自宅で手軽に大画面を楽しめるアイテムとして、プロジェクターが注目を集めている。そのラインナップも豊富で、手軽に持ち運んで様々な場所で楽しめるポータブル型から、壁際に置いて大画面を投写できる製品まで選択肢も多い。さらにそれらの多くが動画ストリーミング再生機能やスピーカーを内蔵しており、プロジェクターだけあればすぐにコンテンツを楽しむことができる。中でも注目したいのは、エプソンの超短焦点プロジェクターだ。得意の3LCDパネルを搭載し、レーザー光源と合わせて明るい大画面を実現している。今回はその最新モデル「EH-LS970」の実力を、鳥居一豊さんに体験していただいた。(StereoSoundONLINE)

液晶プロジェクター:エプソン
Lifestudio Grand Plus EH-LS970 エプソンダイレクトショップ価格¥484,000(税込)

●使用デバイス:3LCD
●光源:レーザー
●明るさ:4,000lm
●スクリーン解像度:4K
●パネル画素数:水平1920×垂直1080画素(3板式)
●入力対応解像度(最大):4K
●内蔵スピーカー:2.1ch Sound by Bose(5W×2、10Wウーファー)
●搭載OS:Google TV
●寸法/質量:W695×H145×D341mm/12.4kg

接続端子は本体側面カバー内に搭載する。3系統のHDMI入力の他に、USBコネクターからの動画データも再生可能だ

「EH-LS970」が気になる方はこちらをチェック ↓ ↓

Aamzonのエプソン公式ショップ → https://www.amazon.co.jp/dp/B0GPVJK9NP

楽天のエプソン公式ショップ → https://item.rakuten.co.jp/epson/eh-ls970/

 エプソン「EH-LS970」は、リビングルームなどで使いやすい超短焦点プロジェクター。一般的なプロジェクターは100インチ投写でおよそ2mの焦点距離が必要なことから、部屋の中央から後ろの方に設置することになるが、超短焦点プロジェクターならば映像を映す壁面のすぐ手前に置いて使うことができる。

 EH-LS970の場合、壁から2.5cmの距離に置くだけで80インチ投写が可能だ。このため、プロジェクターと投写面の間を人が通って映像を遮ることがない。壁際に設置できるため、使うたびに本体を出し入れする手間がなく、テレビのように気軽に大画面を楽しめる。さらに大型テレビと異なり、映像を投写していない時にはインテリアをすっきりと保てる点も魅力だ。本体カラーは、ブラックとホワイトの2色から選択可能で、インテリアにも合わせやすい。

 前モデル「EH-LS800」からの大きな進化点は、エプソン独自の4Kエンハンスメント技術がさらに進化したこと。フルHD解像度(水平1920×垂直1080画素)の液晶パネルを従来の2倍のスピードでタテ/ヨコに画素シフトすることで、高精度な4K(水平3940×垂直2160画素)相当の解像度を再現する。最上位モデルのEH-LS12000などに採用された技術と同等のものを採用している。また、搭載OSは、Android TVからNetflix対応のGoogle TVにアップデートし、より快適に多彩な動画配信サービスを楽しめるようになった。

光学系にもエプソンの経験が活きている。目を保護するためのセンサー機能も搭載

 EH-LS970には、エプソンが今まで培ってきた経験がきちんと踏襲されている。例えば、超短焦点投写を実現するためにレンズの構成にもこだわっているし、レーザー光源を覗き込まないように、光が遮られると自動的に光源をミュートするセンサーも備えている。

 このほか、光源は青色レーザーを採用し、その明るさはなんと4000ルーメン。液晶テレビに迫る明るさを実現し、日中でもカーテンなどで外光を遮るだけで美しい映像を楽しむことができる。そして、前面にはSound by Boseテクノロジー搭載の2.1chスピーカーが備えられている。これにより、迫力のあるサウンドをプロジェクター本体だけで楽しめるというわけだ。

 最新の映像処理エンジンも採用した。立体感のある映像を再現する「ローカルコントラスト」や、映像の帯状ノイズ(バンディングノイズ)を低減する「De-Contour」、AIが映像を鮮明化しアップスケール動画も4K相当の高解像度に変換できる「AISR」、見ているシーンに合わせて彩度を自動調整する「ダイナミックカラーブースター」といった機能を備えており、美しい大画面映像の投写が可能になっている。

壁から9.5cm離すだけで、100インチを実現。本格シアターで充分なパフォーマンスを発揮

 EH-LS970は、80〜150インチの映像を投写可能。100インチでは壁から9.5cm、120インチで17.5cm、150インチでは28.5cm離すだけだ

 まずEH-LS970を自宅のシアタールームで使ってみたが、設置は簡単。壁側のテレビ台などに載せて電源を入れるだけで映像が投写される。本体横にあるレバーでフォーカスを合わせ、画面の歪みは手動で4点または8点で補正できるほか、アプリの「Epson Setting Assistant」を使って、スマホのカメラで撮影するだけで、自動で画面の歪みを補正することもできる。

 また超短焦点型プロジェクターは、図形歪みなどが目立ちやすいが、補正後は歪みが気になるようなこともないし、フォーカスも画面の中心に比べて周辺がボヤけることもなく、充分な実力があるとわかる。

 従来のプロジェクターの設置や調整に比べてかなり簡単になったし、搬入も大人ひとりいれば可能なので、100インチ級の薄型テレビと比べても導入しやすいはずだ。

 このほか、映像のシフト/ズーム機能も搭載済で、画面サイズをちょうどいい大きさに調整したり、見やすい位置に移動することも可能。設置場所の自由度が高いのだ。画面が大きすぎる場合はズーム機能で画面サイズを調整できるし、レンズシフト機能を使えば画面の位置をある程度移動できる。これは大画面テレビでは不可能で、試してみると思った以上に快適だった。

