タクトシュトックから、VERTERE(ヴァルテレ)の新製品を2モデル発表された。どちらも2月1日の発売予定だ。

●MC|MMデュアルモノ・フォノアンプ:CALON ¥3,850,000(税込、シルバー/ブラック)
●プレシジョン・モータードライブ:IMPERIUM ¥1,980,000(税込)

MC|MMデュアルモノ・フォノアンプ「CALON」

 同ブランドを主催するトラジ・モグハダム氏は、音楽とレコードに大きな愛を注いでいる。しかし現在、VERTEREブランドのフォノアンプは「PHONO-1 MK2 L」(¥297,000、税込)の1モデルだけで、物足りなさを感じていたユーザーも多かったようだ。そんな中、2024年のミュンヘンHi-Endで、フラッグシップ・デュアルモノ・フォノアンプ「CALON」が発表された。CALONはイギリス・ウェールズ地方の言葉で「心」という意味だ。音楽に込められた奏者の心さえも表現する、そんなトラジ氏の並々ならぬ想いがこのモデル名に込められているそうだ。

 CALONはSG-1PKGやRG-1PKGと組み合わせるべく開発されたモデルで、一切の妥協を排している。ふたつの独立した前段と後段のゲインステージにより、信号の明瞭度とディテイルの解像度を比類なくコントロール。専用のLFフィルターは、サブソニックノイズによる不必要なエネルギーを調整し、アナログソースが新しいレベルの効率性を発揮できるようになっている。また、細やかなインピーダンスとキャパシタンス・コントロールにより、どんなMM/MCカートリッジとも完璧に調和できるという。

 非磁性ステンレススチール・シャーシの下には、金メッキを施したふたつの4層PCB基板があり、完璧なデュアル・モノ・パフォーマンスを提供。これらによって、驚異的な新レベルのダイナミクスと音楽表現を引き出している。

モータードライブ「IMPERIUM」

 もうひとつのIMPERIUMは、現行のTempo から大幅にアップデートされたモータードライブで、2025年に発売を予定している日本限定のパッケージとなるRG-1プレーヤーに標準付属する。

 IMPERIUMはレコードプレーヤーのモーターを制御し、可能な限りノイズの少ないスムーズな駆動と歪みの低減を実現する。その内部回路はMG-1PKG、SG-1PKGに標準で付属するTempoモータードライブと同様に、デジタル領域で純粋な正弦波を生成し、オンボードDACを介してアナログに変換する独自のマイクロプロセッサーを採用している。

「CALON」の主なスペック

●タイプ:MC/MM Preamplifier
●ゲインセッティング:45〜73dB、15段階
●入力インピーダンス:100R ? 47k 9 段階
●キャパシタンス:100pF〜1.0μF、9段階
●周波数特性:20Hz〜20kHz +/-0.2dB
●寸法/質量:W412×H88×D290mm(スイッチ類、脚部含む)/7.0kg

「IMPERIUM」の主なスペック

●出力:精密なサイン波とコサイン波
●スピード調整:331/3RPM、45RPM
●スピード調整:-0.25%、-0.75%、0.0、+0.25%、+0.75%
●出力調整:33/45位相アングルおよびレベル
●出力電圧:17.5 Vac rms(二相)
●消費電力:30W(最大)
●寸法/質量:W214×H58×D245mm(スイッチ類、脚部含む)/2.6kg