不眠症に悩む中見丸太(奥平大兼)は、ふとしたことがきっかけで、同じ症状で悩んでいる曲伊咲(森七菜)と出会い、急速に仲が深まっていく。フレッシュなキャストと実力派スタッフがタッグを組んで創り上げた新たな青春映画『君は放課後インソムニア』が、公開から半年を経て、待望のパッケージリリースが決まった。ここでは、曲伊咲の親友二人、穴水かなみを演じた安斉星来と、蟹川モトコを演じた永瀬莉子に、作品の魅力を聞いた。

――よろしくお願いします。11月22日にソフトの発売が決まりました。おめでとうございます。まずは、今の心境をお聞かせください。
安斉星来(以下、安斉) ありがとうございます。公開を経て、こうしてソフトが発売されるのはうれしいですね。

永瀬莉子(以下、永瀬) 私も(笑)!

安斉 特に、メイキング映像が気になります。現場ではずっと回していましたから、どんな映像があるのか気になります。

永瀬 本当に気になります。撮影中から、カットがかかってオフになるその瞬間も入っているはずなので、そういう自分の姿を見ることはあまりないので、楽しみです。

安斉 楽しかった当時を、思い出します。

永瀬 本当にそう思います。何よりも、撮影からこんなに期間が経ったんだっていうことに驚いていますし、撮影していた当時(夏)は、すごく濃い期間を過ごしていたので、その思い出が詰まっている映像を見るのが楽しみです。

――さて、撮影から振り返ると1年半近くの時間が経過しています。その間のご自身の変化や成長は感じますか?
安斉 一番は、顔が変わったなって思います(笑)。

永瀬 それ分かる! 私も含めて、みんな少しあどけない印象がありますよ。

安斉 この作品で描かれているキャラクターたちにあっていて、よかったなって思います。

――少し戻りますが、出演が決まった時の感想や、役作りについて教えてください。
永瀬 出演が決まった時は、地方での長期ロケが初めてだったのと、共演したことのある方がいなかったこともあって、未知の世界にうまく溶け込めるかなという不安は大きかったです。でも、日を追うごとにキャストの一体感というか団結していく雰囲気はありましたので、それはずっと一緒にいるからこそ作り出せたものだったのだろうと思っています。作品の役柄にあった関係性が作れました。

 私の演じた蟹川モトコに関しては、自分とは似ていないこともあって、すごく苦戦した思い出があります。監督からは、普通に会話をするような、芝居ではないナチュラルさを求められていましたので、それにしっかりと合わせていけるように、とても試行錯誤しました。

――役柄(蟹川)とは正反対。
永瀬 そうですね。グループの中では一番サバサバした役柄なので、自分が思っている以上に、頭で考えている以上に、突き抜けていないといけなかったのは、たいへんでした。

――自分と違う役(キャラクター)というのは、どのように作っていくのですか?
永瀬 監督とお話した時に、作るというよりかは、日頃のご飯の食べ方、歩き方、しゃべり方、そこから全てを変えていって、言動を自分の体に慣らしていくようにというアドバイスをいただきましたので、もう物理的に変えていきました。

――安斉さんは?
安斉 出演が決まった時は、デビューしたばかりのころでしたので、初めての映画出演にワクワクしていましたし、嬉しかったです。

 私の演じた穴水かなみは、ソフトボール部の部員で、運動が好きで、負けず嫌いな女の子でしたから、自分と似ている部分が多くあったことで、あまり作り込まずに演じることができました。監督からも、素のままでいてくださいと言われていたので、永瀬さんくらいには作り込むということはしていません。

 強いて言えば、ソフトボールの練習をしましたが、かなみぐらい(自分と)似ている部分があると、すごく演じやすかったです。

――芝居をする、ということについては?
安斉 もともとアクション女優になりたくてこの世界に入ったので、芝居への不安というよりかは、共演の皆さんたちの姿を見ながらの学びや、吸収できる部分がとても多くあり、勉強になりました。同年代の方で、こんなにも素に近いところまで役を持っていけるのは、すごいと思いましたし、自分も、もっと頑張らないといけない、って思いました。

