Bang & Olufsen(バング & オルフセン)は、ブランド創立100周年を記念して、フラッグシップスピーカー「Beolab 90」を再解釈した世界10台限定のスピーカー「Beolab 90 Titan Edition」(¥63,490,000、ペア、税込)を発売する。そして先日、日本でのお披露目が行われた。
「Beolab 90 Titan Edition」は独特のフォルムが特長。エンクロージャー下側はアルミブロックから切削加工されており、この形状にも関わらず、継ぎ目がないという点も驚き
Beolab 90は、型番からも分かる通り同ブランドの90周年記念モデルとして、2015年に発売された。今もなおBang & Olufsenの音響技術の頂点であり、特注の工業的職人技と先進的なDSP&ビームフォーミング技術を融合したフラッグシップだ。独創的なフォルムの本体には18基のドライバーが搭載されている。
具体的には1インチツイーターが7基、4.5インチミッドレンジを7基、さらに10インチウーファー3基と13インチウーファーという構成で、すべてScan-Speak製のカスタム品を採用する。これらを駆動するアンプは、ツイーター用がICEpower AM300-X(7台)、ミッドレンジ用もICEpower AM300-X(7台)、ウーファー用はHeliox AM1000-1が4台という構成だ。
スピーカー上部にはツイーターとミッドレンジが各7基、360度全方向に向けて搭載されている。正面を向いたフェイスマスク部は固体アルミニウムの単一ブロックを12時間かけて磨いているとのこと
さらにスピーカーの音響を最適化する「Active Room Compensation」(音響補正機能)や、音の拡散を制御する「Beam Width Control」(ビーム幅制御)、5つの方向のいずれかを正面に指定できる「Beam Direction Control」といった機能を備えている。これにより、付属マイクで測定することで、一人で音楽を楽しむ時からパーティサウンドとして鳴らす時まで、様々なシチュエーションでいい音を楽しめるようになっている。新製品のBeolab 90 Titan Editionもこれらの仕様を継承している。
そのBeolab 90 Titan Editionは“ありのままのスピーカー” という発想から生まれたそうだ。Beolab 90はサランネットが採用されているが、Beolab 90 Titan Editionはそれをなくし、ドライバーの動作をダイレクトに見ることができる。
本体は、アルミブロックにCNC機械による精密加工を加えた重さ65kgのキャビネットで、火山岩の微粒子を用いた手作業のサンドブラスト加工を加え、荒削りながら優雅な質感が生み出されている。
それぞれのユニットの近くには、能率やストロークが表示されている
さらに100周年記念モデルらしく、細かなこだわりも満載だ。それぞれのユニットの近くにはスペックがプリントされ、ひと目で仕様を確認できる。さらに本体上部の3つのネジには創業の「1925」年と、そこから「100」年を経て、現在の「2025」年に至ることを示した数字が刻印されている。もうひとつ、背面ウーファーには、「何事にも挫折することなく最高の製品だけを作り出し、たゆまず新しい方法を探る意志」という創業者のメッセージも掲載された。
他にもスピーカー上部のフェイスマスクは固体アルミニウムの単一ブロックから機械加工され、12時間の精密フライス加工を加えて仕上げられている。各ユニットの周辺には階段状の溝が設けられ、ここでは音波の視覚的反響を創出しているそうだ。本体にあしらわれたアルミのフレームは、1本のポールから折り曲げ加工されているが、こちらも専用マシンを使って継ぎ目がないように仕上げられている。
本体上部にある3つのネジには、「1925」「2025」「100」の文字が刻印される
お披露目会では、音楽家の蓮沼執太氏によるBeolab 90 Titan Editionと空間のためにセレクトされたプレイリストを再生。そこではストリーミングプレーヤーからのデジタル信号をUSBケーブルでBeolab 90 Titan Editionに入力、内蔵DSPで192kHz/24ビット処理を行って再生されていた。
会場ではやや抑えめの音量で再生されていたが、アプリで設定したスイートスポットで聴かせてもらうと、楽器の定位感や綺麗に伸びる高域が確認できた。さらにウーファーの動きが目に見えることもあり、いっそう豊かな低域感が得られていた。
Beolab 90 Titan Editionは超弩級モデルではあるが、これだけこだわり抜いたものづくりがされており、かつアンプ機能まですべて入っていることを考えると、それだけの価値はあるといえるだろう。世界10台という希少モデルだが、機会があったら多くのオーディオファンに聴いてもらいたいスピーカーだ。
専用アプリを使って、「Beolab 90 Titan Edition」 のセットアップも可能。ルームチューニングの際に、一人で聴く場合や、複数人での試聴、パーティモードなど様々なシチュエーションを選べばいい
「Beolab 90 Titan Edition」の主なスペック
●型式:4ウェイ18スピーカー
●使用ユニット:1インチ Scan-Speak Illuminatorツイーター✕7、4.5インチ Scan-Speak Illuminatorミッドレンジ✕7、10インチ Scan-Speak Discoveryウーファー✕3、13インチScan-Speak Revelatorウーファー
●内蔵パワーアンプ:Bang & Olufsen ICEpower 300W(ツイーター)✕ 7、Bang & Olufsen ICEpower 300W(ミッドレンジ)✕7、Heliox AM1000-1 1000W(ウーファー)✕4
●デジタル信号プロセッサー:アナログ・デバイセズADSP-21489–450MHz、192kHz固定サンプリングレート
●最大音圧レベル(@1m):126dB SPL(ペア)
●低音再生能力(@1m):123dB SPL(ペア)
●周波数特性:12Hz未満〜43kHz超
●特徴:Active Room Compensation、Beam Width Control、Beam Direction Control(5方向)、サーマルプロテクション、適応型低音リニアライゼーション
●寸法/質量:W735✕H1253✕D747mm/137kg