東京国際フォーラムで開催中の「OTOTEN 2026」。本日から一般入場も開始され、いっそう多くの方が会場に足を運んでくれることだろう。そんな方々にチェックしていただきたい製品について、以下でご紹介する。

 G507のWAPANブースに展示されているLu Kang Audio(ルーカン・オーディオ)の白いスピーカー「Spoey200GD Signature Edition」(¥792,000、ペア、税込、晩夏以降の発売予定)は、ぜひ音を体験しておきたい新提案だ。

 ルーカンオーディオは台湾の老舗ハイエンドスピーカーメーカーで、Spoeyシリーズは2024年初頭から日本でも販売をスタートしている。近年はOTOTENにも出展しているので、その音を聴いたことのある方もいらっしゃるはず。その新製品Spoey 200GD Signature Editionは、同社と光城精工が共同開発したモデルで、スピーカーネットワーク回路の動作基準となる GND(接地)を安定化させる「仮想アースユニット」を、キャビネット内部に直接している。

 製品開発は、光城精工の土岐泰義氏からルーカンオーディオ社長の施政謙(ロックス)氏にオファーしたことがきっかけだった。光城精工では「遠くのアースより、近くのアース」という思想を提唱しており、仮想アースを外部アクセサリーとしてではなく、ネットワーク回路のすぐ隣に内蔵することで、その効果を最大化できると考えている。これは単なる部品の追加ではなく、ネットワーク全体をより正確な電気的条件のもとで動作させるための再設計とのことだ。

 ロックス氏もそのアイデアに賛同し、自身が開発しているネットワークにどのように仮想アースを盛り込むか検証を始めたという。今回搭載された仮想アースは光城精工の小型モデルをベースに、組み合わせるスピーカーに最適になるよう追い込んでいったそうだ。日本〜台湾間でやりとりをしながら、開発には1年半ほどの時間をかけている。

 OTOTEN会場で短時間ながらSpoey 200GD Signature Editionの音を聴かせてもらった。バイオリンやギター、ベースと言った弦楽器はルーカンオーディオのスピーカーが得意とするところで、オリジナルモデルのSpoey200を試聴した時も、生き生きとした鳴りっぷりの良いサウンドが印象的だった。

 新製品のSpoey 200GD SignatureEditionでは、それに加えて、バイオリンの高域の抜けがよくなり、またベースの低音もいっそうクリアーではずみが良くなっている。使われているユニットはベースモデルと同じとのことだが、その印象はかなり違う。

 この点について土岐氏は、仮想アースでGNDが安定したことで、位相転換が減り、倍音成分がより正確に再現できているのが原因ではないかと推測している。同時に、楽器の定位、実在感も再現できるようになるそうだ。

光城精工 電源事業部 取締役部長 土岐泰義氏と、ルーカンオーディオ社長 施政謙氏(右)

「Spoey 200GD Signature Edition」の主なスペック

●型式:2ウェイ2スピーカー、バスレフ型(グラウンディングシステム搭載)
●使用ユニット:20mmトゥイーター、200mmウーファー
●インピーダンス:8Ω
●能率:86.5dB
●クロスオーバー周波数:2.2kHz
●寸法/質量:W262×H475×D308mm/17kg