タイトルを調べたら“アオサギ”という意味らしい。「忍耐」、「落ち着き」、「自立心」、「強い精神」というニュアンスもあるようだ。
監督・脚本はこれが長編デビュー作となるハンガリー系カナダ人のソフィー・ロムヴァリ。内容はフィクションではあるが、彼女自身の経験も作品に反映されているとのことだ。この映画での「視点」となるのは、サーシャという女性。前半は1990年代後半、カナダ・バンクーバーが舞台。奇矯な行動を続ける一番上の兄(片親違い)、ジェレミーを、8歳のサーシャがどう感じていたかが、親の対応と共に描かれる。仕方ないのだろうが、親は問題を抱えたジェレミーにつきっきりで、「ふつうの子供」サーシャへの接触はどうしても二の次になってしまう。それに対して、彼女はどのような気持ちになったのか。それを考えながら見るのも一興ではなかろうか。
後半はその20年後、映画監督となったサーシャの物語。当然ながら8歳の頃より視点は広がり、深まりを見せている。「今の彼女」が、ジェレミーの思い出にどう向かい合っていくのか、私には、話題を集めた日本映画『どうすればよかったか』を思い出させるところもあった。2025年にはトロント国際映画祭の最優秀カナダ映画新人賞受賞、映画評論サイト「ロッテントマト」で批評家支持率98%を記録した作品が、北米に続いて日本でも公開されることを喜びたい。
出演はエイリュル・ギュヴェン、イリンゴー・レーティ、アーダーム・トンパ、エディク・ベドーズ、エイミー・ジマー等。キング・クリムゾンやダニエル・ジョンストンの楽曲が流れるのも素敵だ。
映画『Blue Heron/ブルーヘロン』
10月23日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネマリスほか全国順次公開
監督・脚本:ソフィー・ロムヴァリ 撮影:マヤ・バンコヴィッチ 編集:カート・ウォーカー
出演:エイリュル・ギュヴェン、イリンゴー・レーティ、アーダーム・トンパ、エディク・ベドーズ、エイミー・ジマー
2025年|カナダ、ハンガリー|カラー|1.66:1|91分|英語、ハンガリー語|原題:Blue Heron 映倫:G
提供:キングレコード 配給:プンクテ
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