ソニーは本日、同社ブラビアの2022〜2023年モデルを対象にしたアップデートを実施、新機能となる「ゲームメニュー 画面サイズ調整機能」が追加された。本機能は今年6月の2023年新製品発表会の際に予告されていたもので、今回遂に実装されたというわけだ。

 具体的な機能としては、画質モードで「ゲーム」を選んだ際に、自分の好みの画面サイズに調整できるというものだ。「ゲーム」モード選択時にリモコンの「操作/録画」ボタンを押すとゲームメニューがポップアップされるので、ここで画面サイズ「カスタム」を選ぶと最大100%(画面いっぱいに表示)から最小30%まで1%刻みで表示する画面の大きさを調整可能となる。

まず画質モードで「ゲーム」を選ぶ

リモコンの「操作/録画」ボタンを押すとこちらのゲームメニューが表示され、ここの「画面サイズ」で「カスタム」を選ぶと、映像を表示するエリアを任意に調整できる

 初期状態ではテレビ画面いっぱいに映像が映っているわけだが、「カスタム」を選んでサイズを変えていくと、画面中央下側に向けて映像が小さくなっていく。例えば65インチのテレビの場合、30%まで縮小すると計算上は19.5インチ画面で楽しめるわけだ。「カスタム」で設定した画面サイズはメモリーされるので、次回「ゲーム」モードを選ぶと自動的にそのサイズで映像が表示されることになる。

 この機能はもともと同社がINZONEのゲーミングモニターを開発している際に、プロのゲーマーから「シューティングゲームなどは大画面ではプレイしにくい」という意見があったことを受け、大画面ブラビアでも快適にゲームを楽しんでもらいたいという思いから発想したそうだ。1%刻みでサイズを調整できるというきめ細かさも、そういったことがあったが故の配慮かもしれない。

 なおブラビアの「ゲーム」モードはHDMI入力時にだけ選べる仕様なので、ソースは外部入力機器ということになる。ゲーム機のための画質モードということもわかるが、例えばニュースやバラエティ番組であれば65インチ画面はいらないわけで、映画を観る時は65インチ、バラエティは30インチといった具合にコンテンツによってサイズを使い分けるといった楽しみ方もアリではないだろうか。

100%で映像を表示した状態

50%では画面サイズ4分の1のエリアに映像を表示

30%を選ぶと、65インチテレビに19.5インチ小画面が表示される

 現状でもHDMI入力にBDレコーダー等をつなげばこういった使い方も可能だが、それはやはり面倒くさいので、テレビ内蔵チューナーや内蔵アプリで配信コンテンツを見ている時も画面サイズが調整できるようにして欲しいと思った。その意味では「ゲーム」だけでなく「カスタム」や「シネマ」モードでもこの機能が使えるようになったほうが便利だ。

 本機能で画面サイズを小さくしている場合、有機ELモデルならパネルが発光しないですむし、液晶モデルもバックライトをある程度消灯できるわけで、省エネ面でも活躍するはずだ。大画面テレビであえて映像のサイズを小さくして楽しむ、逆転の発想だが、ゲーム以外にも思いがけない楽しみ方を提供してくれることだろう。

 なお今回のアップデートはインターネット経由で行い、放送波でのアップデート時期は未定という。そのためブラビアをインターネットにつないでいない場合は、USB経由でアップデート作業を行う必要がある。アップデートの前に現在のご自宅の接続環境を確認していただきたい。

●アップデートの対象シリーズ
2023年モデル:A80L、X95L、X90L、X85L、X80L、X75WL
2022年モデル:A95K、A90K、A80K、X95K、X90K、X85K、X80K、X80WK

https://www.sony.jp/bravia/update/