LOTUS(ロータス)は本日、同社史上もっとも先進的なオールエレクトリックハイパーSUV「ELETRE」(エレトレ)のお披露目を行った。

 ロータスはイギリスのスポーツカーブランドとして広く認知されている。エレトレは、そこに新たに加わるSUVとして、卓越した乗り心地とハンドリング、並外れたパフォーマンスを継承、“ロータスでどこにでも行ける” という夢を叶えてくれる存在になるという。

お披露目で登場した「ELETRE」

 そもそもエレトレという車名はEで始まっており、東欧の言語では「Coming to Life(命を吹き込む)」を意味している。ロータスの歴史の新たな幕開き、初のEV及びSUVの始まりを示すものだという。

 そんなエレトレとエレトレRの標準仕様車には、アクティブエアサスペンション、連続減衰力制御、ロータスインテリジェントダイナミックシャシーコントロール、22インチ10スポーク鍛造ホイール、マトリクスLEDヘッドライト、アダプティブクルーズコントロール、12ウェイ電動調整フロントシート、ヘッドアップディスプレイなどが装備される。

左右ドアの上側にUni-Qドライバーをマウント。サランネット等もついていない、印象的な仕上げ

 加えてオーディオ関連では、ワイヤレスApple CarplayとAndroid Auto、さらに15スピーカーのKEFプレミアムオーディオシステム(総合1,380Wのアンプで駆動)が含まれている。具体的には、100mm径Uni-Qドライバーが3基、25mmトゥイーターが2基、100mmミッドレンジが2基、165mmと200mmウーファーが各2基、さらに260mmサブウーファーという構成だ。

 さらにエレトレS(標準仕様)とエレトレ/エレトレR(アップグレード仕様)には、23スピーカーのKEF Reference Audioシステム(総合2,160Wのアンプで駆動)が搭載されている。こちらは100mm径Uni-Qドライバーが5基、55mm 3Dサラウンドスピーカーが4基、100mmミッドレンジが2基、165mmと200mmウーファーが各2基、さらに165mm Uni-Coreフォーカスキャンセリングサブウーファーと260mmサブウーファーが使われている。

オーディオ再生の操作は15インチ有機ELディスプレイから可能

 ちなみに165mm Uni-Coreフォーカスキャンセリングサブウーファーは運転席と助手席の間に搭載されており、目立たないながらも量感とスピード感を備えた低音を再生していた(Uni-Core構成なので余分な振動はまったくない)。

 オーディオ再生システムはDisplay Audioを採用し、ロータス独自のアプリもインストールされる模様。音楽ソースはUSBメモリーやBluetooth、ラジオ、ダウンロードなどが楽しめる。さらに23スピーカー仕様ではドルビーアトモスの再生にも対応するとのことだ。

 ドルビーアトモス音源をどのように再生するかは発表されなかったが、WiFi機能も標準装備されているので、ストリーミングサービスにつないで再生することになるのだろう。15インチ有機ELモニターも搭載されているので(オプションでリアシートにもモニターを追加可能)、ぜひ動画ストリーミングサービスにも対応して、ドルビーアトモスの映画も楽しめるようにしてもらいたい。

23スピーカーのKEF Reference Audioシステム

 なお、お披露目会の会場で23スピーカーを搭載したエレトレRの音を体験することができた。そのサウンドは高い情報量を備えたもので、ヴォーカルやひとつひとつの楽器の描き分けも克明だ。Uni-Qドライバーとしての魅力も充分に感じられる。また上記のように低音も切れがよく、パイプオルガンやクラシックでの重低音も心地よく伝わってきた。

 2chソースの再生時にもすべてのスピーカーを使っているようで、「DRIVER」「ALL」「REAR」といった再生モードの切替えも可能。DRIVERモードを選ぶと運転者の正面にヴォーカルがぴたりと定位し、きちんと設置された2chスピーカーを聴いているかのような印象だった。このクォリティで楽しめるなら、“走るオーディオルーム” として楽しむこともできそうだ。

 なおエレトレのより詳しいサウンドインプレッションや操作性については、オードサウンドウェブでも紹介予定なので、楽しみにお待ちいただきたい。

「LS60 Wireless LOTUS Edition」

 また会場内には、先日発表されたKEF × LOTUSのコラボレーションモデル「LS60 Wireless LOTUS Edition」(¥1,000,000、ペア、税込)も展示されていた。搭載されるユニットやアンプなどの仕様はベースモデルとなったワイヤレススピーカーの「LS60 Wireless」と共通で、ロータスの伝統であるブリティッシュ・レーシング・グリーンを彷彿させる本体カラーを採用したスペシャルエディションだ。

 この完成度を実現するために色づくりを何度もやり直したとかで、マット調で落ち着いたグリーンに仕上がっていた。また本体正面下側には「LOTUS」のロゴもあしらわれており、ファンにはたまらない一品になるだろう。

 LS60 Wireless LOTUS Editionは東京・有楽町のKEF MUSIC GALLERYで試聴できるそうなので、興味のある方は同社サイトから申し込んでいただきたい。