鳥居さんのシアタールームに、EH-LS970を持ち込んで検証を行った。配信コンテンツやブルーレイディスク、ゲームなど様々なコンテンツをチェックしてもらっている

 Netflixの動画を見てみたが、明るく鮮やかな映像が楽しめる。名探偵ブノア・ブラン(ダニエル・クレイヴ)が不可解な謎を解き明かす『ナイブズ・アウト:ウェイク・アップ・デッドマン』では、殺人事件が起こる田舎町の教会内部も見晴らしよく描き、事件にかかわる人物たちの表情も鮮明だ。亡くなった司祭が蘇る夜のシーンでも、暗い森などが見やすく、55インチテレビと比べても遜色なく楽しめた。充分な明るさとコントラストがあり、肌の色の質感や服装の細かな模様などもていねいに再現される。明るいだけでなく、色も豊かだ。

 テレビでも好評放映中のアニメ『葬送のフリーレン』なども明るい映像で、肌の色や中間色も自然な色合いで再現。エプソンが長年採用している3LCD方式は光の三原色をそれぞれ専用の液晶パネルで表示するので、色割れなどが生じず、微妙な色の変化も豊かに描かれる。アニメらしい原色の鮮やかな色も美しい。

 さらに、PS5でゲームも試してみた。EH-LS970はHDMI入力も備えているので、家庭用ゲーム機の映像も迫力の大画面で楽しめる。本機は自動低遅延対応(入力遅延20ms)で、操作のタイミングが重要なゲームも快適にプレイできる。最新の3Dシューティングも大迫力で楽しめるし、美しいグラフィックも細部まで再現でき、ゲームというより実際に体験しているかのような感覚になる。

 そして音もかなり優秀。大型サウンドバーを使っているような感覚で、薄型テレビの内蔵スピーカーとはひと味もふた味も違う迫力がある。ダイアローグも聴き取りやすく、メリハリの効いた音になっているのはさすがだ。低音もしっかりと出るので、映画の迫力あるシーンも不満なく楽しめる。音の広がりも豊かで、大人数でも満足できる。

EH-LS970だけで映像と迫力あるサウンドを楽しめるよう、本体正面両サイドにフルレンジユニットを各1基、右側にウーファーを搭載している。「Sound by Bose」によるサウンドチューニングも施されている

設置調整から映像イコライジング、音量調整まで付属リモコンで可能。ストリーミングサービスのダイレクト呼び出しキーも備える

 場所を変えて、撮影スタジオでEH-LS970を視聴してみた。リビングルームを模した、ソファやテーブルなどを配置した環境で、100インチ映像がこれほど簡単に楽しめるのに驚く。最高輝度が4,000ルーメンもあるので、カーテンなどで直射日光を遮れば、液晶テレビとほぼ遜色ない感覚で楽しめる。色も自然だし、暗部の階調表現も不満はない。自然で優しい画調だ。

 大画面なので迫力は段違いだし、家族や友人と一緒に楽しめるので、映画だけでなく、スポーツ中継や音楽番組を見るのもいいだろう。もちろん、TVチューナー内蔵HDD/BDレコーダーなどをつないでニュースやバラエティ番組を見るのもいい。離れた場所で作業しながらでも番組の内容がわかりやすい。

 置き台にはテレビ用ローボードを使用したが、設置スペースも薄型テレビとほぼ変わらない。リビングに50〜60V型テレビを置いているならば、そのままEH-LS970に置き換えることができるだろう。Sound by Boseオーディオによる音が、作品への没入感をさらに増してくれる。

StereoSound ONLINE視聴室で、EH-LS970の設置サイズを確認してみた。左は48インチ薄型テレビで、右がEH-LS970を置いた状態。壁際に幅1mほどのスペースがあれば、すっきり収まるはずだ

EH-LS970にHDD/BDレコーダー(もちろんTVチューナー内蔵)を組み合わせるのもひとつの方法だ。これならテレビ放送だけでなく、パッケージソフトも楽しめるようになる

 画質についても、一般的なリビングであれば充分な明るさが確保できる。このスペックであれば、大画面液晶テレビの代わりとしても楽しむことができるだろう。

 最近はテレビの大型化が進み、100インチ級の画面サイズが現実になっているが、実際に100インチの液晶テレビを置くには搬入の手間もかかり、それなりの設置スペースも求められる。しかし、超短焦点プロジェクターのEH-LS970であれば、設置も容易で、部屋の広さや置く場所次第で120インチや150インチの大画面投写が可能。映画館のような大画面を家庭でも楽しみたいという時に、エプソンの超短焦点プロジェクターは、かなり有力な候補になるはずだ。

日本メーカー製だから、安心と信頼の品質を実現。
メーカー保証が3年ついているのも見逃せない!

 液晶テレビのリプレイスとして、EH-LS970が気になった方もいらっしゃるのではないだろうか。そんな方に耳より情報をもうひとつ。エプソン製プロジェクターは、「ちゃんとキレイに写る」「ずっと安心して使える」ことにこだわった設計がなされているのもポイントだ。

 具体的には、過酷な環境でも高い耐久性を確保する独自の塵埃試験や、落下・衝撃試験、長期に渡って使用できるようなエージング試験も行なわれている。さらに画面内での明るさムラ抑制やファンノイズの低騒音化にも配慮した設計と物づくりを心がけるなど、日本ブランドらしい品質へのこだわりが込められているのも、長く使う製品として安心できる。

 メーカー保証が3年間ついているのも、メーカーとしての自信の現れだろう(オプションで最長6年まで対応)。

エプソンの最新ホームプロジェクター設置から投写までプロが解説!

youtu.be