G407 アキュフェーズ

 アキュフェーズの出展の目玉は、新型コントロールアンプ「C3900S」とSACDプレーヤー「DP570S」。いずれも最新のプロダクツとして披露された。この他にも2025年の新型機としてプリメインアンプ「E-3000 」、A級プリメインアンプ「E-800S」、A級ステレオパワーアンプ「A-48S」、フォノイコライザー「C-57」などを展示および演奏を行った。

 デモンストレーションでは、B&Wやファインオーディオのスピーカーシステムなどを使用して楽曲を演奏。音を確認しつつ、同社製品の技術的な解説を開発者自ら行うスタイルで実施していた。独自技術はもとより、音にこだわる同社の取り組みを知る機会とあって、来場者は熱心に聞き入っていた。

コントロールアンプのフラッグシップ機「C3900S」(¥2,420,000・税込)

今般の展示では、コントロールアンプC3900Sを構成する各種サーキットボードも紹介されていた

SACDプレーヤー「DP570S」(¥792,000(税込)<2025年11月発売>)

前述の新製品のほか2025年リリースモデルも展示。実機をまじかに見ることができるほかパネルによる技術解説もされていた

G408 ラックスマン

 ラックスマンは1925年に錦水堂として創業し、今年100周年を迎えた。このアニバーサリーイヤーを記念したモデルをリリース。本イベントでは10月と11月に発売となるプリメインアンプの「L100 CENTENNIAL」、SACD/CD プレーヤー 「D-100 CENTENNIAL」が披露され、大きな話題となった。

「L100 CENTENNIAL」は、同社としては久々の純A級プリメインアンプ。パワーステージには独自の基幹回路LIFESバージョン1.1によるクラスA動作を構築している。定格出力20W×2(8Ω)、40W×2(4Ω)をマークしている。

「D-100 CENTENNIAL」は、D10Xに替る同社のフラッグシップとなるモデル。新世代増幅帰還エンジンLIFESとROHM社製最新DACを搭載する。またディスクドライブのメカ部には8mm厚のアルミサイドフレームと5mm厚のスチールトッププレート、ここに新たに8mm厚のアルミベースプレートを追加することで、リジッドな構造とし、外来振動を破断する合成を獲得しているという。

デモンストレーションでは、同社が輸入販売を手がけるフランスのフォーカルを使って楽曲演奏、多くの来場者が引きも切らずに訪れていた。

プリメインアンプの「L100 CENTENNIAL」(¥858,000・税込)<10月発売>

SACDプレーヤーの最上級機「D100 CENTENNIAL」(¥1,650,000)<11月発売>

G409 ステラ/ゼファン

 G409ブースに出展したステラとぜファンは、人気のハイエンドブランドの話題作が目白押しの状態。テクダスのアナログターンテーブル「Air Force IV」、ウィルソンオーディオのスピーカーシステム「Sabrina V」、ヴィヴィッドオーディオのスピーカーシステム「GIYA Cuシリーズ」、マーテンのスピーカーシステム「Coltrane Supreme Extreme」、CHプレシジョンのデジタルトランスポート「C10」およびDACシステム「D10」などなど、枚挙にいとまがないほど。

 また、海外メーカーの要人も来日し、ブースイベントで自社製品の魅力を語る場面もあった。おそらくは、今後聴く機会もなかなかない製品、あるいは組み合わせも少なくなかったこともあるだろうが、イベントの各回とも大勢の来場者が詰めかけていた。

特徴的なフォルムのヴィヴィッドオーディオ、写真はニューモデルの「GIYA G1 SPIRIT Cu」。アッパーおよびローワーミッドレンジユニットに、銅キャップを搭載したモーター部を採用した新ユニットとし、従来モデルを超えるパフォーマンスを獲得したという

CHプレシジョンのデジタルトランスポート「D10」(予定価格¥17,000,000〜18,000,000・税込)ラックのすぐ下には同サイズの筐体の電源ユニットがあった

「D10」とともにラックに納められていたのがD/Aコンバーター「C10」(予定価格¥18,700,000・税込)。DAC本体、左右チャンネル独立電源、入力部、入力部電源と同サイズの筐体が並ぶ

D10はトップローディング機構を採用。天面の一部がわずかに上昇し、円形部分が後方へ弧を描いて移動すると、ディスクドライブ部が姿を現す。トップローディングながらラップの最上段でなくても設置できるようにと考案された機構だという

マーテン社の首脳陣、オロフソン3兄弟(左二人と一番右)が来日。超弩級スピーカー「Coltrane Supreme Extreme」(予想価格およそ¥160,000,000)について語るシーンも

CEOのトーク中に別の角度から見てみると、「Coltrane Supreme Extreme」と人の大きさを比較できる。片チャンネルあたり2つのエンクロージュアで構成する本機。どれほど大型モデルであるかおわかりいただけるだろうか

「Coltrane Supreme Extreme」は中高域用エンクロージュア(左)と低域用エンクロージュア(右)の2タワー構成。2つのエンクロージュアは並べた際に隣接する面を同じ曲面とし、隙間から前後方向が見通せなくなっている。この画像は背面側で低域用エンクロージュアに並んでいるのは250mmパッシブラジエーター。前面には5本の同サイズウーファーが並ぶ

「Coltrane Supreme Extreme」を構成するスピーカーユニット。画像上が25mmドーム型トゥイーター、下が75mm準ダイヤモンドドーム型アッパーミッドレンジ

「Coltrane Supreme Extreme」のローワーミッドレンジは172mmベリリウムドーム型ユニットが搭載されている

200mmクリスタリッジドーム振動板ウーファー

250mmウーファーの振動板に接近してみると、ハニカムコアをサンドイッチした構造のドームタイプ振動板であることがわかる

(取材・文・写真:長谷川 圭)