バンダイナムコエンターテインメントは、ゲーム「アイドルマスター(アイマス)」シリーズの、如月千早によるxRライブイベント「OathONE」を、2026年1月24日、25日の2日間、日本武道館で開催された。またその様子はバンダイナムコエンターテインメントの配信サービス「ASOBI STAGE」でも配信された。

本記事では千秋楽の1月25日の公演をレポートする。

如月千早武道館単独公演「OathONE」が1月24日(土)25日(日)に開催された

 xR(クロスリアリティ)ライブとは、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)、MR(複合現実)などの技術の総称で、これらを組合せることにより、会場で参加する方はもちろん、ストリーミング等の配信においても新たな体験を提供することができるという。

 2022年7月に始動した「アイマス」シリーズの「“MR”-MORE RE@LITY-プロジェクト」(MRプロジェクト)は、作中のアイドル達が、個性を活かし、メディア出演や広告活動(ブランドアンバサダー)をするなど、ゲームの枠を超えたアイドル活動を目指して、さまざまな取り組みを実施してきた。

 如月千早武道館単独公演「OathONE」は、このMRプロジェクトの一環で、ゲーム内に登場する芸能事務所「765プロダクション」に所属する如月千早による単独ライブパフォーマンスで、「アイマス」シリーズ初となる日本武道館でのアイドル単独公演となった。

 東京、千代田区にある日本武道館で行なわれた公演は、会場内に円形のセンターステージ構成で南北2つのブロックに分けられた座席配分。センターステージから東西には花道が伸びている構造だ。

 センターステージには天井に吊り下げられた上下に稼働する360度のLEDの透過型スクリーンと、ステージ下に南北3枚ずつ合計6枚の液晶パネルを配し、公演中は楽曲に合わせ、映像が流れる仕様となっていた。

 また如月千早本人が映し出されるスクリーンはどの方向からも見ることができ、さらに見る場所により異なる映像を確認することができた。

天井から吊り下げられた透過型スクリーンが上がっている状態。

こちらはLED透過型スクリーンが下がっている状態。透過型なのでスクリーン内側の如月千早に映像を被せることができる。

ソニーの最新ロボット「groovots」が活躍

 本公演では、ソニーが開発中のエンターテインメント向けロボット「groovots」(グルーボッツ)が活躍。バンダイナムコエンターテインメントが演出企画・制作を、「groovots」を用いたテクニカルディレクションをソニーPCLが担当した。

 活躍した「groovots」は、約0.3m×1.3m(幅×高さ)のロボット12台と、本公演のために新たに開発されたより大型の約2m×2mのロボット1台の合計13台が使用された。

約0.3m×1.3m(幅×高さ)のロボット。個別に異なる映像が映し出されている。

 これらのロボットの映像は、公演中の音響、映像に同期する独自のTime-Code同期制御システムにより、音声、映像とタイミングを合わせ動作させる仕組み。

 ロボットの位置認識システムには、スモークや強照明、火柱などの演出が行われるステージ上でも安定に動作するよう、光の影響を受けてしまう一般的なレーザーやセンサーを用いた空間認識システムではなく、ステージ床に細かく記されたマーカーを検出する堅牢な自己位置認識システムが搭載されているそうで、公演中も狂いなく動作、演出を行なっていることが確認できた。

 さらに各ロボットには全ロボットの動作データがインプットされており、その中から割り振られたデータの動作を行なうようプログラムされているという。

如月千早から1段下にあるステージに、12台のロボットが映像を映し出しながら動いていた。その様子はまるでバックダンサーのようだ。

 特に大型の2mのロボットには如月千早が映し出され、花道を歩く足取りには一切の違和感がなく、あたかも実在する人物がそこに立っているかのよう。観客席への自然なファンサービスも相まって、xR演出の新たな可能性を感じさせる印象的な一幕となった。

高さ2mのgroovotsが、花道の中央で立ち止まり、如月千早が観客席に向けて手を振る様子を映し出す。
(写真は1日目)

如月千早を映した幅、高さ2mのgroovotsが、センターステージから花道を歩き東へ移動する。

花道の端まで移動し、頭を下げる。暗転した会場内というのもあり、肉眼ではロボットと現実の境目は全くと言っていいほどわからない。なお、フレームレートや解像度などは企業秘密だそう。

「日本武道館」の現地とストリーミングで2度楽しめる公演

 現地でライブを楽しんだ後、ストリーミング配信の映像を確認すると、現地と異なる映像が流れているシーンがあった。これはストリーミング配信を楽しんでいる方にも、会場にいるかのような体験をしていただきたいとのことで、バンダイナムコエンターテインメントが培ってきたxR技術を活用し、実際の映像と配信用の映像を最適なタイミングで切り替えながら配信を行なっているということだ。

配信用の映像となっている4曲目アイヴイのワンシーン。

 7月24日から26日に、「THE IDOLM@STER 20th Anniversary MORE RE@LITY LIVE IDOL WORLD SUPER FESTIVAL 2026」が京王アリーナTOKYOで開催予定。「groovots」を用いた演出が行われるかは不明ではあるが、バンダイナムコエンターテインメントが総力を上げたxRライブが楽しめることであろう。

1月25日公演のセットリスト

【月光】
1. 蒼い鳥
2. 輝夜
3. 月下祭 ~la festa sotto la luna~
4. アイヴイ
【灯火】
5. arcadia
6. 目が逢う瞬間
7. 静かな夜に願いを…
8. スローモーション
【静想】
9. 眠り姫
10 .Little Match Girl
11. Snow White
12. SING MY SONG
【煌庭】
13. 細氷
14. my song
15. Light Year Song
16. My Starry Song
【凛音】
17. しっくりとゆっくりと
18. Coming Smile
19. Just be myself!!
20. Never say never
21. GR@TITUDE
【新誓(アンコール)】
22. ToP!!!!!!!!!!!!!
23. 約束

 如月千早武道館単独公演「OathONE」は、2025年に20周年を迎えたアイドルマスターが、新たな「ライブ」の形を創った2日間であった。公演の様子はASOBISTAGEで2026年2月25日(水)23:59まで配信されているので、気になる方は視聴してみてはいかがだろうか。

如月千早武道館単独公演「OathONE」公式サイト

弊社制作のリマスター盤もございます。

 如月千早武道館単独公演「OathONE」で歌唱された楽曲の一部は弊社制作のSACDリマスター盤にも収録されております。既存のCDやストリーミングにはない極上のサウンドをご自宅でもお楽しみください。

©窪岡俊之 THE IDOLM@STER™& ©Bandai Namco Entertainment Inc.