エクスカリバー【世界映画Hakken伝 from HiVi】

海外盤発売情報
米国盤『エクスカリバー』2026年2月24日リリース

EXCALIBUR - 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION
4K DIGITAL RESTORATION

アロー･ビデオから届いた4K UHD BLU-RAY『エクスカリバー』（1981）リリース･アナウンス。アロー･フィルムス主導による、35mmオリジナルカメラネガからの最新4Kデジタルレストア／HDRグレード版。HDRはHDR10とドルビービジョンHDRをサポート。サウンドはレストア･オリジナル2.0 MONOトラック、DTS-HD MA5.1サラウンドトラックを収録。141分劇場公開版（4K／HDR）と120分TV放映版（HD／SDR／性描写や暴力描写を減らした米国PG指定版）を収録。

『脱出』『未来惑星ザルドス』の監督ジョン･ブアマンが、プロデュースと脚本（共同）を兼ねて、ご存じアーサー王と円卓の騎士の物語を映画化。各地で勇者たちが覇王の座を争う戦乱の世、魔法使いマーリン（ニコル･ウィリアムソン）に導かれるブリタニア（グリートブリテン島）の王ユーサー･ペンドラゴン（ガブリエル･バーン）は、湖の精から魔法の剣エクスカリバーを授けられ、国家を統一する。マーリンは、将来生まれる子供と引き換えに、コーンウォール公爵の妻イグライン（カトリン･ブアマン）を手に入れようとするウーサーに協力する。やがてイグラインはウーサーの子を出産するが、約束通りマーリンは息子アーサーを連れ去った。アーサーを取り戻すためにマーリンを追ったウーサーであったが、待ち伏せしていた亡きコーンウォール公爵の配下の者に襲撃されてしまう。絶命する寸前にウーサーはエクスカリバーを石に突き刺し、マーリンは石から剣を引き抜いた者が王となると宣言する。18年後、マーリンから養育を託されたエクター（クライヴ･スウィフト）のもとで成長したアーサー（ナイジェル･テリー）は、石に突き刺さったエクスカリバーを見つけ、その剣を引き抜いた。だがそれは、アーサー王と円卓の騎士の伝説の序章に過ぎなかった･･･。

本作品はトーマス･マロリーの大書『アーサー王の死』をファンタジーを盛り込んで再解釈した映画であり、アーサー王伝説の誕生、衰退、そして痛ましく血なまぐさい再生への道のりを描き出している。ブアマンは60年代末から魔法使いマーリン伝説の映画化を計画していたが頓挫、代わりにスタジオからJ･R･R･トールキンの『指輪物語』の脚本執筆を依頼されている。だが権利取得の申し出を断られ、映画化プロジェクトは棚上げとなった。その代わりにブアマンはアーサー王伝説の脚本化に臨むことを決め、重要な登場人物であるマーリンには魔法使いガンダルフのイメージを盛り込み、トールキンの精神を受け継いだ脚本に仕上げたという。「『アーサー王の死』を下敷きにしながら、より想像の世界、より想像上の時代に設定して、別の形の中つ国を描き出そうとした」と語るブアマンだが、例えば本作品の終幕などは『指輪物語』のそれを思わせて非常に興味深い。

撮影は『レジェンド／光と闇の伝説』『ラビリンス／魔王の迷宮』『クリフハンガー』などで知られる英国人撮影監督アレックス･トムソン。ARRIアリフレックス35 BL3／球面レンズ／1:33:1フルフレーム／35mm撮影作品。上映アスペクトはピラーボックス1.66:1（欧州）ソフトマット1.85:1（米）ビスタサイズ。撮影は5か月に及び、その間、屋外ではほぼ毎日雨天であったという。トムソンは雨中での撮影を苦手としない撮影監督であり、またソフトフォーカスの達人であった。トムソンは本作品を「現実のエッジを保つ必要のある夢」と表現し、ブアマンが求めていた「生々しい緊張感と荒々しさと、異世界の幻想的な色調が溶け合った映像」を実現させている。

私たちは、映像に一種の明るさを与えようと努めた。昼間の屋外では、常に緑色のライトを物体に当て、魔法のような明るさを与えている。森の葉や苔も、幻想的で、神話的な光を放つようにライティング下。だが何よりも増して明るく輝くのは、エクスカリバーだ。「湖の乙女」によって初めて波打つ水面に登場するシーンから、血に染まり煙が立ち込めた戦いの終わりに映るシーンに至るまで、剣が神秘的な輝きを放っていなくてはならない。そこで特殊なジェルを塗布した高出力のライトを当てることで輝きを実現した。ソフトフォーカスに関しては（現在は製造中止となっている）ハリソン＆ハリソンのブラックドットテクスチャースクリーンフィルターと、レンズの背面にストッキングを装着することで、このルックを実現している。撮影監督アレックス･トムソン

音楽はトレヴァー･ジョーンズ。『エンゼル･ハート』『ラスト･オブ･モヒカン』『ノッティングヒルの恋人』などで知られるジョーンズだが、これが本格的な映画音楽デビュー作である。本作品のサウンドトラックは企画当初から複雑だった。というのも、プリプロダクションの早い段階からブアマンは、リヒャルト･ワーグナーとカール･オルフの音楽を重要なシーンで使うことに決めていたからだ。そのためオリジナルスコアの役割は、クラシック音楽の隙間を埋めることだけになるとされた。それでもクラシック音楽とオリジナル音楽のユニークな融合を楽しむことができ、オペラ的で神話的なムードを響かせる楽曲構成は高い評価を得ている。

SPECIAL FEATURES

DISC ONE - 4K BLU-RAY

DISC TWO - BLU-RAY

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