【4】シールド板取り付け ワイヤー結束
① シールド板を2枚取り付けます。
② トランスブラケットならびに手前のシールド板に空いている孔を利用して、タイバンドでワイヤーを結束します。
③ シャーシベースに設けられているタイバンド通し用の突起を利用してワイヤーを結束してください。
完成後の内部。シャーシはW358×D240mmの寸法で、内部はゆとりのあるパーツレイアウトで構成される。写真の左が電源回路部、右がL/Rchの増幅回路基板で、シールド板によってノイズ要因となる静電誘導に厳重に対策されている。
本体シャーシ裏面を見る。基板とソケットを取り付けるスタッドは底面に直接ねじ留めする構造。製作しやすいシンプルな設計がわかる。
【5】電源投入と動作確認、調整
火入れに先立ち、配線内容をチェックします。通電してから誤配線の箇所を検出するよりも事前の点検に時間をかけて誤配線を修正するほうが、はるかに効率よく作業が進みます。電源投入に際しては、可能であれば複数台のデジタルマルチメーター(オートレンジ切替えタイプが良い)で消費電力と回路各部の複数個所のチェックポイントを同時に監視し、異常のないことを確認しながら既定の電源電圧まで上昇します。
本機の消費電力は安定状態で40W前後ですが、これが異常な値を示した場合、回路の短絡、誤配線の可能性が高いので、直ちに電源を切ってください。高電圧回路と近接している半導体素子は、高圧回路の残留電圧による破壊の恐れがありますので、ご注意ください。
第11図(製品同梱)の回路図にしたがって各部の電圧を測定し、設計値の±10%以内に収まっていることを確認します。信号発生器や波形モニター(オシロスコープ)は必ずしも必要ありません。回路が直流的に正常動作していれば、波形観測は不要です。回路が正常動作していることを確認したら、出力DCオフセットの調整を行ないます。電源を入れて10分ほど経過し真空管が十分に安定状態となった後に、ヘッドフォン出力端子に何もつながない無負荷状態で、ランドSCN_NFSWに発生する出力DCオフセット電圧が±100mV以内になるよう半固定抵抗器R124を調整してください。半固定抵抗器R124はL/Rチャンネル基板に計2カ所あります。
第11図 本機の回路図
なお、既刊のステレオサウンド別冊『真空管アンプ クラフト主義』でウエスギ流のアンプ製作の奥義を筆者が述べておりますので、アンプ製作をより詳しくお知りになりたい方は同書をお求めください。
上杉研究所藤原伸夫氏は、ステレオサウンドストで販売中の光カートリッジ専用・真空管フォノイコライザー、ウエスギTAE-101DSキット仕様(完成品もあり)の製作手順をYouTubeで動画解説している。本機TAP-101HPキット仕様の製作にも参考になる内容で、ぜひ合わせてご覧いただきたい。
光カートリッジに対応する真空管式イコライザーアンプ・ウエスギTAE-101DSを作る! 工具選びから完成後の測定まで、上杉研究所・藤原伸夫氏がキットの製作手順とクラフトノウハウを解説します
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