何をしたいのか分からない。そんな不安定な青春時代に、雑草愛に満ち溢れた同級生と出会うことで、自らの人生を、生きる意味を、見つめ直し、生き生きとした学生生活を送る二人の女学生の姿を活写した映画『ザッケン!』が、いよいよ4月3日より全国公開される。同名の漫画作品を原作者・上原奈帆自身が監督&脚本を努め、繊細な視点と描写で、実写映画化している。ここでは、監督の期待に応え見事な演技を披露し、作品の世界観を存分に体現したW出演の中島瑠菜大島美優にインタビュー。作品の感想や役作りの苦労、お互いの印象などなど、話を聞いた。

――よろしくお願いします。いよいよ「ザッケン!」の公開が近づいてきました。物語と、役柄についての感想をお願いします。

中島瑠菜 「高校生にもう一度戻れる」と思ってとても嬉しかったです。ゆかりについては、「学校で何をしたらいいんだろう」と悩むところが私と共通していて、ゆかりになれるのが楽しみでした。物語については、本当に背中を押してくれるような作品だと思います。

大島美優 私は主演として映画に出演させていただくことは初めてでした。とても嬉しかったですし、あと何より、みみになれるのがすごく嬉しくて、決まった時から撮影が楽しみでずっとワクワクしていました(笑)。みみは、好きなことにまっすぐな姿や、話し出すと止まらないところが私に似ているなと思いました。「ザッケン!」については、漫画も今回の映画もどちらも、ありのままの自分を受け止め、心にやさしく寄り添ってくれる作品だなと思います。

――役作りの上で心がけたことは?

中島瑠菜 監督は、「ゆかりちゃんは落ち着いた感じで」とお話しされていました。演じるにあたって、「みみちゃんをずっと見ておこう」という気持ちで、そのまっすぐな姿を逃さないようにしました。ゆかりちゃんが変わるきっかけはみみちゃんが与えてくれたので、みみちゃんを見てゆかりを作っていった感じです。

大島美優 とにかく雑草が大好きな役なので、まず「雑草愛」を意識しようと思いました。雑草が好きだったからこそみんなとも出会えたので、雑草が大事で大切だという気持ちをずっと胸に秘めて……。いや、秘めてはなかったかもしれない(笑)。結構オープンになっていたかもしれないですが、雑草愛はずっとありました。

――劇中で決めゼリフ的に登場する「息吹く」のポーズはどのようにして生まれたのでしょうか?

大島美優 本読みの時に監督から「自己紹介をする時に、みみ特有のポーズがあるといい」と言われました。原作でもたまにみみが双葉ポーズのようなことをしているので、私がそこから拾って、「息吹く」とお芝居したのがザッケンポーズになった感じですね。

――中島さんと大島さんは今回が初共演作です。お二人の、それぞれの印象について教えてください。

中島瑠菜 私は人見知りで声をかけられなかったのに、最初に会った時からすごくフレンドリーに声をかけてくれて本当にありがたいなと思いましたし、お仕事も勉強も全力で頑張っていて本当に尊敬できるなと思います。

大島美優 中島さんは私がイメージしていたゆかりちゃん像と一致していて、その時点でゆかりちゃんが目の前にいるような感覚でした。話していても、落ち着いている中に面白いところがあったり、一緒に撮影期間を過ごしてすごく楽しかったです。

中島瑠菜 (作品のモデルになった雑草研究部がある)日比谷高校の文化祭に行ったり、リハーサルでも結構長い時間ずっと一緒にいるうちに、だんだん仲良くなっていきました。撮影に入ったら本当に友達みたいな感じでしたね。

――劇中、野球部でライトを守る同級生を2人で励ますシーンがあります。それまでずっと彼のことを“球拾いくん”と呼んでいたみみが、いきなり“カオルくん”と名前で呼ぶシーンが鮮烈でした。

大島美優 みみは、「野球が好きだ」と言って毎日練習していたカオルくんが野球を辞めてしまうのがショックだったので、なんとかしてカオルくんに好きなことを続けてもらいたいという思いでした。

