卒の若手脚本家で、『マッカーサー』『ドラゴンスレイヤー』の共同脚本で知られるマシュー･ロビンスとハル･バーウッドが脚本を執筆。主演は1969年の『サボテンの花』でオスカーを受賞して高い評価を得ていたゴールディ･ホーン。夫クローヴィスに『イナゴの日』のウィリアム･アザートン、スライド巡査に『スローターハウス5』のマイケル･サックス。夫婦逮捕の陣頭指揮を執るハーリン･タナー警部に『ラスト･ショー（オスカー受賞）』のベン･ジョンソンが扮し、映画に深みを与えている。製作はリチャード･D･ザナックとデヴィッド･ブラウンで、ふたりとスピルバーグのトリオは次作『JAWS／ジョーズ』で特大のホームランを放つことになる。

撮影は『ギャンブラー』『脱出』『スケアクロウ』『ディア･ハンター』などの名手ヴィルモス･ジグモンド。ARRIアリフレックス35 IICを主軸に、パナビジョンPSR R-200ほか／35mmアナモフィック撮影。音楽はジョン･ウィリアムズで、スピルバーグとの初コンビ作となる。音響エンジニアは次作『JAWS／ジョーズ』でオスカーを受賞したジョン･R･カーターとロバート･ホイットのコンビ。

6フートキャンドル（約65ルーメン）の明るさで、何でもやってみるというクレイジーなハンガリーのカメラマンの噂を耳にしたので、ヴィルモスに脚本を送ったら、とても気に入ってくれた。この映画で私とヴィルモスは、派手な演出をせずに、非常にシンプルで直接的な方法で撮影した。ヴィルモスはシンプルな照明理論とテクニックで、驚くほど複雑なニュアンスを持った映像を生み出した。彼は映画をスタジオから解放しただけでなく、従来では不可能とされた場所やスペースでの撮影を可能にした。アヴェイラブルライト（その場にある灯り）で対応しながら、限られた光を巧みに取り入れ、効果的に使うセンスは見事というしかない。（スティーヴン･スピルバーグ）

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