別冊『真空管アンプ クラフト主義』筆者陣のプロフィールをお届けします

写真は『管球王国』109号で是枝氏が発表された管球式フォノイコライザーFascination109の内部です。往年の半導体式シュアーM61に触発されたコンパクトな設計で、ボトルシップのような稠密な内部の配線は是枝氏ならでは。

一方、下写真の『管球王国』81号で発表された真空管プリアンプは、戦前のアメリカ製ラジオを意識したアールデコ調のデザインが魅力を振りまきます。意匠と作りと音が美意識を主張して、是枝氏の真空管アンプは常に濃厚な味わいを持ちます。

是枝重治(これえだ しげはる)
1949年、岡山県北房町(現真庭市)生まれ。岡山市に転居した小学生の頃からアンプや無線機を作り、高校2年生で創刊号を読んだ『ステレオサウンド』から、オーディオ趣味が道楽の域を超えて哲学的なものであることを感得したことがオーディオへの本当の目覚めになったという。クラシックカメラ、ライカの研究家でもあるアンテナ設計者の叔父の個人ラボラトリーで測定器の開発や製作を経験し、1976年8月にオーディオマエストロを開店。『管球王国』には創刊号から現在に至るまで執筆し「マイ・ハンディクラフト」で数多くのアンプを発表する。パーツ選択やシャーシ加工など、是枝氏の美意識が浸透する真空管アンプの愛好家は多い。

別冊『真空管アンプ クラフト主義』に収録した『管球王国』連載企画「管球アンプ作りの心得」では、「自分好みのシャーシ作り」「音の良いお薦めボリュウム」「アンプ作りに便利な測定器」など、是枝氏も真空管アンプの製作ノウハウを多角的に明かしています。新規寄稿では、パーツが持つ“絶対的な品質と雰囲気”が創作の動機になるというアンプ設計美学が語られています。

『管球王国』109号で是枝氏が発表した真空管式フォノイコライザーFascination109をステレオサウンドストアで期間限定販売中です。「Stereo Sound ONLINE」YouTubeの是枝氏への訪問インタビューでは、非磁性パーツの重視などアンプ製作の根幹も語られています。

真空管アンプ製作者? マエストロ? いえいえオーディオショップのオヤジです。そんな是枝重治はなぜPERSONA Bを選んだのか?

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