アクシスは、ファイン・オーディオのスピーカーシステム「Fyne Vintage」の新製品「Vintage Five」(¥780,000、税別、ペア)を発表した。今月の発売を予定している。
Vintageシリーズは、これまで「Vintage Fifteen」を筆頭に、「Twelve」「Ten」と、フロアー型三機種がラインナップされている。新製品のVintage Fiveは従来のテクノロジーとデザインはそのままに、5インチドライバーの搭載によってシリーズとして最小型化を実現したブックシェルフスピーカーだ。
ユニットには、IsoFlare(アイソフレアー)ポイントソース・ドライバーを搭載。アイソフレアーは、全帯域にわたって優れた位相特性と広大な指向特性を両立するファイン・オーディオ独自のシステム。同軸配置したウーファーとトゥイーターの開口曲面の複合解析によって、高域エネルギーが広角で拡散するカーブを生成。全帯域で位相の揃った音波を超広角で拡散させている。
Vintage Fiveのアイソフレアードライバーは、125mmウーファーと19mmツイーターの2ウェイ構成を採用。ウーファーの振動板はマルチファイバーコーンにFYNEFLUTE(ファインフルート)のエッジを組み込んだもので、ツイーターは、マグネシウム・ドーム型振動板によるコンプレッション・ホーンで、強力なネオジウムマグネット磁気回路で駆動されている。
ウーファーで使われているファインフルートは、ユニットのエッジ部分の固有共振を排除するもの。コンピューター解析による特殊な溝(フルート)を エッジに刻むことで固有共振を分散、クリーンなトランジェント能力を極限まで解放し、自然で闊達なミッド/バスの響きを再現してくれる。
低域ポートをエンクロージャーの底に下向きに配し、その開口部に亜円錐状のディフューザーを設けるBassTrax Tractrix (ベーストラックス・トラクトリックス)ポート・ディフューザーシステムも搭載する。この独自システムは、ポートから発する垂直プレーン波エネルギーを90度向きを変えて360度の水平波に変換。低域の放射特性を圧倒的に改善し、クリアーで力強い低域再生を、設置場所の制約を受けることなく実現している。
これらのシステムを、豪華でラグジュアリーなエンクロージャーに格納。ウォ—ルナット材の突き板、バーウォールナット材のインレイ(象嵌)、ゴールドアルマイト加工を施したメタルワークのトリム、台座スタイルのトップパネルなど、細部にまでこだわった仕上げが施されている。キャビネット側面は、機械的強度と定在波防止のために可変半径のカーブで形作られている。
「VINTAGE FIVE」の主なスペック
●形式:2ウェイ1スピーカー、ダウンファイアーリング・ポート
●仕様ユニット:125mmウーファー+19mmドーム型ツイーター、同軸
●クロスオーバー周波数:1.9kHz
●感度:87dB /2.83V/m
●インピーダンス:8Ω(Nominal)
●周波数特性:46Hz〜38kHz(-6dB typical in room)
●寸法/質量:H350×W219×D260mm/6.2kg