Prime Videoは、Amazon Originalドラマ『龍が如く-Beyond the Game-』(全6話)を世界独占配信する。エピソードは全6話で、10月25日と11月1日の2回に分けて配信されるという(吹き替え版を含む30以上の言語、240ヵ国に向けて配信)。

 主演は数々の映画やドラマ、舞台などで活躍する人気実力派俳優・竹内涼真さんで、大ヒットドラマ『全裸監督』を手掛けた武 正晴さんが監督を務める。昨日そのふたりを迎えて、「Prime Video 2024『龍が如く-Beyond the Game-』世界配信決定記者会見」が開催された。

 『龍が如く』は、2005年の発売以来多くの作品が制作され、世界中で人気の大ヒットゲームシリーズだ。そんなゲーム原作に着想を得たオリジナル脚本による実写ドラマ『龍が如く-Beyond the Game-』は、実在の歓楽街をモチーフに作られた神室町(かむろちょう)を舞台に、主人公の桐生一馬と、兄弟同然に育った3人の孤児たちの生き様を、1995年と2005年というふたつの時間軸を行き来しながらエモーショナルに描くクライムアクションドラマとなっている。

 冒頭、今の気持ちを聞かれた竹内さんは、「去年の5月から半年間ぐらい『龍が如く』の作品に命をかけてきたので、やっと制作発表の日を迎えられてすごく嬉しいです。先ほどセガの皆さんとお会いして、まさにゲームの『龍が如く』を作った方々が面白いと言ってくださったので、頑張ってきて救われたなという気持ちになりました」と答えていた。

 また当日は和服の衣装で登場したが、これについては、「これ、僕の自前なんです。ギャラリー唯一無二というブランドで、生地を見て一目惚れをして作ったんですけど、着るタイミングがなくて。そしたらこの制作発表が決まって、じゃあそこで下ろした方がいいんじゃないかということで、今日着させてもらいました。ちょうど桐生一馬のイメージともマッチしたのでこれにしました」と細かなこだわりも語ってくれた。

自前の和服で登場した竹内涼真さん

 ここで武監督も登場し、本作の撮影現場の様子について話が進んだ。

 改めて本作の主演が決まった時の気持ちを聞かれた竹内さんは、「素直に言うとびっくりしましたね。どうして僕を選んでいただいたんだろうって。原作の桐生一馬はみんな大好きでしょ。その人を演じるにあたって、覚悟を決めなきゃいけないなぁと思いましたし、やっぱ命をかけて望まないと成立しないんじゃないかなという重圧だったり、使命感、ふつふつと湧き出るものがありました」と本作に対する覚悟の程を話していた。

 さらに見どころについては、「今回は1995年と2005年のふたつの時間軸を描くので、そこのコントラストというか、桐生一馬のゲームでは描かれてない部分をいちから作り上げて、原作をリスペクトしつつ新しい『龍が如く』を作っていかなきゃいけないという覚悟はありました。僕は桐生一馬って、すごく愛情深いというか、愛情に飢えていると思うんです。そういう部分が素敵に描かれてるんじゃないかと思います」と話していた。

武 正晴監督

 続いて武監督には、『龍が如く』という人気タイトルを監督するにあたって、どんなことを意識したのかという質問があった。

 これについては、「ある程度の水準のものを作らないと通用しないなと思っていたので、まずはいい俳優とスタッフを集めなきゃと思いました。去年の夏、ものすごく暑い中で、竹内さんもそうですが、俳優さんとスタッフが汗まみれになりながら頑張ってくれました。まだポスプロ作業中なんですが、クォリティの高いスタッフのおかげで、いいものができると思います」と自信たっぷりの返事があった。

 竹内さんは主役の桐生一馬を演じた感想について、「撮影期間は、桐生一馬を自分と役として切り離すことはできないぐらい、近いところにありました。体作りもそうですし、衣装やメイクについても、10年のコントラストを描く時にはビジュアルも変えなきゃいけないということで、スタッフともすごく話し合いました」と、自身がいかに桐生一馬というキャラクターにのめり込んでいたかを披露してくれた。

ヒット祈願として応龍の金屏風に竹内さんが目玉を描き入れるというイベント

 そんな俳優としての竹内さんの印象を聞かれた武監督は、「キャスティングの時に最初に浮かんだのが彼の顔だったんです。なんでって言われたら、まずでかいですよね(笑)。今日の着物もそうですけど、存在感がある人っていうのは画面の中で必要で、さらに今回は背中を写すのですが、その大きさと、鍛え上げるっていう、その努力を知っている人だと思ったんです。俳優として自分の体をよく知っている方だと思っていたので、そこは信頼したいなと思っていました」と主役に抜擢した狙いについても紹介してくれた。

 ここで武監督に、本作の舞台となる神室町について、1995年と2005年という異なる時代をどのように演出したのかという質問があった。

 「主人公たちにとって1995年は青春時代というか、まだ10代後半で未熟な部分の勢いとか、情熱を持って行動するっていうところもあるんです。それから10年後に少し大人になって、一馬はその間に刑務所で過ごすんですけども、そこから新しい活力を取り戻していくことができないんだろうかと。そのふたつの時代のコントラストを照明とかルック、今回はデジタル撮影ですけども、まったく種類の違うフィルムを使うぐらいの意識で映像を作っていきました」とのことで、武監督が画面のルックについても細かな気配りをしていることが明かされた。

龍の左目を間違えて眉間に描いてしまった竹内さん。最終的に三つ目の応龍が誕生した

 ここでステージ上に、桐生一馬の背中に彫られた刺青“応龍”を描いた金屏風が登場。竹内さんが応龍の目玉を入れて金屏風を完成させるというイベントが行われた。

 「かっこいいなぁ。この屏風の前で写真を撮りたい!」と竹内さんも興奮しながら筆を手に取る。そして眼を描き入れたのだが、ここで眉間にも目玉を描いてしまうというハプニングが。三つ目の応龍を前に竹内さんは、「すごいミラクルが起こっちゃったんですね。これでヒット間違いないでしょう」と自身も驚きを隠せない様子だった。

 最後に竹内さんから視聴者へ向けて、「監督、スタッフ一同、本当に命をかけて大切に作ってきたので、世界中の皆様に『龍が如く』という作品が届いたらいいなと思っています。10月25日まで楽しみにしていてください」というメッセージがあり、会見は終了となった。