VAIOは、ノートパソコンの個人向け、および法人向けの新製品を発表。9月8日より発売する(受注は本日より開始)。

個人向け 「VAIO S13」 オープン価格(想定市場価格¥159,800~)
法人向け 「VAIO Pro PG」

▲法人向け 「VAIO Pro PG」

 ここでは主に、個人向けモデルを紹介していくが、今回発表のVAIO S13は、同社ラインナップの中ではミドルラインクラス(アドバンスト ライン)に属するものとなり、モバイル性とパフォーマンスを高い次元でバランスした製品となる。

 型番から分かるように、画面(液晶)サイズは13インチ(13.3インチ)となり、今回、ビジネスでの利便性を高めるために、ブランドとしては初のアスペクト比16:10のパネルを採用している。つまり、縦方向に画面が拡大されたことで、テキストではより多くの文字(行数)を表示できることになるし、エクセルのような表計算ソフトでも、縦方向に多くのセル(列)が見られるようになる。解像度は、1920×1200のWUXGAだ。

 メーカーでは、縦方向の表示については、13インチというモバイル性を高めた仕様でありながら、現行の14インチモデルと同等の広さ(高さ)を確保している、としている。つまり、14インチを望むユーザーに、より軽量で、より長時間の駆動が可能なモデルとして今回、S13がラインナップされた、ということになるだろうか。

▲今回発表のS13(左)と14インチのSX14。

 そして使い勝手では、VAIO初のWLANとWWANのコンボアンテナの採用も特徴となる。液晶画面を開いて……という、ノート使用時に一番高い位置となるディスプレイの上部にアンテナを配置することで、通信の安定性を確保しているということだ。ちなみに通信カードSIMには、nanoSIM、eSIMの両方に対応するデュアルSIM仕様となるのも、VAIOの個人向けモデルとしては初採用になるという。

▲新型のS13では、ディスプレイ上辺(の両端に)にコンボアンテナを内蔵。画面のアスペクト比が変わったことで上辺のスペースは現行S13よりも減少したそうで、その結果としてアンテナをコンボ化したという

▲VAIO S13の裏面。バッテリーの配置には重心も意識されているとか

 デザインについては、キープコンセプトであり、チルトアップヒンジやフラットアルミパームレスト、UV硬化塗装による耐指紋・耐汚処理されたキートップなどは継続されている。なお、今回は、“主張しすぎない高級感”を演出するために、新色となる「ブロンズ」も採用された(ブロンズとブラックの2色展開)。ハイエンドのSXシリーズでは展開されていたそうだが、今回Sシリーズ用に、新たに調色し直しているそうだ。加えて、オーナメント(ロゴ)も新調されたという。

▲VAIO S13にラインナップされた「ブロンズ」カラー

▲ヘアライン(研磨)の量、染色時間など、ビジネスシーンにマッチする色味にするために、さまざまな試行錯誤が行なわれたそう

▲色味のサンプル。マスの上に行くほど染色時間が長く、右に行くほど研磨量が増す、ということだ

 搭載CPUについては、個人向けがインテルの第13世代Core i3、i5、i7、法人向けがCore i5、i7から選択できるようになっている。

 さらに法人向けについては、よりセキュリティを強化するために、マイクロソフトの提唱するセキュリティ要件「vProプラットフォーム準拠」「secured-core PC」への対応も予定されている(9月下旬以降の対応になるそう)。

 個人向け、法人向け、いずれもカスタマイズが可能だが、注意点として、VAIO直営ストアによるカスタマイズでは、ブロンズとLTEの同時選択は不可、ソニーストアではLTEの選択がなし、となる。

▲画面のアスペクト比が変わったため、のぞき見防止フィルターも専用品が用意された(現行S13用は非対応)