finalから、有線イヤホンの新製品「A2000」が12月12日に発売される。価格は¥9,800(税込)。
A2000は、型番の通りAシリーズの最新作で、そのサウンドは一音一音が輪郭を持って浮かび上がるように定位し、極めて明瞭なサウンドと弾むような低音を両立しているのが特長という。そして、手に取りやすい価格帯ながら、どんなジャンルの楽曲も楽しめるハイコストパフォーマンスモデルとなっている、とする。
Aシリーズの開発は、音質と物理特性の関係を分析し、新たな評価法を確立することから始まったといい、従来の評価法では、音圧などを固定した条件で主観評価を行なうことが一般的であり、実際の製品試聴に即した良い音を判断することが困難だった。それを鑑み、今回のA2000では、実際の音楽聴取状況に沿った新たな評価法を採用し、音作りを行なっているという。
finalでは、振動板、ボイスコイル、磁石、磁気回路、各部接着剤などのドライバー部品、さらには生産機器までも自社で設計しており、A2000では、完全新設計の6mmφダイナミックドライバーユニット「f-Core DU」(エフコアDU)を開発・搭載した。ドライバーフロントハウジングの素材には、一般的なアルミニウムよりも磁力の影響を受けにくく、比重の高い真鍮を使用。振動板の時間応答性能を高めるために、ボイスコイルには30μの超極細CCAWを使用し、最小限の接着剤で組み立てることで可動部を徹底的に軽量化しているそう。さらに、振動板は通常の1/3程度の小ロットでていねいにプレスすることにより、圧力の偏りを最小限に抑え、歪みのない均一な振動板の成形を実現している。
外側は定番のブラックとし、内側には鮮やかなブルーが目を引く、2トーンカラー仕様の筐体を採用している。
また、B seriesの開発で確立したIEMの最適解である筐体設計をベースに、より優れた装着感も実現。イヤホンの装着感が優れているか否かは、圧迫感で決まるそうで、人間工学を謳い有機的な形状を選択するなど、シリコンの反発力で保持する方法は一見正しく見えるものの、常に耳に力がかかることとなり、気付かない内に耳へ負担を掛け、疲労が蓄積するという。有機的で大きな面で耳に接する形状に比べ、接触面積を限定する形状により、圧迫感の無い装着感を目指した。
なお、本体表面は加水分解しにくいシボ塗装仕上げとなっており、皮脂や指紋が付きにくく、汚れも気にならないものとなっている。
ケーブルは脱着可能で、コネクターは2PIN仕様の、高精度な自社開発品。最も汎用性が高いとされるφ0.78規格を採用し、タッチノイズを考慮して柔らかくしなやかな被覆素材で、イヤーフックを使用する際にも柔軟に曲がり、良好な装着を実現した。
A2000の主な特長
・極めて明瞭なサウンドと弾むような低音を両立したサウンド
・自社開発ドライバーユニット「f-Core DU」搭載
・鮮やかなブルーが目を引く2トーンカラー
・カスタマイズしたかのような装着感
・皮脂や指紋がつきにくいシボ塗装仕上げ
・2PINコネクター+オリジナルOFCケーブル
・最適な装着感を実現するイヤーピース
A2000の主なスペック
筐体:ABS樹脂
ドライバー:ダイナミック型(f-Core DU)
感度:99dB/mw
インピーダンス:19Ω
コネクター:2PIN
ケーブル:OFCブラックケーブル
コード長:1.2m
重量:20g
付属品:イヤーピース(TYPE E 5サイズ)、イヤーフック(TYPE B)