「Japan Mobility Show 2025」が、10月30日午後から11月9日までの期間で、東京ビッグサイトにて開催をしている。「Japan Mobility Show」の前身は「東京モーターショー」で、名称を変更して2023年に初開催をしている。このモビリティショーでは、新型車から未来のモビリティまで、さまざまな乗り物の展示及び体験することができるなど、未来を感じることができる、そんな内容になっている。

家電メーカー、シャープのブースに未来の姿を見る

 シャープは、車を使用していない、つまり"止まっている時間"に注目をして、「リビングルームの拡張空間」という、移動するための車の活用とは別の提案となる電気自動車のコンセプトモデルを発表した。それが「LDK+(エルディーケープラス)になる。2024年に「LDK+」を発表した際のモデルから、小型化がされ、かなり現実味のあるリアルな車両になっていた。2027年の国内参入に向けて、着実に前に進んでいるように感じた。

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 昨年発表した第一弾モデルの「LDK+」は、シャープ独自のエッジAI技術「CE-LLM」やAioT技術、センシング技術などを組み合わせて、EVと住空間エネルギー機器を繋ぎ、快適でサステナブルな暮らしを実現する、モビリティの未来を切り開く新しいEVとして提案していた。

第二弾の「LDK+」

 今回の「LDK+」(第二弾)は、コンセプトはそのままに、小回りの利く鴻海科技集團(ホンハイFoxconn)のEV車で「Model A」をベースに開発が行われた。「Model A」はコンパクトなミニバンサイズながら、広々とした車内レイアウトを実現したモデル。

シャープのブースに展示されていた、第二弾となる「LDK+」。第一弾の「LDK+」より、コンパクトになっている。ただし、この形が最終型ではなく、さらに変更が加わる予定とのこと

 駐車時には、シアタールームや、リモートワークの部屋としての活用を提案しており、運転席と助手席の間には、テーブルやプロジェクターを備えたコンソールボックスを配置する。運転席と助手席を後ろ向きに回転させると、後部座席と対面する形になり、まるでリビングのような空間が誕生することになる。

中央に設けられたコンソールボックス。収納されたテーブルを広げれば、リビングのできあがりだ

後部座席の上部に設けられたスクリーンを下せば、映画を楽しんだり、大画面でオンライン会議をしたりもできる

 後部座席の上部には、スクリーンが設けられており、それを下せば、映画を楽しんだり、大画面でオンライン会議をしたりすることができる。また、AIと家電を繋いだシャープのAIoTプラットフォーム通じてキッチンや空調、ランドリーといった家電とEVが連携させられることから、AIが生活パターンや好みを学習し「人に寄り添う」新しいライフスタイルをつくり出すことができるという。さらには、V2Hシステムとも連携すれば、太陽光発電や住宅用蓄電池と組み合わせた効率的なエネルギーマネジメントが可能になるというのだ。

グリルに記された「SHARP」の文字が、自動車業界においてなんとも新鮮だ

リアドアは、スライドドアとなっており、Bピラーが無い分、開口部が非常に広く感じる

 今回展示されていた車両は、今後改良が加えられ、2027年度のEV市場参入を目指して開発が進められている。今後のシャープから、目が離せなさそうだ。