ソニーから、ポータブルオーディオプレーヤー・Walkman(ウォークマン)の新製品3モデルが発表された。ラインナップはフラッグシップWM1シリーズが「NW-WM1ZM3」と「NW-WM1AM3」の2モデル、ミドルクラスZXシリーズは「NW-ZX900」。発売は11月27日を予定している。

「NW-WM1ZM3」 オープン価格(想定市場価格¥654,500前後)
「NW-WM1AM3」オープン価格(想定市場価格¥346,500前後)
「NW-ZX909」オープン価格(想定市場価格¥214,000前後)

 WM1シリーズは、2022年登場のZM2/AM2シリーズの後継で、第3世代ということでZM3/AM3というネーミングに。ZXシリーズはZX707の後継となり、ソニーらしくZX900という型番が与えられている。いずれもAndroidモデルで、Android 16 OS(後日のアプデで対応予定)に対応し、プラットフォームの刷新で、操作性・応答性は向上しているという。ちなみに、価格は前シリーズに対し一気に倍になったが、ソニー調べでは、ポータブルオーディオ(DAP)市場は縮小傾向ではあるものの、ハイエンドモデルは横ばいで、中でもウォークマンユーザーは、ウォークマンからウォークマンへの買い替え需要が旺盛ということで、今回、WM1/ZXシリーズ3モデル揃ってのリリースになった、ということだ。

 なお、ミドル・エントリークラスのAシリーズやSシリーズは今回、ラインナップには入っていない。

 以下、それぞれのモデルについて紹介していきたい。WM1シリーズの上位モデルZM3については、往年の名機「DMP-Z1」の電源思想を継承し、微小音の再現性を追求し(音質向上に向け)、筐体の構造やパーツ選び、組み立て方まで吟味。技術者が存分に腕を振るい、やりたかったことをやり切った仕上がりになっているという。

 シャーシについては、ZM2同様に無酸素銅ブロックからの切削により成型されており(質量はアップしている)、今回リアシャーシと、本体組み上げの仕方が新しくなった。ZM2では(リアに)切削アルミを使っていたが、ZM3では無酸素銅の切削&金メッキの仕様となった。加えて、ZM2ではリアシャーシの取り付けと内部基板の固定は同じビスで行っていたが(共締め)、ZM3ではそれをやめ、リアシャーシと、基板固定をそれぞれ別のビス(金メッキ)止めにしている。兄弟モデルAM3では従来同様に共締めされており、これだけの影響というわけでもないだろうが、結果出てくる音については想像以上の差を生み出していた。つまりは、ZM3は技術者の狙い通り、繊細で音場の広いサウンドが聞けるよう進化しているのが分かった。

 また、Androidモデルとしての使い勝手も向上していて、プラットフォームの刷新で、前モデルよりもサクサク動くようになったし、そもそも画面サイズ、筐体サイズが大きくなり、ZM2の5インチから、ZM3で5.5インチ・フルHD解像度へと精細化していて、ジャケットや各種メニュー表示も見やすくなった。一方で重量は、ZM2の約490gから約670gとなり、アステル&ケルンの「A&ultima SP4000」よりも重たくなっている(AM3は約425g)。

 機能面では2つの大きな進化があった。一つは、DSDリマスタリングエンジンが(11.2MHz)、外部アプリでも動作するようになったこと(音楽ストリーミングサービス/アプリにも適用できる)。一つは、フルデジタルアンプS-Masterに、先読みノイズシェーパー機能が追加されたこと(ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」に搭載されたもの)。先読みノイズシェーパーという名称の通り、量子化ノイズを“先読み”して処理を最適化することでノイズを抑制、レスポンスや、量感、スピード感を高めてくれるものになるという。これにはライト・バランス・ディープの3種類のモード(設定)があり、実際に機能をオン・オフしてみると、確かに低音の量感が増し、音場感が広がるようになる。繊細さも出てくるので、基本オン(モードは好みで)でいいだろう。

 なお、Bluetoothコーデックは新たに、aptX Adaptive、LC3(LE Audio)をサポートする。

 次にNW-WM1AM3について紹介したい。どちらかと言えばAM2の正常進化型で、ある意味、ZM3が特異、と言えるかもしれない。

 シャーシは、メインシャーシがアルミの切削で、リアはZM3同様に無酸素銅を使うものの(金メッキ仕様)だが、こちらはプレス成型となる。これは後述のZX900と同様。リアシャーシのビス止めは、基板と共締めとなる。ほか、コンデンサー(2基)やSoC、S-Master、オーディオ電源をOFCケーブルで直結などはZM3同様。4.4mmバランス端子の内部配線は、ZM3がキンバーケーブルで、AM3はOFCとなる。というほぼ同様の仕様ではあるが、短時間ながら試聴してみたところ、音質はZM3とはかなりの違い(差)があり、ZX900の猛烈な追い上げを受けているように感じた。

 最後は、NW-ZX900。シャーシ構造はAM3に近く、メインシャーシはアルミ切削、リアは金メッキ仕様の無酸素銅をプレス成型にて、組み上げられている。画面サイズは前モデルと同じ5インチだが、解像度はフルHDに進化している。重量は227gから345gへと増加した。機能面ではZM3/AM3と同じく、DSDリマスタリングは外部アプリでも利用でき11.2MHzへの変換が可能だし、S-Masterには先読みノイズシェーパーもあるし(ただしモードは“バランス”のみ)、クロックはWM1シリーズと同じ金蒸着・超低位相ノイズ推奨発振器を採用し、サウンドのクリアネスを向上させている。BluetoothコーデックはWM1シリーズと同じく、LDACはもちろん、aptX Adaptive、LC3をサポートする。

 音質は前モデルZX707よりも低音の再現性が向上していて、量感のある(少し強めの)再現が楽しめる。繊細さという面ではさすがにWM1シリーズに譲るが、明るい爽やかな音調を確認できた。先読みノイズシェーパーも(バランス)をオンすると、重心が下がってより安定した再生となっていた。

 そのほか、ソニーストアでは、ストア限定のNW-WM1ZM3の特別パッケージ「NW-WM1ZM3 Sony Store Limited Package」も用意される。これには、ストア限定のレザーケース、液晶保護ガラス、ピンバッチ(カンパーニュ社 製)が同梱される。販売台数は100台限定で、購入は抽選(抽選応募購入制)。価格は¥679,800(税込)となる。

【抽選応募】10/16(金) AM10:00 ~10/25(日)PM23:59
【当落連絡】10/30(金) ~11/1(日)
 ※購入期間はメール配信日含めて3日間
【繰上当選】11月中旬
 ※キャンセルがあった場合のみ実施予定