スマートホンは、いまや世代、性別、地域の垣根を越えて広く浸透し、コミュニケーションツールとしてのみならず、日々の生活に欠かせないキーデバイスになっています。その傑出した能力は、当然ながら音楽再生の分野でも遺憾なく発揮されています。

ここでは、5月に小社から発行したムック「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」の中から、スマホを音楽の再生機として、ハイレゾ音源の醍醐味を体験するための知識、ノウハウ、システムづくりのあり方などを紹介した記事を、順次掲載していきます(全36回を予定)。

今回は、音楽ストリーミングサービスの「YouTube Music(ユーチューブミュージック)」をご紹介します。

「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」はこちらからご購入いただけます。

YouTube Music
ユーチューブミュージック

左はiPhoneのYouTube Musicアプリの「ホーム」画面。上段の「おすすめのミックスリスト」は、再生履歴から自動作成されたミックスリストが並び、その下の「コミュニティから」には同じく再生履歴から割り出された他者のプレイリストが紹介される。右は楽曲の再生画面で、上部に表示される「曲」と「動画」のアイコンは、再生中の楽曲は音声のみ再生とMV(ミュージックビデオ)を含めた再生の両方に対応していることを示している。再生中に切り替えても楽曲が途切れないのがうれしい。こういった仕様は、世界最大の動画サービスであるYouTubeの強みを十二分に活かしたものと言っていいだろう

世界最大の動画サイトYouTubeの音楽版

 世界最大の動画サイトであり、スマホユーザーなら利用しない人はいないであろうYouTube。その音楽版がYouTube Musicだ。

 プランは機能制限付きの無料プラン「YouTube Music」と、広告非表示でオフライン再生やバックグラウンド再生にも対応する有料プランの「YouTube Music Premium」のふたつ。両プランに共通する「YouTube Music」アプリは、YouTubeの膨大なコンテンツから音楽に関するデータだけを抽出して表示する。たとえば同じ楽曲で音声のみのものと動画を含むものが両方アップされている場合は、動画の有無を再生中でもシームレスに切り替えることができるなど、音楽再生用プレーヤーとしても性能が高い。

 音楽サブスクとして活用する以外に、動画を見る頻度も高いという方なら「YouTube Premium」という選択肢もある。これはYouTube Music Premiumのサービス内容を音楽コンテンツだけでなく動画にまで拡張したもので、月額はYouTube Music Premiumに200円加算されるだけ(Androidまたはパソコンで個人契約の場合)。

 ただし、コンテンツの量が他の音楽サブスクを圧倒しているのはいいが、中身は「オフィシャルコンテンツ」以外を含むサービスの性質上、音質(もちろん画質も)に大きなバラつきがあることは理解しておきたい。

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【本記事の掲載号は スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本】