スマートホンは、いまや世代、性別、地域の垣根を越えて広く浸透し、コミュニケーションツールとしてのみならず、日々の生活に欠かせないキーデバイスになっています。その傑出した能力は、当然ながら音楽再生の分野でも遺憾なく発揮されています。

ここでは、5月に小社から発行したムック「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」の中から、スマホを音楽の再生機として、ハイレゾ音源の醍醐味を体験するための知識、ノウハウ、システムづくりのあり方などを紹介した記事を、順次掲載していきます(全36回を予定)。

今回は、音楽ストリーミングサービスの「Apple Music(アップルミュージック)」をご紹介します。

「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」はこちらからご購入いただけます。

Apple Music
アップルミュージック

左はiPhoneの「ミュージック」アプリから「今すぐ聴く」を選択した画面。最上段の「ピックアップ」には「ニューリリース」や「あなたにおすすめ」として、アルバムからシングル、プレイリストまでが幅広く紹介される。Apple Musicは「ロスレス」を基本としながら「ハイレゾロスレス」や「空間オーディオ」の楽曲も配信し、対応楽曲には右の写真の再生ボタンの下のような「ハイレゾロスレス」あるいは「Dolby Atmos」といったバッジがつく。

iPhoneユーザーにベストマッチ

 アップルがダウンロード型音楽配信サービス「iTunes Store」を拡大進化させる形で2015年に始まったApple Music。2019年に6000万人を突破して以降、具体的なユーザー数は公表されていないが、いまや最大手のSpotifyや後述のAmazon Musicとともに音楽サブスク界を牽引する存在であることは間違いない。

 2021年に月額料金を据置きのまま「ロスレス」(44.1kHz/16ビット〜48kHz/24ビット)および「ハイレゾロスレス」(96kHz/24ビット〜192kHz/24ビット)、「空間オーディオ」に対応したことが「高音質音楽サブスク」の普及の大きなきっかけとなった。

 iTunes Storeでダウンロード購入した音源とストリーミング音源をシームレスに再生できるのも特徴で、未配信の楽曲もダウンロード購入すれば同アプリ内で再生できるのがうれしい。アップルが提供するサービスなのでiOS端末(iPhoneやiPad)との相性がよく、デフォルトで「ミュージック」アプリとしてプリインストールされている。同じくアップル製のAirPodsシリーズ(ワイヤレスイヤホン/ヘッドホン)やHomePod mini(スマートスピーカー)との連携の強さも魅力だ。なお、Android端末やWindows PCでも「Apple Music」アプリをダウンロードすれば、iPhoneと同じようにハイレゾロスレスや空間オーディオなどを再生できる。

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