ノアは、オランダのケーブルブランドSiltech(シルテック)の最上位ラインであるRoyal Crown(ロイヤル・クラウン)シリーズとして、新たに「Double Crown(ダブル・クラウン)」「Single Crown(シングル・クラウン)」を発売する。どちらも8月21日(月)に登場予定だ。

Double Crown(S10)
XLRケーブル¥2,145,000(1m)〜、RCAケーブル¥2,145,000(1m)〜、
スピーカーケーブル¥4,730,000(2m、ペア〜)、電源ケーブル¥1,188,000(1m)〜

Single Crown(S10)
XLRケーブル¥1,188,000(1m)〜、RCAケーブル¥1,188,000(1m)〜、
スピーカーケーブル¥2,640,000(2m、ペア〜)、電源ケーブル¥737,000(1m)〜

「Double Crown」のスピーカーケーブル

 いずれもフラッグシップとなるTriple Crown(トリプル・クラウン)の設計思想や技術を踏襲し、極限まで歪を抑制したロスレス伝送により、音楽の純度を損なう事なく、システムのポテンシャルを最大限に発揮させるラインナップという。

 なお今回の新製品の登場に合わせ、従来採用されていた単結晶銀のS8導体は、すべてのRoyal CrownシリーズでS10へと進化を遂げている。

 従来の一般的な技術で銀素材を加工してケーブル導体を製作すると、導体にマイクロクラック(微小な亀裂)が発生し、耐久性や音質に悪影響を与える事が分かっていた。そこでシルテックでは、銀導体に生じるマイクロクラックに純金を流し込むことで、それぞれの特性を生かしたS8導体を作り出した。

 さらに今回、導体部の製造時のプロセス、絶縁体の見直しを行ったS10が登場。情景をより如実に表現するナチュラルな静けさ、余計な音色の追加がなく音楽に没頭できるサウンドは、シルテックの設計コンセプトである音楽信号には何も足さず、何も引かず、音楽ソースとオーディオシステムのポテンシャルを最大限に発揮させるという魅力をより引き出してくれる。

「Single Crown」のRCAケーブル

 新製品のSingle Crownは、フラッグシップモデルのTriple Crownの設計時に得た構造を踏襲しながら、導体に使用する単結晶銀の製造プロセスを改良することで、優れたパフォーマンスを発揮する。低抵抗と低歪みだけでなく、導電率の向上と安定性に優れたモデルだ。

 Double CrownシリーズもTriple Crownの内部構造を踏襲しつつ、導体部の直径をSingle Crownの2倍以上にする事で、大口径かつ高剛性でありながら、実用性を兼ねた屈曲性を実現している。広範囲のシールドが外部からの干渉を防ぎ、導体部の性能を十二分に発揮する事で、音楽の純度を保ったまま、理想的なロスレス伝送を実現するそうだ。

 両モデルに採用されたヘキサゴン構造は、上記の通りTriple Crownの電源ケーブルで採用している内部構造からヒントを得たもの。六角形(ヘキサゴン)に導体を配置している事で、導体が左右対称でありながら、内部の絶縁体により電磁干渉が最小限に抑えられている。さらに柔軟性を確保するために「Triple Crown」と比べて細いS10導体を採用。6本の導体を六角形に配置する事で柔軟性を確保しながら、内部には空気絶縁も取り入れ、シールド部を導体から可能な限り遠ざける事が可能になった。