SONOSは昨日、同社の新しいオペレーティングシステムとなる「Sonos 27」と、それに対応した新製品としてサウンドバー「Sonos Beam Ultra」(¥99,800、税込、10月9日発売)、さらにヘッドホン「Sonos Ace Ultra」(¥69,800、税込、10月30日発売)を発表した。

 昨日開催された説明会では、Sonos Japan合同会社 チャンネルディベロップメント・マネージャーの大久保 淳氏からSonos 27や新製品についての解説が行われた。SOSNOでは10月から27年度がスタートするが、2026年度の実績としてはグローバルで7〜8%ほどの成長で、シェアも利上げも伸びている状況だという。さらに今回、新製品と共に新しいソノスブランドの打ち出しを行うそうだ。

 それが「Sonos 27」で、ハードウェアとサービス、ユーザー体験をつなぐ包括的な概念となる。ユーザーの音楽体験を豊かにするためのシステムとのことで、そこでは以下の4つのテーマも含まれている。

●音楽のエコシステム(Sonos Platform)
●新しい操作方法(Sonos 27spp、Sonos 27voice、Sonos 27map、Sonos 27web)
●部屋に合わせたチューニング(Sonos Trueplay)
●組み合わせによるサウンド体験(Sonos Fabric)

 この中には従来のSonosアプリなどで実現できていた機能やサービスもあり、また今回新たに提案された機能も含まれている。大久保氏によるとそれらのサービスについてこれまではばらばらな訴求になっていたものを、Sonos 27という概念の下にまとめているそうだ。

 それもあり、今後Sonos 27に新たなサービスや機能、対応製品が加わる可能性もあるし、あるいはオペレーティングシステム自体が進化していく(Sonos 28とか)かもしれないとのことだ。

 そんなSonos 27で注目の提案は、Sonos Fabricだろう。これもひとつの機能を指した言葉ではなく、今回でいえばHeadphone Linkingとポータブルサラウンドというふたつを含んだものだ。

 Headphone Linkingは、同一ネットワークにつないでいるSonosのスピーカーやサウンドバーとヘッドホンの組み合わせで活用できる機能で、スピーカーなどで再生しているストリーミングやインターネットラジオなどの音楽を、ワンタッチでヘッドホンに切り替えられる。

 さらにヘッドホンで音楽を聴いている状態で別のSonosスピーカーが置いてある部屋に移動し、その部屋のスピーカーに音を切り替えることもできる。つまり聴きたい音楽を自由に持ち運ぶ、といったイメージだ。 なお移動先の部屋のSonosスピーカーで既に別のソースを再生していた場合はヘッドホンで聴いていた音に切り替えることはできない。

新製品説明会で、Headphone Linkingを体験させてもらった。写真奥のSonos Playで再生していた音楽が、ボタンひとつでAce Ultraに切り替えられている

 なおHeadphone Linkingでの音の切り替えはヘッドホンのコンテンツキーの長押しで行う。となるとSONOSヘッドホンのユーザーなら疑問に感じる人もいるかも知れない。

 SONOSのサウンドバーとヘッドホンの組み合わせでは以前からテレビ音声スワップという機能があり、ドルビーアトモスなどのサラウンド音声を、バーチャルサラウンドに変換してヘッドホンに送ってくれた。しかもサウンドバー1台で2台のヘッドホンに音声を送信可能だった。これに対しHeadphone Linkingは2ch音声を送る仕組みで、スピーカーとヘッドホンも1対となる。ひょっとしてテレビ音声スワップ機能は使えなくなったのでは? ということだ。

 しかしそこは心配ご無用。再生するソースがHDMI(eARC)から入力されている場合は自動的にテレビ音声スワップが起動し、それ以外ではHeadphone Linkingになるという。なので、ユーザーは機能の使い分けを気にすることなく、最適な状態が楽しめるということだ。この快適操作もSonos 27というプラットフォームが目指したものなのだろう。

Sonos Japan合同会社チャンネルディベロップメント・マネージャーの大久保 淳氏

 ポータブルサラウンドも、手軽にリアルサラウンドを楽しんでもらいたいという提案だ。Sonosスピーカー(現在はSonos Playのみ対応)をリアスピーカーとして使うようにアプリで設定しておくことで、普段は別の場所で音楽再生用に使っているSonos Playを、映画を見る時にサウンドバーの近くに持ってくるだけで、自動的にリアスピーカーとしてアサインされる。

