ここでは、6Fフロアの展示を紹介したい。まず、602DのMakuakeは、今回も面白デバイスを多数展示していた。担当の劇押しは、スマートグラスとAIを組み合わせたLooktechの「AIスマートグラス」(命名 そのまんま)。スマホのインターフェイスがメガネになったようなもので、アプリ(クラウド)と組み合わせることで、文字起こし、写真確認、動画撮影、消費カロリー計算、生成AIへの音声指示、音楽再生などなどが楽しめる。すでにプロジェクトは達成しているが、より多くの人に知ってもらいたい、とのことだった。度つきレンズの搭載も可能という。

▲フレームの両端にカメラを内蔵。動作中(撮影中)にはライトが点く仕様

 ミミソラオーディオ(602B)では、MUSE HIFIの管球式のポータブルDAC/アンプ「M6 Double」に注目。同ブランド「M5 ULTRA」の後継になるそうで、細かい仕様の差異は不明だが、ニキシー管の搭載が特徴。このパーツが1000台分しか確保できなかったそうで(笑)、世界限定1000台のモデルになるそうだ。年内発売の予定で、価格は7万円は切るそう。

 ピクセル(603)の注目はもちろん、MADOOの有線イヤホン「Typ930」。今回初展示になるという。MADOOらしい窓デザインは健在で、今回は夜空=靑、月=黄色の円をイメージしている。車のブレーキローター&キャリパーに見えなくもない。ハウジングには、チタンとサファイアガラスを用いており、シックな質感も演出している。11月7日発売。39万円前後。

 ピクセルの隣には懐かしのNakamichi(603)がブースを構えており、今回展示した平面スピーカー、有線ヘッドホン、無線ヘッドホンはゆくゆくはピクセルで取り扱う予定、とのことだ。平面スピーカー「SOUND STATION KRYSTAL」は、スピーカーペアとウーファーがセットになった2.1chシステムで、150mmという大型のプラナー振動板を自社生産し搭載。価格は10万円ほど。Nakamichiでは、今回各種オーディオ機器を展開するにあたり、基軸になる技術としてプラナーを採用。他社にない大型サイズのものを創って搭載し、差別化を図りたい、ということだった。

 それはヘッドホンにも表れており、有線ヘッドホン「ELITE PRO P800JP」では、型番の通り80mmサイズのフルレンジ仕様のプラナーを搭載。特に、アナログコンテンツとの親和性がいい、と謳っていた。実際、アナログレコードを試聴してみると、意外と低音もしっかりと再現されていて、そこにプラナーらしい繊細で音場の広いサウンドが再現されていた。価格は12万8000円。

 ワイヤレス式の「ELITE OE2100ANC」は、BAとDDの2ウェイの構成で、フラットでモニターライクなサウンドを目指しているという。型番の通り、ANC機能にも対応。19,800円。有線接続も可能。