イヤホン専用ブランドSOUNDPEATSから昨年末に発売された完全ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Capsule3 Pro」のカラーバリエーション(?)と言えるスケルトン(透明)タイプが、この9月にラインナップに加わった。ECサイトのAmazonでは割引価格の¥8,480(税込)で販売されている(下に記載のクーポンコードを併用すると、さらに割引)。

イヤホン本体は透明なクリア仕様で、内部のメカもばっちり見える

 近年流行のスケルトンタイプということもあってか、発売直後から在庫切れとなっていたが(感謝祭もあったし)、ようやく追加の入庫も叶ったようで、購入も可能と表記されている。ここでは、そのスケルトン(透明)モデルのインプレッションを簡潔に紹介したい(提供された商品でテストしている)。

収納ケースは少し青みがかった乳白色で、半透明。写真は裏側。バッテリーがよく見える

 先に製品の概要を紹介すると、アクティブノイズキャンセル機能対応の、スティック型の完全ワイヤレスイヤホンで、BluetoothコーデックはLDACをサポートするなど、1万円(基本価格は¥9,980)を切ったモデルとしては、かなり豪華な仕様となっている。

 今回は音質チェックをメインに行なっているが、注意点として、ワイヤレスイヤホンを含めた最近のデジタル機器については、購入後にまず、専用アプリの用意があるモデルについては専用アプリと接続して、機能面でのアップデートを確認すること。本Capsule3 Proにおいても(ベースモデルの発売が昨年末ということあるが)、アプリと接続したところ、早速アップデートが入った。加えて、アプリでLDAC機能をオンにしないと、LDAC接続ができないので、こちらも併せて確認しておきたい。

 そうして、ファームウェアを最新の状態にしてから音質チェックを始めた。まずは1週間ほど通勤時に使用して、エージングと音色の確認をしていくが、その際の感触は、細かい音の再現性については、春先に試聴した同ブランドのフラッグシップモデル「OPERA」シリーズに譲るものの、帯域のバランスや空間感の再現、音像の定位はなかなかに良好で、使っているうちに、音像は少しずつ上に上がってきて(つまりエージングが進んで)、最終的にはおでこのあたりにボーカルがスッと立つようになってきた。詳しいインプレッションはこの状態で行なっている(組み合わせているのは、専用のオーディオプレーヤー)。

 いつものように聴き慣れた楽曲をいくつか再生していくと、全体的な帯域のバランスはいいものの、重心は少し高く、それでいて低音の押し出し感は強い印象。高域については特に詰まっている感じはないが、フラッグシップOPERAシリーズ(こちらはハイブリッドドライバーの仕様)に比べると、伸び切ってない。ここらへんは、良い悪いというよりかは、仕様の違いが音色に出た、ということだろう。12mm径のダイナミック型1基としては、コーデックがLDAC対応ということもあり、厚みのあるサウンドを聴かせてくれている。ここは、同価格帯の他社モデルと比べても(ノイキャン対応でもあるし)、大きなアドバンテージになるだろう。

ドライバーや回路類がどのように実装されているかが見通せて面白いもの

 コンテンツをハイレゾにすると、まずは音場が上方に向かって大きく拡大しているのが、耳(笑)にとるように分かって、とても良好。そもそもの情報量が増えていることもあって、高域の再現性も向上しているし、音の消え際の余韻や、細かい響きもより楽しめるようになった。ボーカルは若干弱いメロディに埋もれがちだが、聴こえにくいということはない。

ノズルは楕円形

 ちなみに、比較的レートの低いコンテンツ(MP3、配信など)を再生したところ、ボーカルが聴きやすくなるのと同時に、低域の再現が少し強めとなるので、低域のドンドンした量感が欲しいユーザーにはマッチするだろう。

 専用アプリに、個々人の聴こえ方に合わせたイコライザー(アダプティブイコライザー)機能があるので、こちらも使ってみた。測定は簡単で、イヤホンを装着してビープ音が聞こえたらボタンをタップするだけ。5、6種類の音(帯域違い)が出てくるが、音量はかなり小さいので、静かな部屋でテスト(測定)するといいだろう。記者の結果は下記の写真の通り。一応全部の音は聴こえたのだが、高域が持ち上げられている。この状態でもう一度、各種楽曲を聴いていくと、帯域のバランスはよくなって、特にボーカルは聴きやすくなるのだが、音数が減る、空間が狭くなる、高域の再現性が若干抑えられるようになるため、ここは各自好みで機能のオン・オフを選んでほしい。

 次に、もう一つの注目機能であるアクティブノイズキャンセルについても、いつもの通り騒音電車・田園都市線でテストしている。まず、機能オフではイヤーチップの遮音性はそれほど高くないので、かなり周囲の騒音は聞こえてくる。機能をオンにすると、スーッと騒音が減っていき、風切り音のピークの部分や、走行音の下のピークの部分は少し残る(聞こえる)ものの、音楽を阻害するものではなく、好きな楽曲に没頭できる空間・環境を作ってくれる。騒音除去性能としてはかなり優秀で、OPERAシリーズよりも良好かもしれない。面白かったのは車内アナウンスの聞こえ方で、声の帯域(アナウンス)にもノイキャンの効果はかかっているようで、変調したような声になってしまう。女性の声は比較的聞き取りやすいのだが、男性の声はノイズと判断されてしまうようで、かなり小さくなってしまう(聞き取りにくい)。

左:設定画面のトップ。「アダプティブイコライザー」をクリックするとテストモードへ。中央:テスト中の画面。小さい音が鳴るので、聴こえたらタップする。右:測定結果をイコライザーで表示したもの

 ノイキャンの音質への影響は少なく、音色が変わってしまったり、高域部分が押しつぶされてしまうということはないが、アダプティブイコライザーと同様に音数(ディテイル)が減る、上方の空間・音場が狭くなる、低域が強くなるなどの副作用はある。ここらへんは、イヤホンを使う環境(周囲の騒音)との兼ね合いで、機能のオン・オフを選ぶといいだろう。

 なお、下記クーポンコードと、サイト(Amazon)掲載のクーポンを併用すると、最大で20%オフになるそうだ。

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対象商品:SOUNDPEATS Capsule3 Pro
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