NHKは本日、渋谷の放送センター内で会見を開き、今年10月1日より開始する新しいインターネットサービス「NHK ONE」の詳細を明らかにした。

 NHK ONEは、これまでNHKが行なってきたWebサイト(ホームページ)、映像配信サービス(NHKプラス)、ニュースサイト、各番組のホームページを統合する新サービスで、昨年5月に成立した改正放送法に基づき、NHKの番組をインターネット上で提供するプラットフォームとなるもの。

 具体的には、Webサイトでは、NHKプラス、NHK NEWS WEB、各番組ホームページが「NHK ONE」に統合され、地上波の総合テレビ、Eテレ、ラジオ番組の(ネット)同時配信、1週間の見逃し・聴き逃し配信、番組の追いかけ再生、ニュース記事、ニュース動画、気象・災害情報、各番組の情報などが一元的に見られるようになる。スマホ/タブレット/PC用の専用アプリも用意され、上記内容・番組が手元で楽しめるようになる。ただし、番組配信用アプリ(NHKプラス)、とニュース・防災アプリ(NHK ONE ニュース・防災)は別になる。

 なお、改正放送法では10月1日よりサービス開始と明記されている関係上、新アプリが使える(ダウンロード)のは10月1日以降、旧アプリ(現行アプリ)については10月1日から使えなくなる、ということだ(サービスを使いたい場合は、10月1日以降新規にアプリをダウンロード・設定が必要)。

 また、NHK ONEのサービス(インターネット配信)が、NHKの必須業務になったことから、NHK ONEの利用には、NHK受信契約が必要となる。自宅の受像機が契約していれば、その契約内容をアプリに入力すれば使えるようになるそうだ。また、契約がない場合は、新規に受信契約を結ぶことで、アプリが使えるようになる。

 会見では、アナウンサーの鈴木氏が司会担当、同局の理事・黒崎氏がサービスや機能の説明、実演デモ担当として登壇。デモは、インターネット接続(アプリ)対応の大型テレビを使って披露されたが、メニュー画面や動作などを見せるデモそのものが初めて、ということもあり、黒崎理事はきちんと動くのか、とドキドキしながらの実演となっていたが、結果、サクサクと動いていた。現在放送中の番組の再生や、途中から見始めた番組の冒頭に戻る追いかけ再生、過去番組についてもEPGのような画面から探して即、再生できていた。また、地方番組についても検索でき、司会の鈴木アナの初任地であった高松の地方番組の検索・再生、といったデモも披露され、アプリもサクサクと反応していた。

 続いては、今回のNHK ONEの開始を、新たな歴史の転換点、と捉えて、NHKの人気番組「新プロジェクトX~挑戦者たち~」のメインパーソナリティの有馬嘉男氏、森花子氏が登壇、プロジェクトXよろしく新機能を紹介してくれた。

 続いでは夜のニュース番組「NHKニュース7」のキャスター糸井羊司氏、副島萌生氏が登壇し、「NHK ONE ニュース・防災」アプリの利便性を説明してくれた。曰く、ニュースで放送された天気、災害情報(映像)がアプリで見られるほか、雨雲情報などもアプリから一元的に確認できるので、これから盛夏へ向けて増えてくるであろうゲリラ豪雨、大雨による河川の判断情報、地震情報などなどの確認、防災に役立ててほしい、と力説していた。

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