この記事は、創刊60周年記念号 季刊『ステレオサウンド』第240号の巻頭企画「現代オーディオの到達点 いま聴きたい感動の音 60選+α」からの転載となります。7名のオーディオ評論家が選んだ、「自身が考える現代オーディオの到達点」を象徴する60機種の魅力をぜひ、ご覧ください。
ACCUPHASE C57
代を重ねるごとに音場の透明度と分解能が向上。
経験し得なかったローレベルの再現力
小原由夫
アキュフェーズが最初に手掛けた単体フォノイコライザーアンプが、2008年発表のC27。私はその初代機からC37、C47を経て、最新のC57まで歴代モデルを使い継いできた。その間の進化と改良は一見ひじょうに地味に映るのだが、考えてみてほしい。例えばSN比の改善。たかが0.1dBといえども、MCカートリッジのコンマ数mVの世界では途方もない試行錯誤の繰り返しの成果なのだ。極小RIAA偏差もまた然り。同社の技術者はそうした要件にとことんこだわり、新しい回路の開発や半導体の選別等に余念がないのである。
C57はフルバランス増幅回路構成と、主アンプの歪みとノイズを副アンプで打ち消す「ANCC」の恩恵で、圧倒的な静寂の中から音が立ち上がるという、これまでレコードで経験し得なかったローレベルの再現力が白眉。代を重ねるごとにこのフォノイコライザーは音場の透明度と分解能を高めてきた。本特集のテーマに真にふさわしいモデルだ。
いま聴きたい感動の音60選+α <54>
PHONO AMP
アキュフェーズ「C57」
¥800,000(税抜)
●MM/MC対応型
●問合せ先:アキュフェーズ 045(901)2771
●特集のTOPページに戻るにはコチラ