シャオミ・キャパンは本日都内で「Xiaomi 新製品発表会(2025上半期)」を開催。本日より順次発売予定の各種新製品をお披露目した。主な製品については別稿にて紹介しているので、ここでは主に会の模様について記述したい。

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 冒頭にはシャオミ・ジャパンの副社長・鄭 彦氏が登壇し、この一年の同社の歩みを説明。曰く、人・車・ホーム(家)というキーワードを商品戦略のベースとして活動してきた結果、主にスマホとなるがグローバルでは第3位のシェアを獲得するブランドに成長したといい、同時にタブレットやスマートウォッチも好評だそうで、これら同社が手掛けるIoTデバイスは、世界で8億6千万台以上も市場に流通しているという。

 日本でも昨年、今回のような一大新製品発表会を開催したり、各種イベントを行なうことで、ブランドの認知やシェアが向上しているそうで、そうした状況を受け今年は、日本では初となる常設の店舗を、3月より埼玉県内に2店舗――イオンモール浦和美園店 / イオンモール川口店――開設する。

 会には、イオンモール(株)の坪谷 取締役も出席し、「ともにスマートな暮らしの未来を創りたい」とエールを送っていた。

 さて、新製品に話を戻すと、メインはやはりスマートフォンのフラグシップ「Xiaomi 15 Ultra」。「~14 Ultra」の後を継ぐモデルで、今回もライカとの協業は継続し、カメラ部を新設計しているのが特徴。いわゆる大三元レンズ(広角ズーム、標準ズーム、望遠ズーム)がカバーする14mm~200mmの焦点域を、4つのレンズシステム(クアッドカメラシステム)で、スマホ一台で実現している。

▲「Xiaomi 15 Ultra」を手にするシャオミ・ジャパン 安達 本部長

 動画撮影機能も強化されていて、4K/120p、8K、ドルビービジョン形式での撮影が可能。14~200mmの焦点域で10bit-Logの撮影にも対応する。SoCは「スナップドラゴン 8 Elite」で、パフォーマンスは「同8 Gen3」に対して50%近く向上しており、AI機能に必要なNPUでは80 TOPSというスペックを持つ。

 ちなみに、クアルコムが開発したワイヤレスオーディオの技術である「XPAN」(エックスパン)に対応しており、後述する完全ワイヤレスイヤホン「Xiaomi Buds 5 Pro」(Wi-Fi版)と組み合わせることで、4.2Mbpsもの帯域を使った96kHz/24bitのロスレス再生が可能になるそうだ(実際、素晴らしい音質だった)。

 購入者特典としては、フォトキットが無料になる、EVカーのミニチュアモデルが当たる、などが用意されている。

 ラインナップとして、仕様を一部割愛して、筐体をコンパクトにした「Xiaomi 15」も発表された(カメラ部はUltraと同じく、ライカと共同開発)。SoCはUltraと同じ。シャオミのスマホOSはアンドロイドをベースにした個別最適化版で、新世代ではそのハイパフォーマンスぶりをAI機能に振り向けているのが特徴で、文字起こし機能はリアルタイム変換になった、など進化点も多く、スマホ単体での利用だけでなく、シャオミIoTデバイスとの連携も強化されていて、機能をデバイスをまたいで自由自在に使えるようになっている。

 さて、次に完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップとなる「Xiaomi Buds 5 Pro」について紹介したい。ドライバーはダイナミック(11mm径)、PZTツィーター、プラナーというハイブリッドタイプで、アンプはデュアル構成となり、低域から高域まで厚みのあるサウンドの再現が可能としている。コーデックは、SBC、AAC、aptX Lossless、aptX Adaptive、LC3をサポート(Bluetoothモデルでは、48kHz/24bitの伝送が可能)。Wi-Fi版では、上でも説明したようにクアルコムのXPANに対応し、XPAN対応のスマホ(Xiaomi 15 Ultra)と組み合わせることで、96kHz/24bitのロスレス再生が楽しめるようになる。

 その他、使うかどうか分からないが(笑)、ボイス録音機能、AI翻訳・文字起こしが可能で、電話で打ち合わせを行なう際の議事録作成にも活用できる、ということだ。

 実際に展示されていたWi-Fi版の音声をチェックしてみたが、音場感やディテイル、音の厚みなどは素晴らしく、ワイヤレス製品では体験したことにないもの。有線のバランス接続並みの音質が味わえた、としても過言ではないだろう。記者としては、この仕組みをスマホではなく、DAP(ポータブルオーディオプレーヤー)に搭載してほしいと思うが、単純に30万円以上の価格帯になりそうだ。

Wi-FiとBluetooth、両方で接続する

登壇者が揃って記念撮影

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