コミュ障でぼっちの高校生が、意中の人と二人きりで異世界に迷い込んでしまう。漫画家・arawakaと政成和慶 監督が共同でストーリーを考案した青春SFラブストーリー『きみといた世界』が、いよいよ12月14日(土)よりレイトショー公開される。片想い、異世界、格闘、秘された謎などなど、ある意味、若者が好む要素を大いに盛り込んだ作品だ。ここでは、主人公・吉川碧衣の友人としてクラスにパっと花を咲かせる天真な姿を披露した横山理奈 役の保﨑麗にインタビューした。

――よろしくお願いします。今回は、映画『きみといた世界』への出演おめでとうございます。念願であった学園ものへの出演が叶いました。
 ありがとうございます。無事に叶いました! 有り難いです。

――ではまず、出演の経緯について教えてください。
 オーディションに参加して、選んでいただいて、出演が決まりました。オーディションに臨んだ時は、とにかく受かりたいという気持ちが強かったので、台本を読んで自分の中で感じたイメージを、全力で演じるようにしました。普段は(オーディションは)緊張してしまうことも多いのですが、今回はなぜかリラックスできたので、結構のびのびできたなっていう印象がありました。

――決まったと聞いた時は?
 びっくりしましたよ。本当ですかって何回も聞き返しましたし(笑)、まさか自分が受かるとは思っていなかったので、シンプルに嬉しかったです。

――ようやく学園ものに出られる! と。
 はい! でも来たら来たで、結構そわそわしていました。

――出演が決まって、完成した台本を読んでの感想はいかがでしたか?
 SF感が満載で、異世界と文章で書かれていたので、単純にそれをどうやって映像で表現するんだろうっていう疑問が湧いてきました。物語自体は、ファンタジー感のある恋愛ものなので、その部分はどうなるんだろうっていうワクワク感も強かったです。

 少しネタバレすると、私の演じた横山理奈は現実世界にいる人なので、ちょっぴり異世界に行ってみたかったなって思いましたし、なにより“コア”の映像(CG)がすごく綺麗で感動しました。あと、異世界ではホラー要素もあったりして、試写を観た時にびっくりしましたし(笑)、キュンキュンするシーンもあるなど、いろいろな感情が楽しめる作品だと思います。まさに全部入りというか、盛りだくさんな仕上がりになっていると感じています。

――次に、演じられた横山理奈についての印象、役作りについて教えてください。
 クラスで人気者の女の子で、常に和の中心にいるような存在だと感じました。加えて明るい性格なので、みんなと話している時は、真ん中にいて笑っている。そういう元気な雰囲気を出せるように留意しながらお芝居を頑張りました。

 監督からは、明るい女の子なのでキャピキャピしてほしいと言われたのですが、実際の私はあまりキャピキャピはしていなくて……。落ち着いているねって言われることのほうが多いので、普段からキャピキャピできるように、日常からテンションを上げておくようにしていました。

――撮影では、思い通りにできましたか?
 はい。キャストのみなさんは同年齢の人が多かったこともあって、割と早く打ち解けられましたし、会話シーンに参加するキャストのみなさんとは楽屋が一緒だったので、楽屋のわちゃわちゃした雰囲気をそのまま表現できたんじゃないかと思います。

――廊下で中川さん演じる碧衣と話しているところは、仲のよさを感じました。
 ありがとうございます。撮影は楽しかったですし、カメラが回っていない時も、友達のような感覚でお話できていたので、いい意味で緊張感なく、自然な雰囲気で撮れた(芝居ができた)のだと思います。

――ところで、異世界のシーンで、印象に残ったところはありますか?
 高橋さん演じる水野くんが薬草を探すところです。大好きなアクションシーンだったので、あぁ、私もやりたいって思いました。

――確か空手の経験をお持ちですよね。
 はい、小学1年生から6年生まで習っていたので、自分では結構動けると思っています。アクションもやってみたいです。

――そもそも、なぜ空手を始めたのでしょう?
 親の影響なんです。格闘技というかプロレスがめちゃくちゃ大好きで、私にもやらせたかったらしいのですが、女の子にはさせられない。ということで、なぜか空手をやらされまして……。

――強いんですね。異世界に行ってもすぐに馴染みそうです。
 そうですね。多分臨機応変に対応できると思います(笑)。

――さて、いよいよ公開を迎えます。今の心境は?
 シンプルに嬉しいです。撮影が終わってから公開まで、結構時間が経ったので、ちょっぴり公開されないんじゃないかという心配もありましたけど(笑)、ようやくファンのみなさんに観てもらうことができます。嬉しいです、よろしくお願いします。

――今後の抱負をお願いします。
 演技とモデルは、ともに長く続けていきたいと思っていて、モデルでは大きなショーでランウェイを歩くこと、演技の面ではこれが代表作ですと言える作品に出ること、を目標にしています。とにかく、毎年着実に成長して、一つひとつのお仕事を大切にしていきたいと思っています。

――演じてみたい役や、この監督の作品に出てみたいという希望はありますか?
 アクション作で殺し屋をやってみたいです。監督で言えば、福田雄一監督の作品のテイストが大好きなので、出演してみたいです。もう、できることは、奇抜な役でも、何でもやりたいです、頑張ります!

映画『きみといた世界』

12月14日(土)~12月27日(金) 池袋シネマ・ロサにて連日20:30~上映 他 全国順次公開

<あらすじ>
高校3年生の水野卓(高橋改)はクラスメイトの吉川碧衣(中川可菜)に密かな恋心を抱いている。碧衣は、親友の横山理奈(保﨑麗)や陽キャの男子生徒たちにいつも囲まれており、コミュ障で陰キャぼっちの卓は、スクールカースト一軍の碧衣を陰から眺めることしかできない。ある日、卓と碧衣は、他に誰もいない謎の世界に迷い込んでしまう。

困惑している2人の前に、謎の男(弓削智久)が現れ、「2人共が元の世界に戻る条件は、2人の心を合わせ、元の世界とのバランスを取っている“コア”に人間が1人だと認識させること」と教わる。“心を合わせる”という方法がわからないながらも、試行錯誤する2人だが、卓のコミュ障が原因でそれもうまくいかない。そんな日々の中でも碧衣は卓の優しさに触れていくが、碧衣の目の前に碧衣が好きだった工藤佑太(阿部快征)が現れる。

果てして卓と碧衣は元の世界へ戻れるのか……。

<キャスト>
中川可菜 高橋改
保﨑麗 阿部快征 弓削智久

<スタッフ>
原作・脚本:arawaka 政成和慶
監督・編集:政成和慶
製作・配給:BASARA
2024年/日本/カラー/シネマスコープ/5.1ch/103分
(C)2024 「きみといた世界」製作委員会

●横山理奈役:保﨑麗(Rei Hozaki)プロフィール
1998年10月19日生まれ。東京都出身。
2018年1月、ミスFLASH2018グランプリを受賞。イエローハット3人娘に選ばれる。オムニバス映画『青春カレイドスコープ』内の『夏色のマフラー』や、『現代怪奇百物語 弐之章』などに出演。モデル、女優、温泉ソムリエとして活躍している。

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