東宝株式会社とドルビーラボラトリーズは、東宝が東京・成城の東宝スタジオにおいて、Dolby Vision(ドルビービジョン)カラーグレーディングおよび Dolby Atmos(ドルビーアトモス)サウンドミキシングのための劇場用ポストプロダクション設備を初めて設置し、今年12月の開設を目指すと発表した。
今回の新設備は、東宝とドルビーの長年にわたるコラボレーションの基盤の上に構築されている。2019 年以降、『ゴジラ-1.0』や『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』等、複数の作品がドルビービジョンおよびドルビーアトモスで制作・公開されている。東宝スタジオは、2021年以降、ドルビービジョンおよびドルビーアトモスのホームコンテンツ制作機能をそれぞれ備えている。今回はさらに劇場用設備が追加されることで、映画館から家庭までトータルでのエコシステムが構築されることになる。
東宝株式会社 代表取締役社長 松岡 宏泰氏のコメント
この度、ドルビーラボラトリーズのドルビービジョンおよびドルビーアトモス制作設備を日本で初めて東宝スタジオへ導入することになりました。従来は分散していた制作工程が一ヵ所に集約され一気通貫の作業フローが実現することによって、制作効率の向上だけでなく作品の質的向上も期待できます。これは日本の映像クリエーターが待望していた制作環境の実現といえるでしょう。また、長年映像・音響体験の革新をリードしてきたドルビーラボラトリーズとのパートナーシップにより、日本ならではの繊細な映像表現と世界最高水準の映像・音響技術が融合し、国際市場における競争力の向上も期待されます。この施設が日本映画の世界への発信拠点として機能することで、日本映画がよりグローバルなお客様に届けられるようになり、新たな可能性を切り拓いていくことを確信しております。
ドルビーラボラトリーズ エンターテインメント担当 シニアバイスプレジデント John Couling氏のコメント
東宝は映画制作において伝説的な遺産を持つ企業であり、世界トップクラスのコンテンツクリエイターに愛される私たちのイノベーションで同社のビジョンをサポートできることをたいへん嬉しく思います。ドルビービジョンとドルビーアトモスは、東宝の象徴的なフランチャイズ映画を、東京、ロンドン、ロサンゼルス、そして世界中のどこで観賞されても、観客をより深くストーリーの世界へと誘う方法で生き生きと描き出すことでしょう。