フジヤエービック主催の、イヤホン・ヘッドホン・各種ポータブル機器の一大展示会イベント「秋のヘッドフォン祭2025」が、11月1日(土)、恒例の「ステーションカンファレンス東京」で開催されました。ここでは、イベントの様子を含めて、ニュース制作スタッフが気になった製品を紹介していきます(Webマーケティング)。
Makuake(マクアケ)
【AURAFIT】
Makuakeのブースでは、翻訳機能とマートウィッチ機能を備えハイブリッドデバイスとしてAURAFIT(オーラフィット)の「AuraBuds X5Lx1」を試聴することができた。オープン型イヤホンとなる本製品は、スマートウォッチとTWSイヤホンを融合させたデバイスで、AIアシスタント、リアルタイム翻訳、音楽再生が行なえるモデルで、この一台で完結できる新しいタイプの製品になる。対応言語は、なんと75言語に及ぶ。
耳掛け式のオープン型イヤホンは、サウンド自体に派手さはないもののバランスの取れたサウンドが楽しめるイヤホンといったところ
イヤホン部分とスピーカー部分。アプリを通じて翻訳をしてくれるというだけあって、マイク部分がしっかりしているといった印象を受けた
AI機能は、音声での質問に対してすぐに応答してくれる。入力・翻訳対象言語を選び、音声をリアルタイムに翻訳して、充電ケースに設定された1.7インチの液晶画面に表示してくれるうえ、音声出力にも対応。
充電ケースには、1.7インチTFT液晶画面が搭載され、画面上で操作することができる
スマートフォンに専用アプリをダウンロードすれば、イヤホンのイコライジングも可能
実際に音を聴いてみると、いい意味で派手さはないものの、バランスに優れたサウンドを楽しめるといった印象だった。イコライザーモードも搭載しており、Natural、Cinema、Music、Gamingを搭載するなど、使用用途に合わせてモードを切り替えて最適なモードで楽しむこともできる。
Makuakeでのプロジェクトは、11月29日まで行っている。なお一般販売の予定額は、¥23,000(税込)となっている。
【Timekettle】
Makuakeブースで、もう一つ気になった製品は、Timekettleの「W4 Pro」AI翻訳イヤホンだ。これは、双方向リアルタイムで翻訳が行なえる製品。対応言語は40か国、その制度は95%とかなり高い。片方のイヤホンを相手に渡せば、それぞれの母国語で会話ができるとあって、ビジネスシーンにおいても、活躍してくれそうな、そんな印象を持つことができた。言葉の壁をいとも簡単に乗り越えることができるこのツールが、その制度を99.99%以上の精度になれば、もはや、言葉による壁は取り払われ、企業だけにとどまらず、日本のグローバル化が加速度を増して進みそうな、そんな未来が垣間見える製品だった。
既にMakuakeでのプロジェクトは終了しているが、応援購入総額が¥32,000,000を上回る金額を獲得していることを考えると、かなり期待値の高いモデルといえそうだ。ちなみに、すでに一般販売されており、価格は、¥68,999(税込)とのこと。
イヤホンが収められているとは思えない高級感のあるケース
上下に分かれるケースに、それぞれ左右のイヤホンが収納されており、まるでオートバイで使用するインカムのような形状にちょっと親しみを感じる
イヤホンしては、そこそこの大きさになるが、実際に装着してみると、耳にフィットするので、重さは感じない
実際に翻訳を試したわけではないので、精度については分からないが、メーカーによるとその制度の高さは95%というのだから、どこかで試してみたいものだ
NUARL
NUARLのブースでは、今はやりのイヤーカフ型オープンタイプの完全ワイヤレスイヤホンの「vClip Open Wireless Earbuds」を試聴してみた。再生周波数帯域が20~40,000Hzということで、ハイレゾに対応し、対応コーデックは、AAC、SBCの他に、LDACにも対応する。通信規格はBluetoothのVer5.4で、マルチペアリング、マルチポイントに対応する。通話時に便利な通話ノイズキャンセリングにも対応するので、賑やかな場所での通話でも、相手には、雑踏で話しているということは、気付かれることはないだろう。
ドライバーには、中低音に強い直径10mm×15mmのPEEK+PU複合振動版のダイナミック型の"NUARL DRIVER"を搭載、高音用としてxMEMS"Cowell"Side‐Firing MEMSスピーカーを搭載する。サウンドは、かなり好みの音を奏でてくれた。低音がしっかりとしており、しかし、中音、高音もバランスよく鳴るので、ついつい聴き入ってしまった。オープンタイプながら、この製品は、発売が楽しみに思える内容に思えた。
カフ部分は、少し固めといった感じはしたものの、装着してしまえば全く気ならないレベル。ボタンは、タッチ式ではなく物理ボタンなのもうれしい
カラーバリエーションは、ニュートラルホワイトとナチュラルブラックの2色を用意。連続再生時間は、7時間、ケースと合わせれば24時間を実現する。なお充電にかかる時間は約1.5時間となっている
WHISMR(ウイスマー)
WHIMRのブースでは、春のヘッドホン祭でも展示されていたバイノーラルマイクが展示されていた。そして、今回のイベントでは、参考出品されていたマスクが、いよいよ発売するということで、よりリアルになったマスクが展示されていた。参考出品ながら、専用オプションとして発売することになった場合は、マスク単体でおよそ2万円程を想定しているとのこと。
春のヘッドホン祭で展示されていた時より、リアルになっていた
空気録音にも使えるということで、マスクがあることで、より正確な空気録音が可能になりそうだ
そもそも、バイノーラルマイクとは、バイノーラル録音用のマイクのこと。バイノーラル録音とは、人の耳の位置で音を録音して、人が聞こえている音場、方向感などを再現するための録音方法、または、それで録音されたソフトになる。バイノーラルマイクで録音した音は、指向性や距離感など、まるでその場にいるかのようなリアルな音を体感することができることから、立体音響と呼ばれたりもするとのこと。空気録音などにも利用される。展示されていた「W-BM1」は、参考価格ながら¥59,800(本体セット)、¥64,800(モバイルセット)となっている。