映画『威風堂々～奨学金って言い方やめてもらっていいですか？～』の完成披露イベントが8月17日（土）、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で行なわれ、主演の池田朱那、共演の吉田凜音、簡秀吉、田淵累生、小野匠、そしてなるせゆうせい監督らが登壇した。
本作はなるせ監督の、社会派青春映画の第3弾で、氏が常々問題と思っていた奨学金をテーマに（かつて奨学金の貸与を受けていたそう）、いまの学生の経済的な側面も内包しつつ作り上げた一作となる。
主演 唯野空（池田朱那）は、大学進学を機に奨学金の貸与を受けるが、学生生活すらおぼつかない現状（金策）に悩み、卒業後に始まる返済に向けて、あぶないバイトに手をだしてしまう……というストーリー。今回、2度めの主演作となった池田は、役作りについて聞かれると、「（学生の皆さんには）身近な問題なので、（役に）共感してもらうことを課題にして、役作りに挑みました。少しポンコツだけれども、等身大の女の子に感じてもらえるように気を付けました」と、ポイントをコメント。一方で現場では「監督の要望に応えるのが本当に大変で……」と、台本にない要望（無茶ぶり）に全力で応えていたという。中でも一番印象に残っているのは、後半、バイトに精を出すシーンのところだそうで、「着替えて（トイレから）出てきた時に、ブルース・リーできる？ って言われて！ とにかく頑張りました」とか。しかし、その直前には、結構シリアスなシチュエーションを撮影していたそうで、「こんなにコミカルな映画になるとは思っていなかったです」とおどけていた。それを受けて監督は、「（ブルース・リーのところは）不安そうな空気は感じた」と答えていた。
そんな空に、バイトを紹介する九頭竜レイを演じた吉田は、「レイは男勝りな性格で、空とは正反対なので、その違いを出すように役を作っていった」そうで、「空はよく動きまわるので、私（レイ）は落ち着いていようと思った」とコメントしていた。
空のダメ彼氏・蛭間拓人を演じた簡秀吉は、「僕は完璧な男なので」とおどけて会場の笑いをさらったあと、「友人にだけ男の特徴を聞いて、その特徴を役に刷り込んでいく形で（役を）作っていきました。この映画で（拓人が）いいアクセントになればと思っていました」と、自らの立ち位置・役回りを語っていた。
最後に、なるせ監督と主演池田よりのコメント――こうして、社会性を含めた作品をシリーズ化して作っています。今日来ていただいた皆さんには、少しでも上映期間が長くなるように、たくさん拡散していただいて、そして、たくさんの人に見てほしいです（なるせ）／クラウドファンディングでたくさんの方にご協力いただいて、本当に感謝しています。学生さんやその親御さんにぜひ、観ていただきたいです。よろしくお願いします（池田）――を以てイベントは終了となった。
なお、主演・池田朱那のインタビューも実施。映画の公開に合わせて掲載します。
映画『威風堂々～奨学金って言い方やめてもらっていいですか？～』
8月30日（金）池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷 ほか全国順次公開
＜キャスト＞
池田朱那 吉田凜音 簡秀吉 田淵累生 小野匠 光徳瞬 是近敦之 あまりかなり 高木ひとみ 遠山景織子 近江谷太朗 他
＜スタッフ＞
監督・脚本／なるせゆうせい
製作協力：株式会社トライアングル/株式会社らくがきエンターテイメント
制作：パーフェクトワールド株式会社
企画・製作：株式会社オフィス・インベーダー
配給・劇場営業：トリプルアップ
（C）映画「威風堂々」製作委員会