TVS REGZAから、最大サイズとなる116インチモデル「116ZX1R」が発表された。オープン価格(市場想定価格¥6,600,000、税込)で、12月5日の発売予定。これまでにない自然で色鮮やかな映像を再現できるモデルという。
「116ZX1R」
一番の特長は、RGB Mini LEDバックライトを搭載していることだ。一般的なLEDバックライトは、青色LEDに蛍光体を組み合わせることで白色光を得、これにカラーフィルターを取り付けることでカラー映像を再現していた。
これに対しRGB LEDは、RGB 3色のLEDを発光させることでより純度の高い白色光が得られるものだ。しかも116ZX1Rでは、高色純度で発光する直接発光型RGB LEDを採用しているので、自然界の豊かな色彩から夜景の光のニュアンスまでリアルに再現可能という。
白色光の青・緑・赤のスペクトラムを見ると、従来のLEDバックライトでは3色で光のエネルギーに違いがあり、また分布も裾野が広くなって、重なっている部分もある。これに対しRGB LEDでは光のエネルギーの強さも同じくらいで、かつそれぞれの重なりも少ない。それだけ色純度が高く、にじみも少なくなるということだ
RGBの純度の高い白色光が得られることにより、カラーフィルターを通して再現される色の純度も上がるわけで、結果として同社のLEDモデル「75E350R」と比べて110%の広色域化を実現できたそうだ。
なおRGB 3色のLEDチップを単純に並べてしまうと、それが色ムラの原因にもつながりかねない。そこで116ZX1Rでは3色のLEDを様々な方向に配置して発光させることで色ムラを抑制、均一な白を獲得している。
もうひとつ、RGB LEDバックライトの特性を活かすために、映像エンジン「レグザエンジンZRα」でAIを用いて入力信号を緻密に解析、色表現力を最大化しているそうだ。同時に反射光と自発光を判別する自発光被写体シーン判別機能により、反射光の中でももっとも明るい最明色まで考慮した自然な色を実現する。
液晶テレビでは、映像の内容に応じてエリアごとにバックライトの輝度を制御するローカルディミング技術が使われているモデルが多いが、116ZX1Rではそこにも改善の手が入り、「RGB独立エリア駆動PRO」が搭載された。レグザエンジンZRαが絵柄を分離し、エリアごとにRGBそれぞれのLEDを個別駆動することで映像に必要な色を発光させている。
夜景のような、暗い中にピークがある映像については、「RGBエリア輝度ブースト」で対応。映像内の暗い部分の電力を抑え、その余力をピーク部分に投入することでさらなる明るさを再現できるもので、高いピーク輝度と沈んだ黒を両立している。
サウンド面では、20基のスピーカーを110Wのマルチアンプで独立駆動する「重低音立体音響システム ZIS」を搭載。トップスピーカーとサイドスピーカーにより音の拡がりと定位を強化して、5.1.2チャンネルでリアルな迫力ある音場空間を再生できる。
また新開発のオーディオポストプロセッサーにより、チャンネルごとに最適な補正を実施、ライブコンサートや映画館のような臨場感のあるサラウンドを楽しめるとのことだ。
近年のレグザ上位モデルに搭載されている「レグザAIボイスナビゲーター」ももちろん備える。生成AIを活用することで、日常会話での質問はもちろん、共演者や作者、ジャンルや年代などの断片的な情報からでもコンテンツをすばやく提案、見たかった番組をすぐに楽しむことができる。
他にもレグザといえばコレ!の「タイムシフトマシン」や「ざんまいスマートアクセス」「AI快適リスニング」といった便利機能も豊富に搭載している。