――実際に演じる上で注意したところは?
安斉 永瀬さん演じるカニ(※)が、とてもサバサバしていて、グループの中では中心となるような人物でしたから、自分の演じたかなみは、結構気の強い役ではありましたけど、それを邪魔しないように、目立ちすぎないようにという部分は気を付けました。

※役名が“蟹川”なので、現場では“カニ”と呼ばれていたそう

永瀬 (かなみは)私の演じたモトコの1番の理解者で、何を言っても受け止めてくれる優しさはあるけど、反面、ちょっと淡泊な部分もあって。ただ気の強い女の子というわけではないので、その加減によって見える印象も違うと思いますから、難しいですよね。

 私の場合は、日常から役を作って撮影に入るという感じでしたから、その意味では、役に入る・作るというよりかは、そのまま役でいたという印象です。

――ところで、モトコはなぜ、あんなにも中見(奥平大兼)のことが嫌いなんでしょう?
永瀬 はっきりしろよ! っていうところですね(笑)。はっきりしていないし、白黒つかないし、何を考えているのか分からない。そこが嫌いなんです。何を言いたいのか、何がしたいのかをはっきりしてほしいのと、あとは、理由は分からないんですけど、漠然とライバル視しているところがあって。それが、あの態度につながっているんです。

――観ている方からすると、(中見に)恋しているのかも? と思いました。
永瀬 いやぁ~それはないですね(笑)。

――一方でかなみも、中見のことが気になっているように見えました。
安斉 どうなんでしょう(笑)。ただ、伊咲(森七菜)とは幼馴染だし、いつも一番そばにいる人物ではあったので、中見と伊咲の間にいて、双方の仲を取り持とうとしているところが、そう見えたのかもしれません。

――ちなみに、顔合わせの時の、お互いの印象はどうだったのでしょう?
安斉 最初はみんな人見知りでした(笑)。でも、役の中でも、撮影期間中も、宿も一緒だったので、夜ご飯をご一緒したりして、仲良くなっていきました。ずっと近くにいてくださったので、私、1人じゃないんだなって、心強かったです。初めての現場で、本当に寂しかったので、いつも莉子さんがいてくれたお陰で、頑張れたと思います。

――役の上ではリーダータイプだけど、本当の安斉さんは実は妹タイプみたいな。
安斉 そうですね。

永瀬 それこそ役では、無口でキリッとした感じですけど、喋ったら全然違って、本当に話しやすいし、現場では一番よく話したと思います。本当によくしゃべるんですよ(笑)。この作品で本当に仲良くなったので、イベントで一緒になると安心します。

安斉 うれしい!

――撮影中の思い出はありますか。
永瀬 みんなでハンバーガーを食べに行きました。

安斉 そうそう、無性に食べたくなって! でも、運転できないから遠出もできないし、って諦めかけていたら、歩いて行けるところにお店を見つけて。

永瀬 片道20分ぐらい歩きました。

安斉 遠かったね。

永瀬 着いたら、結構ファンキーなお店で(笑)。けど、おいしかったです。

安斉 その行き帰りで、たくさん話ました。

永瀬 そうそう。長話したのはその時が初めてだって感じないぐらい、楽しく話せました。

――話を戻しまして、印象に残ったシーンがあれば教えてください。
永瀬 観望会の準備をするところが一番残っています。学生時代に味わえなかった、学生特有の賑やかな雰囲気を経験することができて、青春を感じて、すごく楽しかったです。完成した本編を観ても、その時の楽しい様子がそのまま映っていたので、観てくださる方にも、それを味わってほしいです。