 Sonos Playからは高周波信号が送出され、サウンドバー側がそれを検知すると自動的にリアスピーカー用の信号を送り出すという仕組みとのことだ(L/Rのリアスピーカーが接続された段階で再生を始める)。なおSonos Playには加速度センサーが内蔵されているので、本体を移動したら自動的に検出を行うとのことだ。

「Beam Ultra」の本体サイズはW750✕H65✕D105mmで、重さは2.88kg

 そしてこれらの機能を搭載した新製品が上記の2モデルになる。まずサウドバーのBean Ultraは、7.1.2ドルビーアトモス対応モデルで、スマートな本体に9つの新開発ユニット(5ツイーター+4ウーファー)を内蔵している。本体天面両端に上向きビームツイーターを搭載したことで、天井の反射を使って上側からも包みこまれるようなイマーシブサラウンドを楽しめる。

 Beam Ultraは現行サウンドバーの「Arc Ultra」と「Beam(Gen2)」の間に位置する製品で、これによってSONOSサウンドバーのラインナップは合計4モデルになった。本体サイズはBeam(Gen2)よりもわずかに大きくなっており、カラーはブラックとホワイトが準備されている。

 設置環境への最適化を行うTrueplayは、従来のiPhone用に加えてAndroidアプリ(Quick Tune)からの操作にも対応した。スピーチエンハンスメント機能もArc Ultra同様に搭載済だ。

「Ace Ultra」は4色展開となった

 ヘッドホンの新製品Ace Ultraは、前モデルの「Ace」(併売)から2年ぶりのリニューアルとなった。大久保氏によると、Aceはデザイン性や音質で好評を博していたが、本体カラーがホワイトとブラックのみで、他のバリエーションが欲しいという声もあったという。Ace UltraはAceの上位モデルとして、ブラック、ホワイト、アガベ、サンドの4色で展開される。

 搭載されたドライバーは新規設計で、全帯域でのパフォーマンスを向上させ、ディテイルの再現性や作品への没入感を高めている。また10基のマイクを搭載してANC(悪ディブ・ノイズ・キャンセリング)の効果もAceの2倍にアップ、同時にアウェア(外音取り込み)モードも、より自然な音で再現されるようになっている。

 エンジンはHeadphone Engine 2に進化。この世代からHeadphone Linkingが使えるようになったとかで、残念ながら前モデルのAce(Headphone Engine 1を搭載)はこの機能には非対応だ(テレビ音声スワップ機能は使える)。

 バッテリー駆動時間はANCオンで35時間なので、通勤・通学用であれば週に1回充電するだけでも充分かもしれない。BluetoothのコーデックはSBCとAACに加えてaptXも使用可能とのこと。

Beam Ultraの端子部。Beam(Gen2)では本体に垂直にHDMI端子を取り付けるタイプだったが、新製品は横向きに射す形になっている

 65インチテレビとBeam Ultraの組み合わせでブルーレイ『トップガン マーヴェリック』のドルビーアトモス音声を聴かせてもらった。サブウーファーの「Sonos Bub4」とワイヤレス接続した状態では、潜水艦から発射されたミサイルが敵基地に着弾するシーンではミサイルの移動感や爆発の低音感もしっかり再現される。戦闘機の移動感、高さの演出も上手い。

 続いてSonos Playを2台、視聴位置の後ろに追加して、動画ストリーミングから『罪人たち』を再生する。

 このコンテンツは*音声だが、後ろ側にリアルスピーカーが追加される意味は大きく、教会内の歌唱では響きがとてもリアルだし、間に挿入されるショッキングなイメージカットの怖さ、不気味さも増した印象だ。さらにスピーチエンハンスメント機能をオン/オフしてもらうと、男声の太さ、聞き取りやすさに違いがでてくる。

 SONOSは様々な製品ジャンルを備えており、かつそれらで統一感のあるバランスのいい音が楽しめるのが魅力だと思っている。今回はSonos 27というプラットフォームでそれらを統合したわけで、音質はもちろん、優れた機能や使いやすさもさらに進化していくことが期待される。新しいフェイズに入ったSOSNOの展開に期待したい。

https://www.sonos.com/ja-jp/shop/new-arrivals