カンテレ、フジテレビで2025年4月期に放送されたドラマ『MADDER(マダー)その事件、ワタシが犯人です』のBlu-ray化が決定。10月10日(金)より発売開始となる。
主演には五百城茉央(乃木坂46)を迎え、彼女が演じる偏差値78を超える天才高校生・仲野茜が、ある殺人事件の犯人と思われる青年・黒川悠(山村隆太・flumpool)と出会い、触発され、学校内でささやかな事件を起こしたことで、やがて日本を震撼させる連続殺人事件に発展してしまう……というミステリーエンターテイメント作となっている。ここでは、連続殺人事件を追う警視庁捜査一課の刑事・梶谷美和を演じた武田梨奈にインタビュー。役作りから今後の抱負まで聞いた。
――よろしくお願いします。今回ドラマ「MADDER(マダー) その事件、ワタシが犯人です」のBD-BOX発売化に伴い放送を振り返ってお聞かせください。今回の役はいかがでしたか? 刑事役は久しぶりですね。
ありがとうございます。2、3年ぶりでしょうか。今回は正義感の強い刑事を演じさせていただきました。
――まずは、出演が決まって、作品や役柄の印象をお願いします。
最初にお話をいただいた時に、この作品はミステリーですと聞いたので、どんなストーリー展開なのか台本を読み進めていったら、本当に先が分からないんです。企画書にはある程度、登場人物についての説明はあるんですけど、それを見ても最後まで(犯人が)分からないので、台本にのめり込んで一気に読んでしまうぐらい、面白味のある作品という印象でした。
――ミステリーは得意ですか?
いやぁ、苦手ですね。なかなか犯人にたどり着かないし、この人でしょって思ったら、全然違うことがあったりします。
――私も苦手な方ですけど、登場人物の行動や視線の動きには、結構気になるところがありました。
分かります。本当にいろいろなところにヒントが隠されているので、それが面白いなと思いました。
――少し戻りまして、演じられた梶谷美和について教えてください。
当初の年齢設定は40代と私の実年齢より10歳ぐらい上でした。なので、ベテランの刑事っていうイメージを持って、どっしりとしていて、いかにも刑事って見えることを意識しました。
――年上の役で気を付けていることはありますか?
そうですね。ドラマ「ワカコ酒」の第1シーズン(2015年)の時も、映画『三十路女はロマンチックな夢を見るか?』(2018)の時も年上の設定でしたけど、話し方や人との接し方については、年相応に見えるように気を付けました。
加えて、一緒にお芝居する、主役・仲野茜 役の五百城茉央(乃木坂46)さんは10代なので、大人のどっしりとした感じをより出さないといけないとも感じていました。
――その大人っぽさの表現は?
人間としての落ち着きもそうですけど、大切なのは(役としての)説得力だと思うんです。過去に刑事役や一日警察署長をやらせていただいた時に、本物の刑事の方とお話する機会がありましたので、そこで得たもの、学んだことを活かしています。
――完成披露のトークイベント(4/5)で話されていましたが、共演の刑事・森野真治 役の濱正悟さんとは、読み合わせをしなかったそうですね。
はい。通常なら、クランクイン前に集まって読み合わせをするんですけど、濱さんとは共演の経験があるので“慣れ”が出ないようにと思って、事前(撮影前)には、役のことや、どういう感じで空気感を作っていくかっていうことだけを話して、読み合わせをせずに現場に入りました。(共演経験があることで)お互いを信頼できていることは、大きかったです。
――すると、現場での“よーいスタート”で初めて芝居を組み合わせたと。
はい。
――絶妙なコメディ感もありました。
本当ですか! 嬉しいです。監督はコメディ要素も作りたいと仰っていたのですが、コメディに寄り過ぎるとコントみたいになってしまうので、その塩梅は二人で考えながらやっていました。少し頓珍漢なことを言う森野(濱)のあしらい方や突っ込みなど、すぐに反応してしまうとコントになってしまうので、間を設けたりして、絶妙なトーンを出すようにしました。
――何度もリハを重ねたような雰囲気がありました。さすがは映画『ナポレオンと私』(2021年)コンビですね。
ありがとうございます。それで言えば、本作の監督のお一人である頃安祐良さんは『ナポレオン~』の監督でもあるので、クランクイン前に3人でゆっくりと話す時間を取れたことも、いい雰囲気の醸成に役立ったと思います。
――真面目というか実直な刑事の梶谷が、森野(濱)のボケ(?)に、的確に突っ込むのは面白いですね。学生パートでは、頭の良すぎる生徒たちが少しポンコツに描かれていますけど、梶谷もその対比の中にいるように感じます。
そういう見方もできますね。嬉しいです。梶谷自身も、森野がボケたことを言っても無視はせず、きちんと突っ込みを入れるので(笑)、そうところで(梶谷の)人間らしい部分を少しでも出せたらいいなと思って演じました。
――少しネタバレしますが、梶谷と森野(濱)は1話ではずっと会議室(?)にいました。このまま会議室にいるのですか?
