先にお知らせした通り、ハーマンインターナショナルはこの秋に発売される新製品を一堂に集めた内覧会「HARMAN ExPLORE TOKYO 2025」を開催した。ここではその中から、新製品の充実著しいサウンドバーのラインナップについて紹介する。
上から「BAR 1300 MK2」(スケルトンモデル)、「BAR 1800 MK2」、「BAR 800 MK2」、「BAR 500 MK2」が並んでいた
JBLでは、2022年にサウンドバー「BAR 1000」のクラウドファンディングを実施、1000人近い方から1億円を超える支援を集めた。サウンドバーとサブウーファーからなるシステムで、サラウンドコンテンツを楽しむ際にはサウンドバー本体の両端を取り外してリアスピーカーとして使えるという新提案も注目された。「HARMAN ExPLORE TOKYO 2025」会場にはそんなBAR 1000の後継機となる「BAR 1000 MK2」や姉妹モデル「BAR 800 MK2」も展示された。
どちらも着脱式リアスピーカーとサブウーファーを備えた完全ワイヤレスサラウンドシステムで、BAR 1000 MK2は15基のユニットを搭載し、7.1.4イマーシブオーディオの再生が可能、弟機のBAR 800 MK2は11基のユニットで7.1chサラウンド再生に対応している。
使われているユニットそのものは共通だが、BAR 800 MK2の本体とリアスピーカーには天井反射用70mmフルレンジが搭載されていない点が異なっている(サブウーファーは共通)。サラウンドフォーマットはどちらもドルビーアトモスとDTS:Xにも対応しており、搭載されたスピーカーの仕様に応じてこれらを再生する仕組みだ。
接続端子はBAR 1000 MK2はHDMI入力が3系統、BAR 800MK2は1系統という点が異なるが、その他の光デジタル1系統、HDMI出力(eARC対応)1系統は共通となっている。
さらに9月3日まで同じくクラウドファンディングを開催していた「BAR 1300 MK2」も一般発売に先駆けて展示されていた(しかもスケルトンモデルで)。
そのBAR 1300 MK2も着脱式リアスピーカーとサブウーファーを備えた完全ワイヤレスシステムで、29基のスピーカーユニットによる11.1.4イマーシブ再生に対応する。サラウンドフォーマットのドルビーアトモス、DTS:Xへの対応はもちろん、JBLサウンドバーとして初めてIMAX Enhancedの認証を取得している。
初代モデル「BAR 1300」との違いとしては、IMAX Enhanced認証の他に、各スピーカーユニットが大型タイプに変更され、より豊かなサウンドを再現できるようになっている。また別筐体のサブウーファーもBAR1300は25cmウーファー1基を下向きに搭載したダウンファイヤー型だったが、今回は2基の20cmウーファーを背中合わせに配置したアイソバリック方式に変更された。これにより、本体の振動を抑えつつ、迫力ある低域を獲得しているそうだ。
接続端子はBAR 1000 MK2と同じで、HDMI入力3系統、光デジタル入力1系統、eARC対応HDMI出力1系統を搭載する。
「BAR 1300 MK2」のサウンドバー本体(リアスピーカーを外した状態)
リアスピーカーは高さのあるスタンドに設置。内蔵スピーカーユニットは前モデルからすべて大型化されている
「HARMAN ExPLORE TOKYO 2025」では、BAR 1300 MK2のサウンドを体験できるデモも行われた。大型液晶テレビを載せたラックの天面前側にサウンドバー本体を、その右横にサブウーファーを設置、リアスピーカーは視聴位置を取り囲むように高さ1m強のスタンドに置かれている。
この状態でドルビーアトモスのデモコンテンツを再生してもらうと、確かに包囲感、移動感に優れた音場が再現されている。効果音がフロントからぐるっとひとまわりする演出でも、音のつながりがスムーズで違和感はない。高さ方向の情報は、天井が一般的な住宅よりも高めということもあって、やや音が混濁気味なところもあったが、包囲感としては充分だろう。
参考出品された「SB580 All-in-One」
なお今回、参考出品モデルとして3.1chサウンドバー「SB580 All-in-One」も展示されていた。詳細は公表されていないが、型番から「SB580」(サウンドバー+サブウーファー)がより小型になったモデルのようだ。どんな進化を果たしているのか、正式リリースを待ちたい。