コンデンサーによるローカットのみで、ヴィンテージJBL製15インチフルレンジユニットD130とホーントゥイーター075を組み合わせ、現行/ヴィンテージのコンデンサーの種別と銘柄による音の違いを探る。コンデンサー種別の考察と使い方のガイドも盛り込む実践試聴企画だ。
位相と周波数特性のバランス調整で、ヴィンテージスピーカーを使いこなす
ヴィンテージスピーカーを使いこなすには、システムを組んだ後の調整が重要だ。今回のシステムでは、アッテネーターで計算された能率差を落とした状態として、ユニットの位置と位相の調整が第一のポイントとなる。一般にトゥイーターは、低音ユニットが付いたバッフルに組み込まれているが、箱の上に乗せ、各ユニットのボイスコイル位置を合わせると、ステレオの定位や奥行き感が改善されることが多い。その上で、配線をつなぎ変えてトゥイーターの位相を確かめる。
正しい位相では、各ユニットの間に定位し、低めに感じることが多く、ドンシャリ感が少なくなる。よく聴く音楽が良いが、ホワイトノイズ、ピンクノイズ、サイン波スウィープの信号を用いても良い。
第二のポイントは、周波数特性のバランス調整だ。D130の良さを引き出すためには、あまり帯域を欲張らず、軽快な中低音を楽しみたい。低音を出すための容積の大きな箱・バッフルよりも、比較的小型で背圧がかからないようなものが良い。D130の低音再生限界を示すf0は55Hz(アルテック/ランシング515Bは25Hz)とこの口径ではだいぶ高く、重低音は出にくいが、大口径ボイスコイルと軽量のコーン紙のため、迫力がありリアルな中低音は素晴らしい。そのため、バランス的には、高音域をしっかり伸ばすより、アッテネーターをやや絞って中低音の良さを引き出したい。
この調整をしっかり実施すると、高音域だけではなく、低音域のアタック感も良くなってくる。温度、湿度、気分によっても微妙に感覚の違いが生じるので、少なくとも1カ月程度、楽しみながら最良のポイントを見つけたい。場合によっては元に戻す勇気も必要になるだろう。
・Part.1はコチラから。Part.3は、2月1日の正午に公開予定です。