二人は淡々と事件を追っているので、基本的には会議室にいますけど、それが事件にどのように繋がっていくのか。そこを楽しみに見ていただければと思います。
――会議室には、事件に関連した写真もたくさん掲出されていました。それも伏線になる?
あっ、すごい! まさにセリフだけではないところにもヒントがあるので、じっくり見てほしいです。
番組情報を解禁した時に“この刑事(梶谷)が怪しいんじゃないか”っていうコメントをいくつか見かけたんです。本当にいろいろな考察の仕方があるなと思いました。誰が犯人なのかは、最後の最後まで読めないんじゃないかなって感じています。
――今回、苦手なミステリー作に、刑事役で出演しての感想をお願いします。
これまで携わった作品では、おおまかでも全体像は見えていたんですけど、今回の作品では全体像がほぼ見えていなかったので、刑事が事件を追ってくような気持ちで最終話を迎えました。
――いつ、会議室を出るのかも気になります。
それも含めて楽しみにしていて下さい。
――一つ、作品にかけた質問をしますが、今、武田さんの日常(生活)を彩っているものはありますか?
最近は、仕事が休みの日や、ちょっと時間が空いた時に、(一人で)海外に行くようにしているんです。それは、語学の勉強も兼ねていますけど、30代になってから年相応の役――経験のないものが多い役――をいただくことが増えてきたことで、改めて自分に足りないものを見つめ直してみると、圧倒的に人生経験が足りないと気付かされて……。
やはり、お芝居の表現力を磨いていくためには、もっといろいろな方と出会って、喋って、経験をしていきたいと思い、海外に足を運んで、いろいろな人との交流を持つようになりました。何よりも、私のことを知らない人たちと接して、友達になってという経験がとても新鮮で、さまざまな職業の方、国籍の方と友達になることがいま、自分の人生にとってすごく彩り与えてくれていると感じます。
――日常の幅の広がりが、役の幅の広がりにつながる、と。
はい、そうなると思っています。それこそ、一昨年ママ役も経験していますし(『尾かしら付き。』2023年)、トランスジェンダーを役も演じました(『Chameleon』公開準備中)。『Chameleon』はぜひ、たくさんの方に観ていただきたいです。
――なかなか多彩ですね。ほかに演じてみたい、経験してみたいことはありますか?
やってみたいことはたくさんありますけど、いま一番強いのは、英語のセリフで芝居をしてみたいです。去年、一昨年と、本当にいろいろな役に挑戦させていただいたので、今年はどんな役と出会えるんだろうという楽しみもあります。
――ありがとうございました。
『MADDER その事件、ワタシが犯人です』Blu-ray BOX
2025年10月10日発売
Blu-ray TCBD-1836
価格:¥18,865円(税込)
【仕様】2025年/日本/カラー/本編+特典映像(収録分数未定)/16:9 1080i High Definition/1層/音声:リニアPCM2.0chステレオ/字幕なし/全10話/3枚組(本編ディスク2枚+特典ディスク1枚)
※仕様は変更となる場合がございます
<あらすじ>
偏差値78超、東大進学率No.1の進学校・清爛学園で、創立以来初の入試全教科満点で入学した天才高校生・仲野茜は、頭が良すぎるせいで“世の中がつまらない”と退屈し、生きる意味を見いだせないでいた。
しかし、街で起こったある殺人事件と、その犯人と思われる青年・黒川悠との出会いをきっかけに、まだ見ぬ世界≪犯罪の世界≫にひかれて、学校で小さな事件を起こし始める――。やがて学校内で本当の殺人事件が発生。さらにそこから、日本を震撼(しんかん)させる未曽有の連続殺人へと発展していき……。
【出演】
五百城茉央(乃木坂46) 山村隆太(flumpool)
樋口幸平 山下永玖(ONE N’ ONLY) 桑山隆太(WATWING) 吉名莉瑠 水野響心 花音 つぐみ ・ 利重剛 ・ なすび イワクラ おかやまはじめ 濱正悟 武田梨奈
【脚本】伊達さん
【音楽】今村左悶
【主題歌】「CYM」Billyrrom(SPYGLASS AGENT)
【監督】頃安祐良 高橋栄樹 畑山創
【プロデューサー】佐藤貴亮、小宮泰也(イースト)、山中直樹(ROBOT)
【制作協力】イースト ROBOT
【制作著作】カンテレ
(C)カンテレ
●公式サイト
https://www.ktv.jp/madder/
●Blu-ray情報公式サイト
https://www.tc-ent.co.jp/products/detail/TCBD-1836
●武田梨奈 公式サイト
https://www.sma.co.jp/s/sma/artist/147?ima=0000&link=ROBO004#/news/0