オーディオテクニカ(Audio-Technica)から、車載用メディアプレーヤー「AT-HRP5」が11月10日に発売される。本機の存在は、2019年大阪オートメッセの会場で披露されていたため、発売を待ちわびていた方も少なくないことだろう。満を持しての発売となった。

AT-HRP5 ¥95,000(税別)

車載用メディアプレーヤー、オーディオテクニカ「AT-HRP5」。

 本機はUSBを介して音声はもちろん映像デジタルファイルが再生できる。対応音声ファイルは、FLAC、WAV、MP3、DSF、DFF、ACC。APE、OGG、M4Aに対応(PCM32〜384kHz・24bit、DSD64およびDSD128)する。また映像ファイルはAVI、MKV、MP4、MOV、M4V、FLVに対応。純正装着のカーオーディオシステムや、市販AVナビなどで再生対応していないファイル形式まで幅広く再生可能な使用が特長だ。

本体外形寸法はW213×H34×D142mmの小型なモデルだ。

接続端子は2つのサイドパネルに配置される。画像上にはUSB入力が、下の画像には左からUSB入力、USB出力、コンポジット映像出力、RCAライン音声出力、光TOSデジタル出力、同軸デジタル出力HDMI出力、電源ターミナル(DC12V、ACC、グラウンド)が並ぶ。

付属するワイヤレスリモコン(左)と、リモコン受光部(右)。ボタンの数を少なくすることで、指先の感触だけで操作できるよう考慮されたリモコン。手のひらに収まるコンパクトサイズだ。

 本体はコンパクトなハイダウェイユニットで、車内への搭載場所を選ばない設計。コントロールは専用のワイヤレスリモコンで行う。HDMIあるいはコンポジットの映像端子を装備するため、既存のカーナビやディスプレイオーディオといった製品の映像端子と接続することで、本機のインターフェイスとして利用することが可能だ。同時に音声ラインをアナログ接続して、各種デジタルファイルが楽しめる。

 また、より高品質なシステム構築を実現するべく、USBのほかS/PDIF(同軸および光TOS)出力を装備。同社のデジタルトランスポートD/Aコンバーターと組み合わせたり、汎用DSPユニットとデジタル接続して使用することもできる。

AT-HRP5の接続例。純正カーオーディオや市販AVナビとの接続(上段)のほか、DSPや同社デジタルトランスポートD/Aコンバーターとの接続でより高品位なサウンド再生が期待できる。

 内蔵DACはAKM製AK4452を採用している。オーディオ調整機能として10バンドのイコライザーを装備、純正カーオーディオとの組合せ時には大いに活用できそうだ。

 インターフェイスは、日本語のほか、英語、中国語(簡体字、繁体字)から選択可能。FLACやMP3ではアルバムアートも表示することができる。ユニークなのはファイルの表示パターンで、一般的なアーティスト別やアルバム別といったカテゴライズのほかに、サンプルレートやフォーマットというカテゴリーを設けている点。高品位なファイルを聴くといった楽しみ方ができる、なかなかマニアライクな仕様が盛り込まれている。

再生したいファイルを表示する際、「サンプルレート」や「フォーマット」というカテゴリーでリスト表示することができる。

 これまで、高価なデジタルオーディオプレーヤーを車内に持ち込んでハイレゾ再生をしていたカーオーディオファンには、目から鱗の存在となるのではなかろうか。オーディオテクニカでは車載用高品位ケーブルも各種リリースしており、これらの組合せでハイクォリティなカーオーディオシステムの構築も目指せそうだ。注目のアイテム登場である。

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