塚本晋也監督によるミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」企画の第17回として、「松山シネマルナティック」の動画がYouTubeチャンネルにて公開された。

「街の小さな映画館」第17回 松山シネマルナティックはこちら

街の小さな映画館17 シネマルナティック

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 「街の小さな映画館」企画は2015年の『野火』初公開時に全国劇場行脚を行い、個性あふれるミニシアターの魅力に触れた塚本晋也監督が、お世話になっている映画館を1館ずつ訪れ、ミニシアターの魅力を伝える動画を撮影する企画。劇場とのアポ取りから撮影・編集・YouTubeへのアップまで
塚本監督自身が単独で行い、ロゴとイラストも描きおろしている。

 今回紹介されたシネマルナティックは、松山市唯一のアート系映画館。市民出資型の映画館「フォーラム松山」で支配人をつとめたのち、広島「サロンシネマ」で経験を積んだ橋本達也氏が、再び松山に戻り1992年に「シネ・リエンテ」のレイトショー枠でアート系映画の上映活動を開始する。最初の作品はセルゲイ・パラジャーノフ監督の『スラム砦の伝説』で、約2年間で71本の作品を上映した。「ルナティック」という名称は、この時のレイトショー上映から生まれた。

 1994年10月1日、松山市河原町の「フォーラム松山」跡地に常設館として「シネマルナティック」をオープン。2005年7月1日には、同市湊町の「シネ・リエンテ」(※かつては松劇)跡地に2号館として「シネマルナティック湊町」をオープン。同年11月に1号館を閉じ、現在の「シネマルナティック」に集約。映写から受付まで運営を橋本氏がほぼ一人で切り盛りしている。上映する作品は「自分が観たい映画」。ライブ演奏付きの「無声映画上映会」などさまざまなかたちで映画の楽しみ方を提案し続けている。「映画が好き」という気持ちが結晶となった映画館である。

【塚本監督から松山シネマルナティックのコメント】

 自分の見たい映画を上映する。優しい相好でそう断言される橋本さん。橋本さんが映画館を運営される目的はそれに尽きるのだろう。映像、音響の品質、全てが自分合わせ。

 ほとんど一人で駆け回ってらっしゃるが、大勢の応援団がいらっしゃり、昔から舞台挨拶で伺うと、たくさんの人が橋本さんを囲んだ。静かな佇まいでいながら、情熱が迸る映画館です。

シネマルナティック
●住所:愛媛県松山市湊町3-1-9 マツゲキビル2F TEL 089(933)9240
●座席数:150席