アメリカ、Klipsch(クリプシュ)から、Heritageシリーズのフラッグシップスピーカー「Klipsch Jubilee」が遂に日本でも発表された。中高域用と低域用のふたつのユニットからなる2ウェイ・フルレンジ・ホーンスピーカーで、さらに最高レベルの音楽再生を実現するため、外部アクティブDSPクロスオーバー・ネットワークを採用、マルチアンプ駆動用として設計されている(アンプは4チャンネル分が必要)。

左がアメリカン・ウォルナットで、右はブラック・アッシュ

 中高音域用には、7インチのアクシペリオディック型(軸周期型)チタンダイアフラムを採用したコンプレッションドライバーを搭載。大型のシングル・ダイアフラムは広い帯域を再生でき、ミッドレンジドライバーを必要としないシステムを構築している。この広帯域設計により、クロスオーバーポイントをボーカルの再生レンジよりも下に設定することで、つながりが滑らかで正確な音質を実現できるそうだ。

 低域用エンクロージャーは、ホーン型とポート型の双方の利点を活かすことで、圧倒的な臨場感を生み出してくれる。低域の能率を向上させ、低域を拡張させるポート型のエンクロージャーに折り曲げホーンを組み合わせることで、一般的なスピーカーの10〜20倍の高能率化を実現した。

 DSPネットワークは、各ドライバーユニットの位相とディレイを調整することで、位相のキャンセルを排除し、クロスオーバー領域での出力低下を防ぎ、リッチで自然な音質を実現。オーディオボードやラックに美しく収まるように設計されたKlipsch Jubileeアクティブ・クロスオーバーは、部屋の音響特性と好みに合わせて低域と高域のレベルを微調整でき、最適なリスニング体験を提供してくれる。

 エンクロージャーは、Heritageシリーズに採用されているブックマッチ仕様の天然リアルウッド突板仕上げ。自然が生み出した木目の美しさを引き立て、工芸品ならではの、左右の美しいシンメトリーを生み出す価値の高い加工方法とのことだ。

「Klipsch Jubilee」の主なスペック

●型式:2ウェイ3スピーカー
●使用ユニット:7インチ・チタンダイアフラム・コンプレッションドライバー、12インチ繊維複合コーン型ウーファー✕2
●再生周波数特性:18Hz〜20kHz(+1.75dB/−3dB)
●平均能率:高域110dB、低域107dB
●公称インピーダンス:中高域 16Ω(最小7.6Ω@4.3kHz)、低域 8Ω(最小3.5Ω@160Hz)
●クロスオーバー周波数:340Hz
●寸法/質量:W1270×H1753×D762mm/低域35kg、高域150kg
※Jubileeアクティブ・クロスオーバー付属