パナソニックは、日常生活に新たな楽しみをもたらすネットワークレコーダー「Mityotto UN-ST20A-H」(市場想定価格¥55,000前後、税込)を11月下旬に発売する。

 Miyottoは地デジ/BS・CSデジタルチューナーを搭載したNASで、本体にはアンテナ端子とLAN端子を搭載する(HDMI出力は非搭載)。録画した映像・音声はネットワーク経由(ワイヤレス/有線)で伝送する仕組みで、専用アプリをインストールしたテレビやタブレット、スマホ、スマートデバイスで簡単に視聴できるというものだ。

 近年の配信サービスの普及に伴い、テレビ放送を録画するレコーダーの需要は減少しつつある。さらに、視聴デバイスもテレビだけでなく、タブレットやモバイルプロジェクターなどが増えてきている。そこには、テレビチューナーを内蔵していない機器も多い。

 その一方で、動画配信サービスの中でもテレビ番組の視聴ニーズは高いという。さらに同社の調査によると、テレビ離れが進んでいると言われるZ世代も、リアルタイムでのテレビ視聴や録画を楽しんでいるようだ。これはSNSを通じて、友達と同じタイミングでコンテンツを楽しみたいというニーズが出てきたことも一因のようだ。

 同社ではこういったテレビ視聴スタイルの変化を踏まえ、Miyottoを企画した。そこでは様々なデバイスで、かつ様々な場所で視聴できる大容量の録画機器という点に配慮している。

 従来のレコーダーはテレビとHDMIケーブルでつないで使うもので、本体もそれなりの大きさだった。しかしMiyottoは再生機器との接続はワイヤレスで、本体もW55✕H147✕D214.5mmというコンパクトサイズ、電源とアンテナケーブル(地デジとBS・CSデジタル用)をつなぐだけで使えるので、設置場所も選ばないだろう。

 視聴用アプリは、Fire OS、Android TV、iOS、Androidといった多様なプラットフォームに対応、DIXiM Playを使えばマックやウィンドウズPCからの視聴も可能という。つまりFire OSやAndroid TV搭載テレビならアプリをインストールするだけでMiyottoがすぐに使えるし、その他のテレビでもFire TV Stickのようなストリーミングデバイスをテレビに装着することで視聴が可能になる。この手軽さは魅力だろう。

Android TVを内蔵したスマートプロジェクターとつなぐだけで、録画番組も手軽に再生できる

 録画機能は2024年ディーガと同等で、地デジ/BS・CSデジタルチューナーを3基内蔵。裏番組録画にも対応する。HDD容量は2Tバイトで、さらにUSB HDDをつないで容量を拡大できる(最大8台まで、同時接続は1台のみ)。

 番組表からの予約はもちろん、毎週予約、キーワード自動録画、1クール自動録画も可能で、録画モードはDR/3倍/5倍/10倍/15倍から選択できる。テレビ用アプリで視聴している場合は基本的に録画したビットレートのままで伝送するので、読込時間のロスも発生しないという(タブレットやスマホ用アプリの場合は読み込み時間が必要)。

録画モードは、DR〜15倍速の5種類から選択可能(左)。ネットワークの通信状態が悪い場合には、再生画質をアプリから変更できる(右)

 なおスマホやストリーミングデバイスを使えば屋外からの視聴も可能で、出張先のホテルでMiyottoに録画した番組を楽しむこともできるそうだ(海外からのアクセスもOK)。Miyottoでは最大6台までの再生デバイス(アプリ)を登録でき、2台まで同時接続可能とのこと。

 またMiyottoで録画した番組はお引越しダビングも可能なので、ディーガをお使いの方ならダビングしてディスクに残すといったこともできる。思いがけず気に入った番組をメディアに保存できるのは、録画ファンとしても嬉しいだろう。

チューナーを内蔵していないPCモニターにも、Fire TV Stickなどを組み合わせることで放送中の番組やMiyottoの録画コンテンツを視聴できる