特別企画
[PS]から【Plus】へ
フランスNEXO社の製品開発フィロソフィー

NEXOといえばフランス発、SRユースの著名スピーカーであり、同時に世界有数のひとつに数えられるメーカーであることに誰も異論はないだろう。このほど、現在同社の中枢を担う3名のスタッフに話を聞く機会を得た。
NEXO社が考えるスピーカーシステムとはどのようなものか、またどういった製品でなければNEXOであると呼べないのか。こうした同社ならでは、といえるスピーカーづくりの根幹を成す部分を以前から知りたいと思っていた。そうすることで、なぜ世に広く知られ、そして導入され高い評価を受けるようになったのか。ひいては秀逸なスピーカーシステムに必要な要因とは。それを紐解きたいと考えていたからだ。
加えて高い音響性能と使い勝手の良さでリリース以来、高評価を得ている「Plus Series」についてもその人気の秘訣がどこにあるのかをできるだけ具体的に聞き進めた。

PROSOUND SPECIAL
PMC Special Interview
CTO オリバー・トーマス氏に訊く
PMCのこれまでの歩みと最新“PMC”シリーズの開発コンセプト

世界中のプロフェッショナルから絶大な支持を集めている、英国「PMC(The Professional Monitor Company)」のスタジオ・モニター。イマーシブ時代に入り、その評価は以前にも増して高まっている印象で、国内外のDolby Atmosスタジオの多くで同社のスタジオ・モニターが採用されている。昨年販売が開始された最新モデルの“PMC”シリーズも非常に評価が高く、イマーシブ時代のリファレンスになり得るポテンシャルを秘めたスタジオ・モニターと言っていいだろう。

STUDIO REPORT
C And T AOYAMA

東京・赤坂に本社を置く「C And T」は、多様なコンテンツの声優キャスティング、シナリオ制作、スタジオ収録/演出、サウンド制作、映像制作をワン・ストップでこなす気鋭のプロダクションだ。この1年間で同社がアサイン/ブッキングした声優の数は実に4,000人以上(!)に及び、ゲーム・メーカーを中心に多くの企業をクライアントとして抱えている。ゲームの声優キャスティング/シナリオ制作を手がけるプロダクションの中では、現在最も勢いのある会社と言っていいだろう。
そんな「C And T」は先頃、東京メトロ青山一丁目駅からほど近いビルの1フロアに、新しい自社スタジオ「C And T AOYAMA」を開設した。

FILM SOUND PRODUCTION
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE
初のライヴフィルム
『JSB3 LIVE FILM /RISING SOUND』サウンド制作のすべて

今年で結成10周年となった三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE。その記念作となった今回ご紹介する『JSB3 LIVE FILM / RISING SOUND』は、コロナ禍のために、無観客にせざるを得なかった2020年に行われたオンライン・ライヴ4本を基にしたライヴフィルムである。
さらに、この作品は最高品質の映像と音をエンドユーザーに届けるドルビーシネマで上映されることを、第一の目的として制作された意欲作でもある。

PROSOUND REPORT
L-Acoustics「L-ISA」 Presentations in Inter BEE2022

すでに世界規模で広く周知されたイマーシブオーディオ(ImmersiveAudio)テクノロジー。各国の著名スピーカーメーカーからもユニークかつ最新技術を盛り込んだイマーシブオーディオシステムが次々と発表されるようになって久しい。
その中で、ひときわ大きな存在感を放つのがL-Acoustics「L-ISA」といえよう。これは「L-ISA Processor」L-ISAマルチチャンネルオーディオプロセッサー、「L-ISA Controller」コントロールオーディオソフトウェア、「Soundvision」3D音響シミュレーションソフトウェア等で構築されるL-Acoustics社開発の新たな音響システムで、世界中の交響楽団をはじめ、大掛かりな劇場や礼拝堂、また名だたるアーティストたちのツアーにも広く活用されている。
そんな「L-ISA」システムを日本で初めて試聴できる貴重な場が、昨年11月に開催されたInter BEE 2022会場内に設けられた。計14本のスピーカーシステムと4本のサブウーファーシステムが繰り広げる“Immersive Hyperreal Sound”が体験できるとあって、L-Acoustics製品を取り扱うベステックオーディオ社の展示ブース隣に設置された「L-ISAシアター」には、約40分を要する各回のデモンストレーションに多くの来場者が詰めかけ、大いに賑わった。

STUDIO ENGINEERING
イマーシブオーディオ制作のすすめ
第8回 3Dオーディオ制作と音質

前回の記事では、チャンネルベースとオブジェクトベースについての考え方を述べたが、今回はそのなかでも音質劣化を抑えるための工夫について考えてみたい。
録音において音質劣化につながる最大の要素がカラーレーションと考えている。もともと建築音響の用語であったカラーレーションは、直接音と、壁などで反射してくる反射音との干渉によってコムフィルターが形成され、音色が著しく変化して聴こえる現象である。順に説明しよう。

PROSOUND最前線
AURO-3Dによる
ハイレゾ・イマーシブサウンド・ストリーミング

イマーシブオーディオは、放送、映画、そしてBlu-rayディスクなどの物理メディアとデジタルファイルのダウンロードによる音楽を核として発展してきました。最近では、音楽を中心にその核がストリーミングに移行しつつあります。
AURO-3Dは96kHz/24bitなどのハイレゾでイマーシブオーディオを提供できる高音質フォーマットとして発展してきましたが、2023年1月にラスベガスで開催されたCES 2023において、ハイレゾ・イマーシブサウンドをストリーミングできる技術を発表しました。
このたび、AURO-3Dを開発しているベルギーのNEWAURO社のCEOであるRudy Van Duppen氏とCTOのBert Van Daele氏が来日し、CES 2023で発表したハイレゾ・イマーシブサウンド・ストリーミングの技術を紹介するデモを行った。