――いい雰囲気だな、恋が芽生えるのかもと思ったのですが。

大島美優 どうでしょ。みみは雑草が一番なので……(笑)。

――改めて作品の見どころ、好きなシーンをお願いします。

中島瑠菜 「ザッケン!」は自分を認めるきっかけにもなる作品だと思います。学生の方にも観てもらいたいですし、上の世代の方にも「こういうことあったな、こういう気持ちがあった」と思い出してもらえたらと思います。私が好きなシーンは、みみちゃんが「好きなだけじゃダメですか、うまくなきゃダメですか」と純粋な疑問をそのまま口に出しているところです。本当に泣いちゃうぐらい良くて、私にとって本当に宝物のシーンです。

大島美優 好きなことをただまっすぐに好きなみみの姿が私はすごく印象的でした。好きなことをずっと大事にしていたらそれは宝物になると思うんです。(観てくださる方にも)自分の感情を大事にしていただきたいなと思います。

 好きなシーンは、雑草料理のところですね。感想を言うシーンでゆかりちゃんが喋っている姿がすごく印象に残っています。雑草を好きなだけで突っ走ってきたみみが、ゆかりちゃんという大切な友達に出会えて! とても幸せなことだなと思いました。

――最後に、今後の抱負を教えてください。

中島瑠菜 女優としては本当にどっしり構えられるように、みんなを支えられるようになりたいと思いますし、個人としては、私は韓国に行きたいので、語学を頑張ろうと思います。

大島美優 私が演じた役や作品が、観てくださった方の心のどこかに残って、思い出していただいた時に少しでも明るい気持ちになったり笑顔になってもらえるような、そんなお芝居ができるようになりたいです。個人としては、ちょっと本格的なお菓子作りがしたいです。マカロンとか、ホールケーキとか、そういう「すごいね!」と言われるようなものを作ってみたいです。

映画『ザッケン!』

4月3日(金)より 新宿ピカデリー ほか全国順次公開!

原作:上村奈帆・モノガタリラボ
漫画:プクプク「ザッケン!」(小学館「マンガワン」連載)
脚本・監督:上村奈帆
出演:中島瑠菜、大島美優 ほか
配給:SPOTEED PRODUCTIONS
(C)2026上村奈帆・モノガタリラボ・プクプク/小学館/『ザッケン!』製作委員会

中島瑠菜(なかしま・るな) プロフィール
2006年10月10 日生まれ、熊本県出身。松竹エンタテインメント所属。
2021年「松竹 JAPAN GP GIRLS CONTEST Supported by BookLive」でグランプリを受賞しデビュー。映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(2023/新城毅彦監督)で注目を集め、『そこに光があるなら』(2023/カワイ・ヒバリ監督)などを経て、W主演作『蔵のある街』(2025/平松恵美子監督)では繊細な感情表現で新境地を見せた。自然体の演技と透明感が持ち味で、Seventeen専属モデルとしても活躍。2025年「クラリーノ美脚大賞」ティーン部門を受賞し、次世代を担う若手女優として注目されている。

ヘアメイク:川又由紀(happs)
スタイリスト:平松彩霞 (dynamic)

公式サイト https://www.shochiku-enta.co.jp/actress/nakashima

大島美優(おおしま・みゆ) プロフィール
2009年11月19日生まれ、埼玉県出身。アミューズ所属。
2018年「ちゃおガール2018☆オーディション」で準グランプリを受賞し芸能界入り。日曜劇場『マイファミリー』(2022/TBS)で二宮和也の娘・鳴沢友果役を好演し注目を集める。映画『沈黙のパレード』(2022/西谷弘監督)や、連続テレビ小説『おむすび』(2024~2025/NHK)『ぼくたちん家』(2025/NTV)など話題作に出演。透明感と確かな演技力で、幅広い役柄を演じ分ける期待の若手女優。

スタイリスト:藤井エヴィ(B-age)
ヘアメイク:茂又健瑠(B-age)
衣裳クレジット:ワンピース zin.kato

公式サイト https://www.amuse.co.jp/artist/A8901/index.html