NTTソノリティは、オーディオブランドnwmの新製品として、ワイヤレスヘッドホン「nwm ONE Phantom Gray」を11月21日に発売する。同ブランドの人気モデル「nwm ONE」のカラーバリエーションで、スケルトンカラーを採用している。

「nwm ONE Phantom Gray」

 同社では独自技術を搭載したオープンイヤー型ヘッドホン/イヤホンの “耳スピ” シリーズを全6モデルラインナップしている。nwm ONEはそのフラッグシップともいえる製品だ。

 そして先日、nwm ONE Phantom Grayの発表会&耳スピ新CMお披露目が開催された。当日は同社代表取締役 坂井 博さんから冬のプロモーションや新製品の特長についての説明が行われた。

 nwmは今年で誕生3周年を迎える。nwm ONEの発売当時はコロナ禍の影響もあってオンライン会議やながら聞きが新たな日常のスタイルとして定着してきた時期で、新しいオープンイヤー型として注目を集めたという。そして日常が戻った今でも、仕事、家事、育児趣味といったシーンでnwmの製品群は多くの方に愛用されている。

NTTソノリティ株式会社 代表取締役 坂井 博さん

 同社の製品には、NTTの特許技術が活用されている。その第一がPSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)技術だ。耳を塞がないのに、オープンイヤー型の弱点である漏れを抑えることができるもので、耳スピシリーズすべてに搭載されている。

 ふたつ目はMagic Focus Voiceで、これは。インフォーミングとベクトルフィルターをハイブリッド処理することで音を仕分け、自分の声だけを届ける技術とのこと。このふたつの技術により、音楽がしっかり聞こえているのに音漏れがなく、周囲ともつながることができる、新しい体験を実現している。

 新製品のnwm ONE Phantom Grayは、本体デザインは従来モデルと同じながら、スケルトンデザインとすることで、オープンイヤー型と合わせた二重の開放性を体現している。また、内部構造をあえて見せることで、同社の音響技術とプロダクトの精度を視覚的に表現しているそうだ。

 さらに会場には、nwmのブランドアンバサダーを勤める斎藤工さんも登場、11月18日からオンエアされる新CMが上映された。

 斎藤さんは、「今日(11月18日)は、“いいイヤホンの日” ということで、nwm 3周年の記念衣装をまとって登壇させていただきました」と挨拶した。さらに愛用中の「nwm DOTS」専用テールフックについて、ひじょうに使いやすい点がお気に入りです、と紹介してくれた(現在、公式ストア限定でnwm DOTSにテールフックを同梱するキャンペーンを開催中)。

 「テールフックの紹介は台本から外されていたんですけど、ユーザーの僕としては、耳寄りな情報だったので、ぜひ紹介させていただきたいということで入れていただきました」と、愛用者ならではのこだわりを語ってくれた。

nwmアンバサダーの斎藤工さん

 続いて今回のスペシャルゲストの夏木マリさんが、nwm ONE Phantom Grayを装着して登場。華やかな衣装と相まって斎藤さんも、「かっこよすぎます。マリさん」と感嘆の言葉を漏らしていた。

 今回ゲストに夏木さんを指名したのは斎藤さんだったとかで、その理由を聞かれて、「マリさんとオープンイヤー型ヘッドホンっていうものがひじょうにマッチングがいいんじゃないかなと思いまして。ぜひマリさんにnwmに出会っていただきたいと思って、お呼びした次第です」と答えていた。

 ここからふたりとも耳スピをつけた状態でトークがスタート。使用感については夏木さんは、「すごく軽くて、こうして耳の上にあるんだけれど、普通の日常の音が聞こえてくるので安心します」とその快適さを紹介してくれた。

スペシャルゲストの夏木マリさん

 さらに音楽を再生しながら、「スピーカーが耳元にある、不思議な感覚なんだけど、ちゃんと皆さんのシャッター音も聞こえます。素晴らしいですね」(夏木さん)、「今はジャズが流れているんだけど、周りの音も、夏木さんの声も普通に聞こえます。今日はこれを試せるスペースも準備されているので、皆さんも体験していっていただきたいですね」(斎藤さん)と、ふたりとも耳スピの快適さがお気に入りの様子だ。

 「バスとか電車での移動中で、小学生の会話とかの環境音と、自分の聴いてる音楽が一緒になって豊かな音楽体験につながっていく。イヤホンだと外部をシャットアウトしがちだけど、意外とそうじゃなくていいんじゃないかなっていう風に僕は思うようになりました」と、斎藤さんは耳スピが音楽の聴き方に変化をもたらしていることも紹介してくれた。

斎藤さんがnwm ONEの装着具合を確認し、微調整する一幕も

 続いて新CMで使われている “だもんね” というフレーズに関連して、おふたりが共感できるエピソードについての質問があった。

 「僕は結構、クールに感じられちゃうところがあって、友達の集まりがあってもどうせ来ないからみたいに思われちゃうんです。でもそれは寂しくて、誘われないのが嫌だなって思ってます。1人で過ごせるのもめちゃくちゃ大事だけど、でもあまりにも手を差し伸べられないのも寂しい、みたいなのってないですか?」(斎藤さん)

 「1人で生きたいんだけど、誰か側には居て欲しい。そういう感覚はありますよね」(夏木さん)

 「もしかしたら音もそうで、環境音をシャットアウトして没入する音楽の楽しみ方もあるけど、日常の大多数の時間っていうのは様々な音があって、その中に自分が存在しているって確かめているんじゃないかなって思うんです。例えば、仲のいい人とふたりとも耳スピをつけて、それぞれのライフBGMみたいなものを聞きながら一緒に過ごせるっていうのが、幸せ度高いなと思って」(斎藤さん)

 「例えばふたりで暮らしていると、何も喋らなくてもオッケーみたいなこともあるじゃないですか。それって自分の世界にいたい時なんですよね。そんな時に、耳スピで自分の好きな音楽を聞いているんだけど、必要なら会話もできる。なんかいいなと思いました」(夏木さん)

 日常生活で、自分の好きな音と過ごしつつ、でも家族や恋人との微妙な距離感を持った “共感” もできる、まさに耳スピの狙う世界をおふたりが言い当てた格好だろう。

 そこからもおふたりのヘッドホンデビューの思い出といった貴重な話が続き、最後に司会者から夏木さんに、nwm ONEのファンになってもらえたかという質問があった。

 夏木さんからは、「もちろんです。明日から透けてるヘッドホンの写真がSNSに並びますよ」との返事があり、斎藤さんも「ありがとうございます。これが今回の最大の目的だったんですが、達成できそうです。ありがとうございます」と嬉しそうに話して、イベントはお開きになった。

(取材・文・撮影:泉 哲也)