シーイヤーは、3D音響技術を搭載したBluetoothスピーカー「Cear pavé」を本日発表、同時にGREEN FOUNDINGでクラウドファンディングを開始した。Early Bird(早期支援額)は¥33,800、STANDARD(一般発売時の価格を想定)は¥39,800といった複数のプランが準備されている。

※クラウドファンディングの詳細はこちら ↓ ↓
https://greenfunding.jp/lab/projects/7483?planner_id=41290&project_id=7483

 Cear pavéという製品は既に発売されているが、今回は機能を充実させた第2世代モデルといった位置づけになる。一辺93mmのサイコロ状の本体にふたつのスピーカーユニットを内蔵(50mm前後のドライバーとのこと)、さらにクアルコムの最新SoC「S5 Gen2 QCC5181」を搭載した、世界初のSnapdragon Sound対応Bluetoothスピーカーだ。

本体サイズは各辺93mmのサイコロ型。写真左側が正面で、両サイドにスピーカーを搭載する(写真は右スピーカー部分)

 シーイヤーは、今年設立6年目を迎えた音響ソフトウェア開発会社(2011年に共栄エンジニアリング株式会社の音響事業部・東京営業所として開設され、2018年にCear,Inc.として独立)で、音響技術のライセンシングや音響ハードウェアの設計・開発・製造を手がけている。

 2019年にQualcomm Voice & Music Extension Programに参加し、2021年には国内初のQualcomm Snapdragon Soundテクニカルサポートを開始するなど技術力を高めてきた。そして今回、独立後初のオリジナル製品となるCear pavéをリリースしたわけだ。

 本日開催された新製品説明会では、同社代表取締役の村山好孝氏が登壇し、Cear pavé発売までの経緯を紹介してくれた。

シーイヤー株式会社 代表取締役 村山好孝氏

 同社ではヘッドホン等の音楽再生で、いかにして臨場感を再現するかを研究してきたという。それらの成果を含めて臨場感再現に優れたスピーカーとして、まずはデスクトップから開発をスタートした。そこではワイヤレス伝送にも注目しており、クアルコムのチップを搭載することでBluetoothやLE Audioへの対応も果たしている。

 搭載されたICは上記の通りQCC5181で、これに独自アルゴリズムの「Cear Field」を組み合わせることで豊かな3D音場空間を再現しているという。

 Cear Fieldは頭部伝達関数を用いたバーチャル再生技術で、Cear pavé本体両サイドに搭載されたスピーカーから位相補正を加えた信号(帯域を細かく分け、それぞれに補正を行っている)を再生、同時にふたつのスピーカー間の干渉を抑えることで、違和感のない音場を再現できるという。

 説明会ではCear pavéを目の前に置いた時と、会場を囲むように5台のCear pavéを置いた状態での聞こえ方を体験させてもらった。

 正面50cmほどに設置した状態では、手のひらサイズのBluetoothスピーカーとは思えないサウンドが再現される。サックスが左側の何もない空間に定位し、ベースの弦は右に展開するといった具合で、あたかもリアルスピーカーを1mくらいの間隔を空けて設置したかのようだ。ヴォーカルもちゃんと中央に定位し、違和感もない。

 会場を囲むような配置では、無指向性スピーカーのような聞こえ方で、ヴォーカルの定位を聞くというよりも、どこから鳴っているかわからないけれど、音に優しく包まれるといった印象だ。なおこの再生はLE Audioの連携機能を使って、5台のCear pavéから同じ音を再生しているとのこと。

低遅延再生のデモ。写真左はLE Audio送信システムの検証用基板で、ここからCear pavéに信号を送っている

 Cear paveは他にも低遅延、可変指向性マイク搭載といった機能を備えており、デスクトップでの音楽鑑賞やリモート会議など、プライベートからビジネスまで、多目的に活躍するだろう。音声遅延は50ms以下とのことで、ゲーム用としても使えそうだ。

 村山氏によると、Cear pavéでBluetooth伝送にこだわっているのは、設置の手軽さが一番の理由だという。無線のような環境設定の必要なしで機器がつながることで、より多くの方に使ってもらいたいという狙いだろう。

 ちなみにLE Audioの機能を活用することで、Cear pavéを複数台使ったマルチチャンネルシステムについても検討をしているそうだ。アプリで各スピーカーの役割を設定することで、5.1chのワイヤレス再生の可能性もあるようなのだ。もちろん5.1chなどのマルチチャンネル音源をどうやって伝送するかといった問題はあるが、より手軽なサラウンドシステム誕生に期待したいところだ。