ダイヤトーン&ダイヤトーンサウンドナビ

 昨年もっとも売れたクルマと謳われているトヨタC-HRでデモカーをしつらえた三菱電機。今年も6月16日(土)と17日(日)の2日間、東京有楽町の東京国際フォーラムで開催されるOTOTEN~AUDIO・VISUAL FESTIVAL 2018に車両展示を行う。昨年に引き続き、ハイレゾをクルマで体験することができるという展示内容だ。オートサウンドウェブでは、OTOTEN開催に先立ち、出展される実車を取材する機会を得たので、ここにご紹介しよう。

 C-HRには、昨年発売されたAVナビNR-MZ300PREMIと、2ウェイスピーカーDS-G300、さらにサブウーファーSW-G50が搭載されている。DS-G300をドライブするのはNR-MZ300PREMIの内蔵アンプで、4チャンネル分を左右のトゥイーターとウーファーそれぞれに振り分けるマルチアンプドライブシステムとしている。帯域分割はナビに搭載されているDSPでおこなう。サブウーファーには、カロッツェリアのデジタルアンプPRS-D700を採用している。なお荷室スペースに設置されるサブウーファーは密閉箱にマウントされている。

 NR-MZ300PREMIのDSPでは、チャンネルディバイディング機能、イコライザー機能、タイムディレイ機能が備わっているので、各調整パラメーターを整えて運転席で最適なサウンド体験ができるようチューニングされている。なお、ダッシュボード上のトゥイーターと、フロントドアのウーファーはいたってシンプルな取付けで、ドア内のデッドニング処理も最小限に抑えているのだという。

2ウェイスピーカーの丁寧な音の出し方が体感できる

 今年のアカデミー授賞式で演じられた映画「グレイテストショーマン」のサウンドトラックを聴いてみると、冒頭のバスドラなどはアタック音がタイトに響き、サブウーファーSW-G50の威力をしっかりと感じ取ることができた。映画のサントラらしく効果音などもふんだんに盛り込まれた楽曲なので、サウンドステージの展開もわかりやすく、フロントウインドウをはるかに超える広い音場を感じさせてくれた。ヴォーカルが歌い出すと、目の前にスッと立ち上がり、コーラスがその周りを包み込むようにハーモニーを繰り出してくる。

 編成の大きなオーケストラによる演奏を聴くと、解像度の高さが際立ち、折り重なって聴こえてくる楽音が、美しく調和するさまを感じることができた。ハイレゾ音源では、DS-G300の威力だろう、音の粒立ちが一段と増して音楽を堪能することができる。

 人の声などは、特に女性ヴォーカルがリアルで、息づかいまでも生々しく再生されるので、ついつい聴き入ってしまうほどだった。どのような楽曲を聴いてもNCV振動板で統一したスピーカーによるシームレスで丁寧なサウンドが体験できる1台だ。

AVナビは、8インチ画面を搭載したダイヤトーンサウンドナビNR-MZ300PREMIが載る。クロスオーバー、タイムアライメント、イコライザーをDSPで制御する。ハイレゾ音源にはWAV、FLACとも192kHz/24bitに対応する。

Aピラーの根本近くに配置されるDS-G300のトゥイーターユニット。30mmのNCVドーム&コーン振動板を採用している。スタンドタイプのハウジングは後方を干渉が少ない砲弾型に、前面は音波を前方に集中させるダイレクター形状としている。

フロントドアの純正スピーカー位置にマウントされるのは、DS-G300のウーファーユニット。170mmのNCV振動板も採用しており、車両純正スピーカーとの交換がしやすいフレームデザインが特長だ。

荷室に密閉箱で搭載されるサブウーファーのSW-G50。巨大マグネット採用の磁気回路と、250mmNCV振動板から繰り出される、速くて重い低音で、音楽全体を引き締めて聴かせる。

クラブダイヤトーンのサイト
同上:デモカー「トヨタ・C-HR」の情報ページ
同上:DS-G300の製品情報
同上:ダイヤトーンサウンドナビの製品情報
OTOTEN – Audio・Visual Festival 2018公式サイト