NECパーソナルは本日、都内で新製品発表会を開き、法人向けのノートパソコンの新モデル「VersaPro UltraLite タイプVY」を発表した。発売は9月中旬で、本日より予約を受け付ける。価格は¥481,800(税込)~。
さて、NECではこれまでノート・デスクトップパソコンの取り扱いについて、個人向けはNECパーソナル、法人向けは日本電気(NEC)という区分けで活動をしていたが、今春に日本電気の法人部門がNECパーソナルに合流して一元化。製造から販売まで一体化した新体制で活動することになったという。その新体制での初の新製品・発表会が本日、行なわれた、ということになる。ということもあり、会の冒頭には同社 代表取締役 執行役員社長の檜山太郎氏が登壇。新体制で目指す、新たなる価値創造について語った。
曰く、法人と個人の部門が一元化されたことで、ユーザーニーズや市場の動向をいち早く吸い上げ、製品開発に素早く反映させていきたい、ということだった。大きくはAIの取り扱いになるそうで、個々のアプリ・ソフトが云々ではなく、これからはAIが担うサポート・エージェント機能同士が連携していく世界になる、という予測のもと、エッジAI(個々のパソコンに搭載されるAI)によるデータの分散処理への対応を強化していく、ということだ。具体的には、AI機能を搭載したパソコン=AIPCの強化と、主にノートPCの使用時に気になるバッテリー問題(長時間化)への対応の2点となる。
という流れを受けて、本日発表の新製品の説明が行なわれた。コロナ禍を経て始まったニューノーマル時代の働き方では、オンライン会議の回数も多いそうで、そのオンライン会議では思ったよりもバッテリーの消費が激しいことから、ユーザーからはバッテリー長時間化への要望が数多く寄せられるそうだ。あわせて、バッテリー切れの不安があれば当然、ACアダプターやモバイルバッテリーをノートパソコンと同時に持ち歩くことになるということで、バッテリー切れの不安が解消されれば、もう、ACアダプターを持ち歩かなくてもいいですよ、カバンが軽くなりますよ、という提案を形にしたのが、今回発表のVersaPro UltraLite タイプVYとなる。
JEITAのバッテリー測定Ver3.0において、動画再生で約20.1時間、アイドル時で約40.2時間の駆動を実現し、これはWindows11搭載の1kgを切るノートPCというジャンルの中では世界最長を達成したという。同社現行の長時間モデルと比べても2倍近い長時間化を果たしている。
この実現は、下記の写真のように、省エネCPU、省エネLCD(パネル)、大容量バッテリー、省エネ機能(モード)の搭載によるそう。同時に、バッテリーのロングライフ化も行なわれていて、バッテリーをいたわる80%充電機能を改良し、ユーザーの活動時間(ノートPCを使用開始する時間)を把握することで、通常は80%充電というスマート(いたわり)充電を行ないつつ、使用開始する時間に100%満充電になるように(80%を超えて充電する)、仕様を変更しているという(=使い始めにはいつも100%満充電となる)。
そして、以後の製品開発については、NECパーソナルが個人向けPCに行なっていた“攻めの商品作り”を法人向けにも適用していく、と宣言していた(これまでは、守りの商品作り)。法人向けがラインナップしているデスクトップモデルについてもNECパーソナルが担当することになり。ノートPC同様に“攻めた”商品が今後予定されている、ということだ。
NECパーソナルでは、ロングライフを達成した本VersaPro UltraLite タイプVYの発売以後、その性能を実感してもらうために、自信を持って、バッテリーが一日持たなければ返品OKキャンペーンを実施するという。