安斉 私はもう、いろいろなところで話していますけど、伊咲と中見が、初めて夜中に家を抜け出して、夜回りの警察から隠れているところです。伊咲が中見の背中にしがみついて、心臓の音を聞いている仕草には、キュンキュンしちゃいます。撃ち抜かれました。

永瀬 それから、エンディングも、あの文字も含めてすごくよかったです。

安斉 そうそう、クレジットが手書き風文字なのも、いいなあぁと思って、印象に残りました。

永瀬 やはり、こうして形(ソフト)になって、何度も見返せるのはいいですよね。私たちの青春も詰まっているし……

安斉 メイキングもあるし、すごく嬉しいです。

――月並みな質問ですが、今一度見どころをお願いします。
安斉 ピュアなところです。本当にピュアな世界観の作品になっているので、観て、癒されてほしいです。

永瀬 映像も綺麗で、ロケ地となった石川県の景色も楽しめますから、旅行している気分も味わってもらえると思います。加えて、やはり学生時代特有の“青春”が詰まっているので、ご自身の青春・学生時代を思い出しながら観てもらえますし、いま学生の方には、こういう青春の形もあるんだと感じながら、楽しんでもらえるはずです。ぜひ。

――ちなみに、お二人はホームシアターには興味はありますか?
安斉永瀬 あります、あります。映画とかドラマ、音楽ライブを見るのが好きなので、欲しいです。

永瀬 韓流作品(恋愛系)が好きなので、大きな画面で観て、その世界観に入り込んで、キュンキュンしたいです。

安斉 私はアクション系が好きなので、戦ったり、銃を使ったり、ゾンビをやっつけるような作品を観たいです。もともとアクション女優になりたくてこの世界に入ったので、いつかはミラジョボビッチと共演したいです!

――最後に、今後の抱負をお願いします。
安斉 アクションはもちろん、刑事ものにも出てみたいですし、柄ではない(笑)恋愛ものもやってみたいです。普段、恋愛には縁遠いけど、突然、恋に落ちてしまった! そういう役にも憧れます。自分のルックスを活かした強めの役も含めて、いろいろな役を演じられるようになりたいです。加えて、バラエティやモデルなど、幅広い活動をしたいと思っています。もっと飛躍できるように頑張ります。

永瀬 私は、いろいろな役を幅広くやっていきたいです。具体的には、医療系で患者役はやったことあるので、次は先生の方を演じてみたいです。あとは、大きい目標ではありますが、朝ドラ、大河ドラマに出たいです。

『君は放課後インソムニア』

2023年11月22日 Blu-ray&DVD発売!
デジタル先行配信中!

【Blu-ray】
PCXP-51019 ¥7,480(税込)
本編113分+特典映像108分(予定)

【DVD】
PCBP-54616 ¥5,280(税込)
本編113分+特典映像2分(予定)

発売・販売元:ポニーキャニオン
(C)オジロマコト・小学館/映画「君ソム」製作委員会

安斉星来SNS
https://platinumproduction.jp/talent/anzaiseira/

永瀬莉子SNS
https://www.sma.co.jp/s/sma/artist/486#/news/0

●安斉星来
ヘアメイク:相場清志(eif)
スタイリスト:赤石侑香(tsujimanagement)
衣装:
ワンピース¥176,000/エリザベッタ フランキ(エスケーシー) ブーツ¥206,800/クリスチャン ルブタン(クリスチャン ルブタン ジャパン) ピアス¥16,500/マグノリア、右手中指リング¥20,000/オーヴ、親指リング¥2,680/ヘンカ(以上ロードス) 左手中指リング¥156,200/ジジ(ホワイトオフィス)
《問い合わせ先》
・エスケーシー tel.06-6245-3171
・クリスチャン ルブタン ジャパン tel.03-6804-2855
・ロードス tel.03-6416-1995
・ホワイトオフィス tel.03-5545-5164

●永瀬莉子
ヘアメイク:茂木美鈴
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)