アジアのパワーをひしひしと感じる一作。監督・共同脚本は中国初の3D映画『驚魂平安夜(原題)』を製作、ジャッキー・チェン主演・製作映画『ポリス・ストーリー/REBORN』に携わったレオ・チャンが務め、アジアで最も成功した俳優のひとりに数えられるトニー・レオンが主演する。トニー扮するダイは多羅尾伴内ばりにいくつもの顔を持つ国際指名手配犯。その逮捕に執念を燃やす経済犯罪捜査チーム長・イエをドアン・イーホンが演じる。ほか、大きくフィーチャーされているのが前述『ポリス・ストーリー/REBORN』にも関与したエリカ・シアホウほか「フォックス・ハント」(キツネ狩り)隊員の面々だ。
7年間も逃げ回っていたダイがどうやらパリに姿を現したらしい。イエは早速「フォックス・ハント」チームを率い、フランス側のチームと協力し、じりじりとダイを追い詰めていくのだが、それでひるむダイたちではなく、とにかくあらんばかりの知能・テクノロジー・身体能力を駆使しての、文字通り殺るか殺られるかの攻防が映画いっぱいに広がっていく。フランスにおけるカーアクション、「相手をケムに巻く」を地で行くトリックには思いっきり目を開かされた。
中国語とフランス語が同等に扱われ、そのうえに共通語としての英語があるという感じの展開にも、新しい時代を見た印象だ。劇中で歌われる歌は明らかにアジアとヨーロッパの潤滑油として存在しているし、ラストのシーンにおける「互いへのリスペクト」に、映画内の物語であるとは承知しつつも、こうした世の中でもいくばくかの希望は捨てちゃいけないのだなと感じた。
アクション監督はチェ・ドンホン、美術監督はチョン・スア、カースタント監督はダヴィッド・ジュリアン。
映画『Fox Hunt フォックス・ハント』
12月26日よりTOHOシネマズ 日比谷 ほか全国劇場公開
配給:ファインフィルムズ
2025|中国語・英語・フランス語|105分|カラー
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