「黒のビエラ」に込めた思想と技術
PANASONIC
VIERA
TV-65Z95C
● 画面サイズ:65V型
● 画像解像度:4K(3,840×2,160画素)有機ELパネル
● チューナー:地上/BS/110度CSデジタル×3、BS4K・110度CS4K×2
● 音声実用最大出力:170W(JEITA)
● スピーカー構成:ラインアレイスピーカー、イネーブルドスピーカー2基、ワイドスピーカー2基、ウーファー1基
● 接続端子:HDMI入力4系統、USB3系統、光デジタル音声出力、LAN端子、ヘッドホン出力装備
● 寸法/質量:外形寸法(スタンド含む):高さ916×幅1,448×奥行348mm質量:約29kg(スタンド含む)
● ラインナップ:Z95C[65V/55V]
● URL:
「黒のビエラ」。パナソニックの2026年薄型テレビのキャッチコピーだ。フラッグシップである有機ELテレビZ95Cシリーズはもちろん、 MiniLED 4K液晶テレビW97C、W95C、W93Cシリーズも同様だ。パナソニックが以前からこだわってきた真の黒の再現、黒のなめらかな階調表現を改めてアピールする狙いなのだろう。映像制作者の思い描く映像を忠実に再現するため、その基盤となる黒を正確に描くことで、あらゆる色を豊かに再現する。そのポリシーが表れている。
有機ELテレビはもちろんのことだが、パナソニック・ビエラは、 MiniLED 4K液晶テレビでも黒にこだわる。W97Cシリーズは前作比でピーク輝度を約2倍(前モデルW95B比)とした「Bright Black Panel Ultra」を新採用。そして、全シリーズでバックライト制御による緻密な点滅処理に加えて発光量まで制御することで超低輝度まで微細な光をコントロールしている。このほか、独自の映像信号処理でエリアごとのコントラストを制御し、バックライトエリア制御と組み合わせるWエリア制御など、黒の再現と豊かな映像表現に磨きをかけた。
液晶ビエラの主力機TV-65W95Cの映像を確認すると、強い輝きをしっかりと出しながら、ハロー現象のような黒浮きを抑え、艶のある締まった黒再現を実現し、明るく精細で立体感のある映像を楽しめた。黒再現ではさらに一歩秀でた存在の有機ELディスプレイに迫るべく、厳しい目で仕上げられた映像なのだろう。話題性やポテンシャルで注目を集めるものの、高価になりがちなRGB MiniLEDバックライトを使わずに、価格もこなれたMiniLEDバックライトをあえて採用した堅実ともいえる製品ラインナップが好ましく感じた。ミドルクラスで優れた映像美を実現したW95Cは大いに注目すべきだし、さらなる映像美を追求したW97Cも期待度満点だ。
さて、注目の有機ELテレビZ95Cシリーズは、昨年大きな話題となった「プライマリーRGBタンデム」方式を継続しつつ、その2026年仕様の最新型パネルを採用した。本パネルでは、新発光素子による発光効率改善とサブピクセルの開口構造を新規とすることにより、さらなる高輝度化と色輝度の改善を同時に実現した。また、独自素材を用いた貼り付け構造やバックカバー一体型放熱プレート、そして筐体内の熱を効率よく逃がしパネル各部の温度の均一化にも寄与するパネル空冷技術「サーマルフロー」は、2025年モデルで採用した技術をそのまま採用し、独自の放熱構造に磨きをかけた。
「新世代プライマリーRGBタンデム」搭載 有機ELディスプレイ
Z95Cはさらなる高画質を実現するため、「新世代プライマリーRGBタンデム」を搭載しました。さらに、そのパネル性能を最大限に引き出すためにビエラが従来からこだわってきた放熱技術を新たなるステージへと進化させ、パネルが発した熱をさらに素早く空気中に放熱させる独自技術「サーマルフロー」を搭載しています。
色純度と黒表現の完成度がさらに向上
TV-65Z95Cで映像を暗室環境にて、シネマプロ映像モードで確認した。黒の再現性や階調の滑らかさは言うまでもなく見事であるが、特に暗部でも色が沈んでしまうようなことがなく、暗いなかでもしっかりとした色を描き出すことに感心した。また、強い光やAPL(画面平均輝度)の高い映像では、まばゆい光が再現されるだけでなく、白ピーク付近での偽色による色滲みがなく、清潔感のある映像になっていた。こうした色純度が向上した映像は前作からの大きな進歩だと感じた。コントラスト感がしっかりつき、奥行感に満ちた映像である。
驚かされたのが黒一色に近い映像での画面での映り込みの少なさ。これは明るい照明環境では顕著で、映り込みのないすっきりとした映像になっている。こうした地道ともいえる改善を含め、基本となる黒の再現性の高さがビエラの高画質をしっかりと支えていることも実感した。
音像定位と空間表現を高めた音響技術
また、小口径のアレイスピーカーを使ったスピーカーも大きな進歩を遂げた。HRTFという頭部伝達関数を活用した新アルゴリズムが適用され、Dolby Atmos等のマルチチャネルオーディオの再生において、画面のセンターから聞こえるべき声などの音像定位が改善された。そして、サブウーファーが受け持つ低域成分を新フィードバック処理で残響成分を生成する「レゾナンスベース」という機能も面白い。この機能の効果がなかなかよく出来ていて、より自然な音の広がりが感じられたのである。無理に作ったような不自然さはほとんどなく、最低音域までしっかりと伸びたと感じる低音だ。ウーファー帯域そのものを増強する機能ではないので、テレビを設置している階下や周囲に悪影響を及ぼすことも少ないだろうし、聴こえ方も自然。テレビの内蔵スピーカーとしては理想的な低音再現の手法だと感心した。こうした音の改善は抜本的とはいえないかもしれないが、効果も大きく、特に映画再生時の臨場感は非常に高まった。映像とあわせて完成度をさらに高めたモデルとなった。
弟モデルのZ90Bシリーズにある、ちょうどよいサイズの48インチモデルの存在も見逃せない。大画面的な雰囲気がありながら、緻密さも感じる絶妙なサイズでなかなか魅力的だ。2026年のビエラはラインナップの点で盤石の体制が整っている。
Technics監修 高音質スピーカー
上下左右に配置されたスピーカーで、体を包み込むような音の臨場感を楽しめるスピーカーシステムのイメージ
360立体音響サウンドシステム+
スピーカーの配置の自由度を向上させたことで各ユニットの配置を最適化、さらにウーハーの出力を向上させるなどの設計により、プレミアムシアターのように広大で躍動感ある音質を楽しめます。
提供 : パナソニック